人が人の未来を予想できる理由 ―「占い」の話―
(読了目安4分)
みなさんは、2歳児と3歳児の子どもがいるところに、刃を出したカッターナイフを1本置いたら、なにが起こるかわかると思います。
放っておけば、やがてほぼ100%の確率でケガをします。
ですから大人たちはカッターナイフを持たせません。
たとえ2歳と3歳の子どもたち本人が「絶対に大丈夫だからカッターを貸して」と泣いてねだっても、大丈夫ではないこともわかっているからです。
なぜ本人よりも大人の方が、子どもたちのことをわかってしまうのか、また、なぜ子どもたち本人は「カッターを持ったら自分がケガをする」とわからないのか・・・そのキーワードは「経験」です。
大人は子どもよりも多くのことで経験があるため、子どもたち本人よりも的確に未来を予想できてしまうんです。
つまり、予想する側が年上で、予想される側との年齢に差があるほど、予想が当たるわけです。
また、予想する側が予想される側より年上ではない場合でも、予想する側の経験が圧倒的に豊富なら、予想が当たります。
一例としては、講師歴10年の40歳の料理の先生は、一度も料理をしたことがない50歳の男性に料理を教えるとき、その男性がどんなミスをするか、本人より的確に予想できるということです。
予想する側が、予想される側に対して人生経験が豊富であればあるほど、そして相談分野の経験が豊富であればあるほど、予想が当たるわけです。
ですから、いくら「知能指数」が高くても、「記憶力」が良くても、若い人に占いはできません。
IQが150の5歳児よりも、IQが100の50歳の人の方が、占い師として的確に言い当てることができるわけです。
先日、スタッフに尋ねられて改めて気づいたことがあるんです。
マスターは、若い女性の悩みを聞くことが多いんですが、その女性がこのまま変わらずに生きて行ったらどんな人生を送るか、近い未来がだいたいわかります。
そしてほとんどの人が、実際にマスターが思った通りの人生になっています。
若い人の未来がわかるのは、マスターには「経験」があるからなんです。
元独身男性ですから、独身男性がなにを望んでいるかわかりますし、恋愛をたくさんしてきましたから、恋愛についても未来が予想できます。
結婚も子育てもしてきましたから、どんなことが起こるかも体験済みです。
自分の利益のためにウソをついてきましたから、そんな人の気持ちもわかります。
車の運転やバイクの運転もしてきましたから、運転や車のコンディションなどから、その持ち主のことが判断できます。
お酒を飲んで失敗した人、浮気や不倫で苦労してきた人も見てきました。
「幸せなフリをして疲れ果てている人」や「にぎやかに騒ぐ孤独な人」たちを観察してきましたから、なにをすれば疲れ、なにをすれば孤独になるかもわかります。
そしてそんな人たちはみんな「私は違う・私の彼は違う」と、物事を客観視できていないことも見てきました。
みなさんが、カッターナイフを持った3歳児を放置したらどうなるか見えるように、マスターには、若い人が自分の思うままに行動したらどうなるか、本人よりも見えるわけです。
繰り返しますが、人の未来を予想できる理由は、その人と「経験の差」があるからです。
経験の差が大きいほど、予想が当たるわけです。
そして占い師は、予想が悪いものだった場合、「予想通りにならないためになにをすればいいか」ということもわかりますし、なりたい未来像がはっきりしている人に対しては、そうなるための助言もできます。
ただし、その助言を聞くかどうかは、助言を受ける側の自由です。
余談:人は自分の未来を占えるか
マスターは、「その人の恋愛がどうなるか」ということはほぼ的確に予想できます。
そして明るい未来にしていくための方法も提案できます。
しかしマスターは、自分を占うことはできません。
その理由は、占いをする側のマスターと、占いをされる側のマスターの間に、経験の差がないからです。
「差」がありませんから、自分で自分のことは占えないわけです。
それでもマスターは、自分の歴史や人類の歴史を振り返って自分の未来を想像し、成長するための努力は続けています。
人が人の未来を予想できる理由は、経験の差があるからです。
「占いは、IQ150の5歳児よりも、IQ100の50歳男性にしてもらうのが本質」
ということです。
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