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靴届かない問題~トラブルにどう対処する?~



今年の4月初め、とあるオンラインショップで靴を注文しました。
靴のショップのレビューで注文から商品到着まで3週間ほどかかった……という口コミがあり、
もしかしたらすぐに商品は来ないのかもしれないな……、と、覚悟はしていました。

案の定、その月の終わりになっても商品発送の連絡は来ず、靴は届きませんでした。
でも、ま、口コミで数週間は届かない、とあったし、
一応先方に連絡しとくか、と念のためメールをしました。

2日ほど経って、遅滞のお詫びとゴールデンウィーク頃に発送します、と
けっこう丁寧な内容の返信がきました。

丁寧な文面のメールが来たことで安心して、
ゴールデンウィークまで待つことにしました。

しかしゴールデンウィークから10日ほど過ぎても靴は届きませんでした。

ウーム……

仕方ないので、もう一度催促のメールをすることにしました。

ですが、メールを書くのも面倒なので、
そもそもこの靴が欲しいと言い出した夫に
確認のメールを書くように伝えました。

すると夫は次のようなメールを先方へ送りました。

『購入した靴についてです。
いつ商品はもらえるのですか?
そちらからの最後の連絡から半月以上経過しています。
その後の状況はどうなのでしょうか

実は私は足に障害を持った者でして
靴を履く行為も若干苦労している状況。
なのでこの靴には大変期待して購入しましたし、
早く受け取って爽快な日々が過ごせることを
楽しみにしているのです。

まずは今の状況を説明ください。
これ以上延期ということであればキャンセルとさせてください。
どうか期待を損なわない回答期待します』

そうしたところ、また2日ほどしてから
先方より返信がきました。

『お世話になっております。カスタマーサポートでございます。
この度は配送の遅れにより多大なご迷惑をおかけしておりますことを心よりお詫び申し上げます。
また、こちらからのご連絡が途絶えておりましたことにつきましても誠に申し訳ございません。

本日工場より更新があり、6月3日にお品物を発送する手はずが整ったとの連絡がございました。
まず、今回の遅れにつきましてこのような事態となった経緯を説明させていただけますでしょうか。

当初弊社と契約している生産工場より、2月にコロナ感染ウイルスの影響で配送にも支障が出ているとの通達がございました。
その後3月に入り大変多くのご注文をいただいたことにより工場の生産ペースが急降下し、弊社と契約している生産スケジュールの大幅な遅れが顕著になりました。
この時点で工場からは配送日程について事実と異なる報告を受けており、弊社もこのような事態に翻弄された結果、お客様へ明確な配送時期をお伝えすることができず何度も遅延を繰り返すこととなっておりました。
全ては弊社の危機管理の甘さが招いた事態であることを重く受け止めております。
貴重なお時間を奪い、また大変ご不快な思いをさせてしまいましたこと心よりお詫び申し上げます。

そして先々週に工場との契約変更を行い、2週間以内に商品を必ず発送するという最終的な約束を取り付けた次第でございます。

今までのやり取りから弊社を信頼いただけないことも重々承知しております。しかしながら、既に商品が出荷地点へ向かっていることも確認できております。
すでに大変長らくお時間をいただいているところ誠に恐縮ですが、どうかもうしばらくお待ちいただくことは可能でしょうか。』

と、このように丁寧で誠実な返信が
きました。
そうか、コロナの影響でいろいろ大変なのだろう……と、
一応信じて待つことにしました。

しかし、この返信から3週間ほど経ちますが
靴はやはり届かないまま…

もしやこのオンラインショップは詐欺サイトなのでは?
早い段階で感じていた疑念がはっきりと湧いてきました。
しかしこのショップ名で検索しても、特に怪しい内容が書かれたサイトは見つからず……疑惑だけが宙ぶらりんのままの状態でした。

仕方がないので、夫に改めてメールを書くように伝えました。
すると夫はすぐにメールを書き送信しました。

夫:『お仕事御苦労様です。思えば4月当初に貴社の靴を注文し、入金も終え二か月半経過しましたが未だ手にしておりません。
前回のメールでもお伝えした通り私は障害を持つもので、皆様と違って十分健全な生活を送れていません。
苦しい生活状況から費用ねん出してまでも貴社の靴を待ち望んでおります。
また母も重病に苦しんでおり予断を許さない状況下でこのメール書いております。
靴はいつ手元に届くのでしょうか?
この季節は雨の日が増えます。
今一度そちらからの返答をいただきたいものです。』



以上が夫の書いたメールの内容です。
ちなみに夫本人は体が不自由なのは本当ですが、
母は高齢のため、体調崩すことはあるものの
特に心配なく元気に過ごしています。

このメールを読んだ私は夫へ
「母のことは特に関係なのでは?」と言ったところ
「いや、そうではない。 もう次のメールも考えている」
とのこと。
「……はい?」
「どうせ靴はすぐ届かないから、次のメールの内容は
『余命宣告された、最期に貴社の靴を履いてみたい……』と
 書くつもりだ」

「そして更にその次のメールの内容では、
父が亡くなった……生存の頃に貴社の靴をぜひ一度履いてみたかった
……だろう……と父もたぶん思ったと思う、
と書こうと思う」

「…………」

ちなみに夫の余命はあと30年あるそうで、
父は20年前に他界しています……。

夫曰く嘘は言っていないとのことです……。


注文してから商品が届かないことは初めてで、
どうしたものか……と鬱々と悩んでいたのですが、
夫のように考え方を変えれば
このようにストレスを減らして精神衛生上
穏やかに対処できるのだなあ……
と学びました。


ちなみに問題の靴は3ヶ月目にやっと届いたため、
夫の熟考の次の一手のメールは送られじまいでした(笑)



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