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BL・一匙の夢

一、夢の行き先

貴方の腕に包まれて
眠る夢をみた・・・・・・

あっあっはぁあ
あんはっはっあぁ
「んっぁ、気持ちいいよ
キミの中はとても」
「あっはぁ、もっと
奥まで突いて」
「こうかい?んっ」
ああぁっん
あああぁ・・・・・・
「はっはぁはぁーー」
「お水、持ってくるね」
彼がリビングに行っている
ほんの少しの時間、僕は
夢を見ていた。
誰かが泣いている、
そんな夢を。

躰が熱い。
誰か、此の火照りを
鎮めてーー。
あっ、あああ
「キミは感じ易いから
辛いだろうけど、もう少し
我慢してね」
はぁはっは あぁぁ
「じゃあ挿れるよ」
んっぁああ
ああああ はぁああぁ

ーー夢?

・・・・・・嗚呼、
気持ちいい。
ねぇ、一緒に逝きたい。

「ん、冷たい・・・・・・
何?」
僕は眠っていたの?
貴方の墓石を抱いたまま。
「自殺だなんて」
僕宛の遺書に、妻とは
別れられないとあった。
「其れなら、僕に別れを
告げればよかったんだ」
ーーでも、もしそうだったら
死んでいたのは僕だったかも
知れない。

僕は生きてゆくよ
貴方の分まで。

終幕