強行突破がテーマだった日の寄り道。#169

突然髪を切りに行った日。 

髪を切ってまっすぐ帰るつもりが、思いがけず夫が半休を取ってくれて自由時間延長。

寄り道、という響きにひそかな憧れがありました。

育休中で通勤もしていないと、そもそも寄り道するタイミングがない。

夫が仕事帰りにコンビニ休憩する寄り道すら羨ましい程に、寄り道に飢えていたのかもしれません 笑

そのチャンスが巡ってきた。

美容室から出るも、雲行きが怪しい。
実は家を出る時からそうだった。

でも、直前までバタバタしてしまい、折り畳み傘を持つならバッグも変えないといけない。その時間はない。かと言って、今雨が降っていないのに長い傘を持つのも嫌だ。その時は髪を切ったらすぐ帰るつもりだったので、強行突破で傘を持たずに家を出た。駅までの距離なら最悪多少濡れても大丈夫だ。

今にも降り出しそうな雲なのに、目の前にやってきている寄り道チャンスの方に心が踊り、またしても強行突破でお気に入りの場所を散歩することにした。

そこは、秋には黄金の銀杏並木になる場所で、今は緑のトンネル。そこをどうしても歩きたい気分だった。

小さなショルダーバッグのみで出てきたので足取りも軽い。

もう途中で雨が降ってきてもいいや。

案の定、雨が降ってきた。
皆天気予報見てるんだな、ほとんどの人が傘を差す中、私は傘も差さずに両手を振って寄り道にまだ心を踊らせている。

ここまで来て、もう今日は強行突破がテーマの日だな、と楽しくなってきた。

その時の私は、髪を切りたい！と思ったタイミングですぐ行けたことで満足で、更にこの後寄り道まで許されるボーナスタイムに心踊り、雨が全く気にならない程に浮かれていた。

軽くなった頭、小さなショルダーバッグひとつで雨でも両手を振ってぐんぐん歩ける軽やかさ。

この後の行き先はもうどうでもいい位に満足していた。

でもしっかり、駅まで歩いて好きなお店を何軒か回り、荷物もない、子どももいない、身軽さを存分に満喫。

さして特別なことはなかったけれど、心の中だけは自由に羽ばたけた日。

強行突破デー、たまにはいいかも。

さぁ

今日も

新しい一日が

始まります。