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私立恵比寿中学のこと ~りななんよ永遠に~

例えば、こんな経験をお持ちの方はいないでしょうか。 
同じ学年で名前も顔も確かに知ってはいるけど、クラスが違ったりしてほとんど話したことのない同級生がいたとします。 
ところが、ある日ある時ある出来事がきっかけで急に意気投合してしまい、それ以来「親友」と呼べる友達になってしまったという経験。 
皆さんにも最低1人や2人は、そういう友達がいるのではないでしょうか。 

さて。 
しかし今日ここでお話ししたいのはリアルな友人ではなく、ひとつのアイドル・グループのことです。 
そう、タイトルに書いてしまっていますのでおわかりですね。 
それはエビ中、「私立恵比寿中学」のことなのです。 

「未確認中学生」だったエビ中が、私の中にある「排他的警戒水域」を越えて来たのは、今年(※筆者注:2017年)2月初めでした。 
彼女たちに全く興味がない人でも、メンバーの一人が急死したというニュースはテレビやネットで見たり聞いたりされた事でしょう。 
そうです。まさにあのニュースと、その後に起こった「ある出来事」が、私とエビ中を結びつけたのです。 

この思いはmixiのエビ中コミュや、エビ中公式ブログのコメント欄にも書き込みましたが、どうしても自分が後々ひもとける場所に書き残しておきたかった。 
だから、今これを書いています。 
極めて長文となりそうなことを予告しておきます。ご容赦下さい。 

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今年4月で高校3年になる娘が大のエビ中ファンなのですが、はっきり言って全く興味がありませんでした。 
りななん急死の報にはびっくりしましたが、娘が落ち込んで哀しむ姿を見ても、慰める言葉もありませんでした。 

しかし、前述したあるきっかけで、私の中でもエビ中がとても、とても大きな存在になり始めたのです。 

それは、彼女たちが主演を務めた舞台公演「エクストラショットノンホイップキャラメルプディングマキアート」がCSで放送され、それを録画した娘が、哀しみも忘れてゲラゲラ笑いながら観ていたのをたまたま横で観ていたからなのです。 

「なんだ、この面白さは!」 

いやもうこれは衝撃的で、ガンダムのビームライフルでやられたザクのように、一撃で撃破されてしまいました。 

緻密に組み立てられた脚本。 
細部にこだわった舞台装置。 
そして心憎いまでの小道具の使い方。 
(ネタバレぎりぎりですが、あのプラカードのオチは、テレビの中の観客とともに大笑いして拍手してしまいました!) 

そして何より、8人のキャラクターが生き生きと舞台を駆け回り、観客を爆笑の渦に巻き込むさまは 

「この娘ら、タダのアイドルグループではないな…!」 

と唸らせるのに十分な魅力を備えていました。 

それからというもの、暇さえあれば検索窓に「エビ中」と打ち込んでは、娘と同世代の彼女たちに引き込まれて行ったのです。 

しかし…。 
メンバー全員の顔が次第に分かってくるにつれ、返す返すも、りななんがもうこの世にいないということが胸に迫って来て、残念、寂しい、辛い気持ちでいっぱいになりました。 

1970~80年代のアイドル全盛期に青春時代を過ごした私も、大好きだった歌手(岡田有希子さん)が突然この世を去るという喪失感を味わった一人です。 
それはまるで近親者を失ったかのような哀しみでした。 

ですから、エビ中ファミリーの皆さんの気持ちも少しは分かるつもりです。 

そして何より、18歳という輝かしい未来が待っているはずの娘さんを亡くされたご両親の気持ちも、どれだけ辛いものか…。 
同年代の娘を持つ親として、自分のことのように胸が傷みます。 

存命中の莉奈さんのことは、ほとんど知りませんでした。 だけど、動画で見ることのできるりななんは、本当に元気いっぱいで、輝いている。 

この姿は永遠です。 

公式ブログでご両親が公開して下さった、亡くなるわずか5日前の家族旅行の写真も見ていて本当に辛くなりますが、それでもファミリーのために提供して下さったご両親に、心からお礼を言いたいと思います。 

今、ファミリーの皆さんに伝えたいのは「手をつなごう」のりななんのパート 

「生きてることの喜び 今 忘れちゃいけない」 

この歌詞を胸に、哀しみを乗り越えて行ってほしい。 
心からそう思います。 

りななんのご冥福を心よりお祈りしつつ、これからもエビ中を応援して行こうと思います。 
娘の成長を見るような気持ちで、エビ中メンバーの今後も見守っていってあげたいなという想いでいっぱいです。 

娘も、落ち込んでいた時期から立ち直っています。いま、娘とエビ中の話を出来ることがとても楽しく、誇らしく思います。 

もし、りななんの事がなければ一生興味なかったかもしれないし、娘がファンでなければあの訃報を耳にしても何とも思わなかったかも…。 
そんな不思議な巡り合わせを感じています。 

りななんが亡くなったことは、確かに哀しい。でも、このことがあったからこそ、エビ中のメンバー、そしてファミリーの皆さんも、一つ確実に、強く、大きくなれると思います。 

それをこれからもずっと、見ていますね。 

エビ中同世代の娘を持つ、中学44年生より 

P.S. 
春ツアー行きたかったけど、仕事が入ってしまいました(T_T) 
でもまた次の機会に、娘と2人で必ず参戦したいと思います!

※追記:
文中で表記しています、私立恵比寿中学の略称「エビ中」は、2024年4月1日より「えびちゅう」を推奨するとの変更が発表されました😉


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