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「横山大観展」コラボ!

小倉城庭園と言えば、日本文化を海外から旅行で来られる方々に紹介することも、大きな役目のひとつです。多くの海外の方が、お抹茶を楽しむことで、茶道を体験していただいています。

お抹茶を英語で世界に紹介した人と言えば、1906年に、ニューヨークで自身の英語で『茶の本』を出版した岡倉天心です。私たちも岡倉天心のような精神を大切にしながら、しっかり日本文化を伝えていきたいと思う日々です。

美術館×小倉城庭園コラボ企画実施!

このたび、北九州市立美術館50周年「横山大観展」とのコラボレーション企画が決まりました。横山大観の絵を見ながらお抹茶をいただくイベントになります。

横山大観は岡倉天心と深い関係にあり、その哲学を受け継いだ人とも言えるでしょう。今回の美術展の「ご挨拶」に、「日本の文化財の保護や、日本美術の伝統を踏まえつつ新たな表現を奨励して未来につなげる道を指し示した岡倉天心」とあり、繋がりに少し感動しました。

 横山大観の代表作のひとつである《無我》は全部で3点あるのですが、そのうち、初めに描かれた1点が足立美術館に所蔵されており、今回の北九州市立美術館「横山大観展」で見ることができます。

 また、3点のうち最も有名なのが、2番目に描かれた東京国立博物館が所蔵する《無我》です。今回、横山大観展をより深く楽しむために、この《無我》の複製をお借りすることができました。
 そこで、書院棟の茶席に《無我》を据え、庭園の学芸員やスタッフによる解説を聞きながら、じっくり絵を見て、ゆっくり抹茶をいただくイベントを開催します。

茶席の風景

大観茶席の実施

まずプレ開催を実施したのですが、大変好評でした。横山大観のエピソードや、《無我》についての説明をしながら、先生が点てるお抹茶を飲むのは贅沢な時間となりました。

「無我」とは、我欲・私心のないこと、また、禅でいう悟りの境地。幼子の姿に無我の境地を見た横山大観。また、力強い線と、やわらかく繊細な線の協奏。そして、人間らしい大観のエピソード。

そのような話と共に、大観の作品のなかでも、また、近代の日本画の歴史においても重要な作品を、じっくり見てから、北九州市立美術館での横山大観展に向けて予習するという時間になりました。

参加された皆さんからは、「足立美術館で見たことあるから行かなくてもいいかなと思っていたけど、やっぱり見に行きたい」「解説を聞けたことで、より深く楽しめた」などという声が聞かれ、早速、井筒屋さんのプレイガイドに前売り券を買いに行かれた方が、何名もいらっしゃいました。

ご希望の方には「もう一服」提供いたします

ご案内

こちらの特別席は、今回だけの席となっておりますので、ぜひ参加をご検討ください。4月12日・13日・14日・15日のそれぞれ13時から、限定12名様となっております。費用は1200円で、お抹茶と主菓子とあられをご用意しております。ご予約は小倉城庭園( 093-582-2747 )までお願いいたします。

ぜひ、絵をじっくり楽しむ体験に、共にチャレンジしましょう。

そして、ぜひ、北九州市立美術館「横山大観展」に足をお運びください。素晴らしい展示でしたよ。

追伸:最後に超有用情報なのですが、今回のメインビジュアルに使われている「紅葉」を、ぜひ下から見上げてみてください。子どもの視点から見ると、感動が倍になります。自分は、本当に、絵を一面からしか見てなかったんだなと泣きながら帰りました。(もちろん良い意味で)

会場の中は撮影できなかったので、足立美術館ゾーンを

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