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小倉城の鏡石について

小倉城の入口には、大きな鏡石があります。

近世城郭の石垣には、石の表面が平らで、他と比較にならない大きさの石材が使用されている場合があります。これを鏡石と呼びます。石垣の構造上はむしろ作りとしては弱くなるのですが、権力の象徴であり、入り口付近でよく目にします。

城への通路である門は、訪れる者に城主の威厳を示すための重要な場所。 そのためのツールとして使われたのが、鏡石なのです。

虎ノ門口の鏡石

小倉城の場合は、大手門口の石がそうだと言われていますが、実際には小倉城庭園の紫川沿いにある虎ノ門口のものが、本来の鏡石と言えるかもしれません。この大きな石が、初めて小倉城を見に来た人を圧倒させていたことでしょう。

虎ノ門口の鏡石

鏡石は本来、表面が滑らかで、まるで光を反射する鏡のような石のことです。諸説ありますが、このような石材は、災いを払いのける力があるとされたことから、城に置かれるようになったとも言われています。神社に鏡があるのと同じかもしれませんね。

日本は石に関わる信仰が多い国。威厳を示すためも、もちろんありますが、城に上がる際には、自分を清めて自分を顧みていろいろな感情を落として、まっさらな気持ちで殿様に拝謁するということもあるかもしれません。

ぜひ、小倉城に登る際には、虎ノ門口(庭園の向こう)から入って、鏡石の前で自分を見つめてみてはいかがでしょうか。

という看板を作りました

鏡石についての上記の文章を、小倉城の鏡石の前に掲示しています。小倉城にお立ち寄りの際には、読んでみてくださいね。

小倉城 大手門口

そして小倉城に来られた方は、由緒正しい虎ノ門口から入っていただけますよう。よろしくお願いいたします。

リバーウォークからすぐになります
どうぞよろしくお願いいたします

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