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【国宝探訪】北宋書画精華展@根津美術館

12月3日に根津美術館に行ってきました。
その日が最後の展覧会「北宋書画精華」展を観に行ったのですが、当日券を求める長蛇の列ができていました。中国の人も多かったようです。NHKの日曜美術館でがっつり特集されたので、次回予告を見た瞬間、日時指定券を購入して正解でした。
目当ての仁和寺の「孔雀明王像」が後期の展示だったのですが、もう一つ、10年に1度しか展示されないと噂の「桃鳩図」が12月1〜3日のみ展示されるとのことで、3日に行きました。
実は「桃鳩図」は昨年京都国立博物館の「茶の湯」展でも4日間だけ展示されたんですよね。10年に1度1週間程度展示するらしいので、4日と3日、合わせて1週間ではないかとの憶測もありました。おかげで、「桃鳩図」は3回目の観賞となりました。

入場待ちの行列がすごくて心配だったのですが、日曜美術館が猛プッシュした馬の絵以外、館内の混雑はそれほどでもありませんでした。
それでも、「孔雀明王像」と「桃鳩図」の前は人だかりになっていて、人気の程が窺えました。私に言わせれば、この展覧会の目玉はこっちですから。
テレビの影響ってすごいですね。80年ぶりに見つかったと言ってましたが、見つかってから東京国立博物館で展示済みで、80年ぶりに展示されたわけでもなく、80年に1度しか展示しないとも言ってないのに。どちらかというと、メトロポリタン美術館から来ていた絵の方が日本ではなかなか見られないのでは?
館内の様子に安心して、日が傾く前に先に庭園に行くことにしました。

紅葉シーズンに来るのは初めてだったのですが、庭園も風情があって、都内ではなかなかの紅葉でした。

目当ての「孔雀明王像」もそれほど展示される機会が多いものではなく、好きな仏画なのですが、東京ではめったに見られません。この日は慢性疲労気味の体調が珍しく良くて、「孔雀明王像」も隅々までよく見ることができました。そもそもこんなに大きかったかなって感じでしたが。端正な顔立ちに見とれてしまいますが、乗っている孔雀も含めてバランスが素晴らしいと思います。あと、端正な顔立ちの正面に気を取られ過ぎて、今回初めて三面ということに気づきました 笑。いや、普通は孔雀明王って一面なんですよ。

「桃鳩図」も前回よりも良いと感じました。羽根のグラデーションが美しかったです。こちらは体調もあるかもしれませんが、前回の京都国立博物館ではこの画の周りの壁紙がピンク色で、その色に負けてた気がするんですよね。初めて見たときと印象が違ったので、あの壁紙のせいなのかどうなのかと思っていたところで、それほど間を空けずにもう一度観ることができてよかったです。

「孔雀明王像」も「桃鳩図」も印刷の再現度が高かったため、図録も買いました。初めて「桃鳩図」を観た展覧会の図録は鳩の羽根のグラデーションがうまく出てなくて、買わなかったんですよね。これでいつでも見られるのが嬉しいです。

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