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受験生向け「医師国家試験の取扱説明書」超直前期の活用法

Question
直前期の受験生です。bot(@md_kokushi_bot)のTweetを見て「医師国家試験の取扱説明書」のことを知りました。今時期に新しいものに手を出すのは気が引けるのですが、購入しようかどうか迷っています。アドバイスいただけたらうれしいです。


Answer
ご質問ありがとうございます。質問に対して①原則 と ②例外事項 とに分けて回答したいと思います。


① 直前期の新規教材購入について

質問者のコメントの通り、直前期に新しいものに手を出すのは受験業界の原則からすれば厳禁です。新しい教材を始めるということは、それ相応の時間を割く必要が出てきます。また、今時期の新しい知識は、これまで積み重ねてきた強固な知識に対して干渉を引き起こします。つまり、新しい情報が邪魔をして自信が揺らぐような状況を作ってしまうのです。

したがって、直前期の新規教材購入については原則NGという認識なのは私も同感です。自著に対して購買意欲が湧いてくださった方なので、複雑な気持ちではありますが、うれしい気持ちを受け止めておきつつ、合格を優先させるのであれば、上記のような回答を推したいです。


② 例外として

上記①の原則を踏まえた上で、「どうしても」という方へのメッセージです。試験会場に持ち込むものの中に、いわゆる「ゲン担ぎ」みたいなものが含まれるかと思います。御守り的に持ち込みたいという用途であれば、それは是非とも持ち込んでいただけたら筆者冥利に尽きます。

ただし、注意点があるので、以下に述べたいと思います。一言でいうと、書籍のボリューム的にも、書かれた内容的にも全範囲を通読するのは推奨されません。p8-11に書籍のカリキュラムを掲載しています。その中のType A’ 受験直前期(試験まで1カ月以内)という箇所に対象を絞りましょう。それ以外の箇所は、試験が終わってから読みましょう。


「医師国家試験の取扱説明書」のカリキュラム

〜羊土社の書籍紹介のWeb Pageより一部抜粋〜
https://www.yodosha.co.jp/bookdata/9784758118385/9784758118385_curriculum.pdf

本書マーカー部分

直前期に参考にすべき項目が予め絞られているという設計です。bot経由で書籍を知ったとのことですが、実はbot(@md_kokushi_bot)は、書籍のマーカー部を参考に、書籍のエッセンスをピックアップしてランダム配信させているものです。もしbotのフレーズを試験会場に持ち込みたいときには、マーカー部分のみを拾い上げて確認したいフレーズは付箋等で目立たせると良いでしょう。


エラー集

模試や本番で起こり得るエラーのうち、頻度の高いものを紹介しています。御守り代わりに持ち込みたいのであれば、p305の「致命的なエラーを未然に防ぐPower Phrase集」をオススメしたいです。既に購入された方も、直前期に改めて眺めてみると、また別の視点で気付きが得られるかもしれません。直前期は、いかに本番のイメージが出来るかが合格の鍵になります。本番で起こり得るエラーを事前に想定することで、ミスの予防線を張ることができるのです。


禁忌問題関連の注意点

禁忌問題は通常の対策を行なっていれば、まず恐れるに値しないのですが、心配や不安を覚える方は、p92-97 # 18 「禁忌問題は治療・緊急性・倫理的配慮で察知する」p98コラム「禁忌問題に対する心構え」を一読してください。


上記の3か所は短時間で読み切れる分量ですので、直前期にこそ改めて確認しておきたいメッセージを込めています。

とにかく「受験生の合格サポート」に特化して鋭意制作した書籍です。直前期の対策も十分にカバーしているという自負がある一方で、直前期の書籍購入は厳禁の原則が大前提、というジレンマがあります。


購入したいと思った方で迷った方や、衝動的に買ってしまったという方(ありがとうございます)は、このnote記事を参考にしていただけますと幸いです。迷ったときには、原則を優先させてください。