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Kokugonote 新年度#1

 新型コロナ禍のために休業要請がかかり、テレワーク中心になっています。今年度よりiPadが支給されたこともあり、GoogleClassroomを活用する手はずだったのですが、研修機会もなかったため、検索しながら活用できる人とそうではない人との差がかなり開いてしまい、大変な状況に未だあります。IT機器は21世紀の文房具に過ぎないのですが、紙と鉛筆で十分だと考える先生たちはかなり多く「余計なもの」と見做されているのかもしれません。どちらも一長一短なので、それぞれの良さを活用していけば良いのですが、生徒の皆さんと同じように〈なんとなく苦手だ〉という意識を取り除くのは至難の業です。なので、一律で皆ができるようになるというのではなく、パイロットケースとして先行事例を作っていく方法性で進んでいこうと思いました。

 毎年、年度末に行っている「学院問答集」を今回はGoogleformで高1生に実施してみました。まったく個人的な見解なので、所属する組織とは関係がありませんので、話半分に聞くようにしてください。


Q1: 毎日の自粛生活で気持ちが落ち着かないのはなぜ?

A1:皆さんが抱える不安を解消する方法として、いくつかアドバイスができます。このような緊張感の持続を、人生経験を積んでいると何度か味わうことになっており、先生なりに対策を考えてきました。皆さんも皆さんなりの対策があると思うので、強要はしませんが、参考にしてくれたら幸いです。

① テレビの報道は一切、見ない。
 →  報道を見聞きする度に、平穏な心が波立ちます。マスメディアは完全に遮断してしまうと良いです。おそらく良い知らせはまだまだやってきません。だったら無闇に心を驚かすのは止めましょう。のんびり音楽でも聴いている方が良いです。

② なるべく単純作業をする。
 → 考えなくても良いことをし続けると、心は落ち着きを取り戻すようになっています。お風呂掃除を徹底的にしたり、すべての窓をきれいに拭いたり、部屋の荷物を断捨離(だんしゃり)したり、模様替えをしたり、この時期なら衣替えをしたりして、なるべく生活空間を清潔にして、ゴミをたくさん出して、ポイしてしまうことです。これはかなりスッキリします!    

③ 連続ドラマを見続ける。
 → 先生はテレビを持たない生活をしていたのですが、YouTubeやAmazonプライム・ビデオを観たりするために、Fire stickで中継してしばしば観るようになりました。今なら、医療ドラマの『JIN 仁』を観ているのですが、江戸時代にペニシリンを作り出す回を見て、おぉーっとかなり感動したのでした。第1話も感染症の話だったので、この時期に合わせたのだと思いますが、夢中にさせる展開が楽しめます。海外ドラマにハマっているクラスの子もいましたが、とても良いことだと思いますよ。
 勉強も必要ですが、こうやってメンタルを保つことはもっと大切です。メリハリのある生活を送るには、不必要にグダグダしないためには、ちゃんと時間帯を分けて、やるべきことをしましょう。

④ 適度な運動をする。
 → 運動と言ってもジョギングや筋トレばかりではありません。階段の昇り降りをしたり、買い物の荷物を運んだりするのも立派な運動です。それに風呂上がりの入念なストレッチやヨガも運動だと思います。血流を良くしようとしないと、やはり、いろいろなことに意欲的にはなれません。何かうまくいっていないなあと感じたら、体を動かすことです。汗をかくことです。


⑤ 水分をこまめに摂(と)る。
 → これは案外、忘れてしまいます。食事の時は胃酸が薄まり消化が弱くなるのでなるべく取らないで、その他の時間帯は1時間にコップ一杯は摂るのが基本です。水分をとらないと頭痛がしたり、代謝が悪くなったり、むくみが解消されなかったりします。意識して摂らないと忘れがちなので、特にお風呂後、寝る前は必須です。より良い目覚めのためにしっかりと備えましょう。

①から⑤は当たり前といえば当たり前のようなアドバイスですが、やはりこういう基本的なことが日常生活を支えているのは間違いないと思います。むやみに、自粛ストレスを意識するよりは、1日1日、自分の生活や体、こころを大切にする生き方を選びたいですね。


【追加】この状況、いわゆる「巣ごもり」と呼ばれていますが、そのような環境で長時間過ごしていたプロの人たちがいます。宇宙飛行士、潜水艦の船長たちです。少し前の記事ですが、なるほどー!と思いながら、先生は読みました。以下、抜粋です。詳しくはリンク先を読んでみてください。

https://www.afpbb.com/articles/-/3275588


■閉じこもり生活のアドバイス、宇宙飛行士から潜水艦艦長まで 新型コロナ対策 2020年3月27日 12:53 発信地:パリ/フランス

1. 日課を持つ NASAの元宇宙飛行士スコット・ケリー(Scott Kelly)氏

「いつになったら終わるのか分からない中で、予想通りになるものが必要だ」
「この状況は長期に及ぶかもしれないが、必要な心構えはこれだ。
『宇宙で1年間暮らすのと同じようなことだ。とにかく日課を決めること。
決まった時間に起き、決まった時間に眠ることだ』」
「運動を日課とすることも必要だ。外に出られず庭もないなら、
日よけを外して窓を開け、外に顔を出す。それを日課の一部とすることだ」


2. 使命を見つける 潜水艦元艦長ビンセント・ラルノーディエッフェル(Vincent Larnaudie-Eiffel)氏

 「自宅のアパートに閉じこもる私たち全員が、他の人々を守り、医療関係者を守り、そしてこの厳しい試練を成功裏に乗り切るという使命を共有している」「後退してはいけない…猶予期間だと思って、何かをやり遂げることだ」

3. 新しいことを始める 海洋冒険家のイザベル・オティシエ(Isabelle Autissier)氏  ※女性で単独の海洋世界一周を成し遂げた人物。

  独りで過ごす時間を使って「新しいことをすること、読書やいつもと違う音楽を聴くこと、日記を書くこと、写真を撮ること、絵を始めること」などだ。そして何よりも大事なことは、先のことを考え過ぎないことだという。オティシエ氏が海に出て、独りで過ごす時間の予想もできない長さに直面したとき、「最初にしたことは日数を数えるのをやめたこと」だという。

4. やる気がうせるのは当たり前 ドイツの宇宙生物学者シプリアン・ベルシュ(Cyprien Verseux)
   ※火星探査を想定した実験で5人のボランティアと1年間、小さなドーム内で暮らした。

  「やる気がうせて生産性が落ちるのは当たり前だ」「それは弱さの表れではない。問題を抱えているところに、さらに罪の意識を加えてはならない」「ダンベルやヨガ、ズンバなど、空間があまりなくても体調を保つ方法はある」

5. 人とのやりとりを欠かさない ベルギー人の元宇宙飛行士フランク・ディベナ(Frank De Winne)氏

  人と互いに連絡を保つことは、たとえネット上の通信に限られるたとしても極めて重要。彼は毎日必ず同じ時間に高齢の母親とビデオ通話をしている。「それで母は僕の顔を見ることができる。さらに僕から(ビデオ通話の)呼び出しが来るのが分かっているから、母は計画を立てることもできる」                (c)AFP/Amélie BOTTOLLIER-DEPOIS


   いかがでしたか?
   例えば、海上自衛隊では曜日感覚がなくなってしまうので、
  金曜日はいつもカレーライスと決めていたりするそうです。

   生活リズムを整えるのは、案外難しいことですが、この時期にしかできないこともありますよ料理を覚えたり、ベランダで花を育てたり、筋トレをしたり、読書をしたり、旅行の計画を立てたり、部活動のメンタルトレーニングなどの勉強をしたり、ひたすら試合の動画を観てイメージを作ったり、やろうと思えば、たくさんできることはあります。

   できないことに注目するのではなく、できることをリストアップしてください。物事はつねに両面あるので、どちらを見るかで、自分自身を幸せにできるか、愚痴(ぐち)まみれにしてしまうかが変わってきます。
   自分の人生なので、大切にしましょう。楽しむために生きているので、明るい面を見るように努力しましょう。何か良いことは必ずあります。

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