アーユルベーダ 3 西洋医学で治らない病気がアーユルベーダで治る?

(読了目安9分)

今回も「アーユルベーダ」についての短編ですが、その前に以下を確認しておきましょう。


世の中の健康法は無数にあり、そんな健康法を実践している女性も多くいます。
では、以下の二者ではどちらが愛に近いでしょうか。


元気がなく、マイナス思考で消極的な人生を送っている自称「アーユルベーダの実践者」と、


いつも元気でプラス思考で、積極的な人生を送っている「既存の健康法はなにも実践していない人」


さて、どちらが愛に近いと思いますか?


これは、間違いなく後者です。
後者の人たちは、外部から入る健康情報も参考にしつつ、自分がブランドになり、自分自身の力で健康を手に入れています。
長く愛されるのは、大人の思考をベースに、自分という軸がある人です。


みなさんもそうじゃないでしょうか。
アーユルベーダ実践者なのにいつも元気がなく否定的で、消極的な人生を送っている男性よりも、アーユルベーダを実践していなくても、いつも元気で、積極的な人生を送っている男性がいたら、後者を選ぶはずです。


アーユルベーダの世話になっていても、ダメな人は結局ダメなんです。
健康法を実践していても、いつも疲れていて元気がなかったら・・・みなさんも、そんな人には近づかないと思います。
ですから、健康法の実践は大切かもしれませんが、いつも元気で積極的な人生を送ることの方が、もっと大切です。


気になる人とのデートや、なにかの資格を取るときなど、みなさんは一生懸命がんばりますよね。
一日ぐらい徹夜したって大丈夫でしょうし、試験に合格するためなら、予備校や書籍にお金をかけたりもします。
運動でも、目標を達成するためや、競技で勝つためのトレーニングは、汗まみれになって努力します。
本当に欲しいものを手に入れるための努力なら、苦にならないはずです。
長く愛されたいなら、相応の努力はできるはずです。
いつも書いているように、愛はあなたの中にあります。
外側に求めなくても手に入りますから、なにも心配しないでください。



◎西洋医学で治らない病気がアーユルベーダで治る?


「西洋医学で治らない病気が、アーユルベーダで治ることがあるのか」

この答えは・・・


「あります」


です。


ただ、その確率は「低い」と言えます。


西洋医学は完璧ではないので、西洋医学で治らない病気は山ほどあります。
西洋医学で治らない多数の患者がアーユルベーダの療法を受ければ、その中に必ず、「治った」と言う人が出てきます。
ですから、西洋医学で治らない病気がアーユルベーダで治ることはあります。


また、人間には自然治癒力や体調の波がありますから、何もしなくても治ったであろう病気も必ず存在するはずです。
この状況を冷静に分析しないと、「西洋医学で治らない病気が治った!アーユルベーダの方が優れている!」と、古来のものばかりに目が向いてしまうことになります。


以前書いた「ワクチン」の話を覚えていますか?
マスターは、ネパールの山奥で、ワクチンがあれば救われる命が多くあることを知っています。
しかし日本などの先進国では、「ワクチンで病気を防いでいる」ということを忘れている人が多いため、ワクチンの接種が原因で起こる弊害の方が注目されるようになります。
その結果、ワクチンの接種を拒否する人も現れます。
しかし、もしワクチンを接種しない運動が広まり、世界中がワクチンの接種を一切やらなくなれば・・・
やがて人がバタバタ倒れ、またワクチンを求める運動が始まります。
人は、なくしてみないとそのありがたみがわからない生き物なんです。


たとえば、ワクチン接種の弊害による死者が百万人に1人、ワクチンを接種しないことによる死者が百人に1人いるとします。
その差は1万倍です。
それでもあなたは、自分の子どもにワクチンの接種をしないでしょうか。


古来の医療に戻ろうとする人の心境はこの話と似ています。
現在、西洋医学が世界の主流になったのは、現時点で最も人を助ける可能性が高い医療だからですが、西洋医学があたりまえになってしまうと、その弊害に注目が集まり、古来の医療に戻ろうとする人が現れるわけです。


西洋医学で治らない病気が、アーユルベーダで治ることがあるのか・・・
治ることはあります。
しかしマスターが念を押したいのは、「西洋医学で治らないものがアーユルベーダで治った」という話だけでなく、「アーユルベーダで治らないものが西洋医学で治った」という事実もしっかりと考慮する必要があるということです。
そして後者の方が、はるかに確率が高いということです。


みなさんの判断は、将来、みなさんの子どもたちの行く末を左右します。
子どもは医療について自分で判断できません。
親の言いなりになるしかないことも忘れないでください。



◎治療としてアーユルベーダを続けていると


アーユルベーダに頼って病気を治そうとすることは、悪いことではありません。
実際、25歳のマスターはそうしようとしました。


しかし、なにがなんだかわからないまま、「インド!」とか「5000年の歴史!」という言葉に魅力を感じるのは危険です。
マスターは、今のアーユルベーダは、あまりにも商業化され過ぎ、マスターが考える「本物」と呼べるものは日本にはないと思っています。
そんなことをふまえて以下を読んでみてください。


たとえば、

1)
人に言われるままアーユルベーダで治療し続け、いつ治るかわからない難病を治そうとする


2)
治癒の確率が高いと思われる治療を続けながら、難病と付き合う覚悟を決める


前者は「受身」の人生です。
後者は「自己責任」の人生です。


前者を選ぶと、いつ治るかわからない状況のまま、不安と共に一生過ごしてしまうかもしれません。


また、マスターがネパールでアーユルベーダを体験して感じたことですが、アーユルベーダのドクターが本物かどうかわかりませんし、たとえ本物でも、難病を治せるかわかりません。
また、治せるとしても、医師は患者を完治させないことも選べます。
医師に限らず、世の中、「愛の実践」よりも「お金」が目的の人はたくさんいます。
患者を完治させることができるドクターというのは、完治させないこともできるわけですから、言ってみれば、「患者はドクターの思うまま」です。
アーユルベーダに治してもらうという受身の気持ちでいることに加え、治療はドクターの思うままでは、明らかに「受身」の人生です。


マスターの経験上、「治療」としてのアーユルベーダを続けていると、大きな改善がないまま時間が過ぎる可能性が高いと思います。
そこでもし「自分は間違えたかもしれない・西洋医学にしておけばよかった」などと思ってしまったら悲劇ですし、さらに悲劇なのは、引き返すことができない状況を正当化するため、「正しかった」と信じぬくことで心の痛みをごまかそうとする行為です。
つまり、アーユルベーダの「妄信者」になってしまうことです。
自分だけで妄信して幸せならいいんですが、妄信者は、自分を認めてもらうために仲間を増やそうとします。
「アーユルベーダはいいよ・一緒にやろうよ」などと、しつこく仲間を増やそうとしてしまったら宗教と変わりません。
宗教では愛にたどりつけなくなります。


「アーユルベーダが悪いわけではない」、これは何度も確認しておきます。
しかし、治療としてアーユルベーダを続けていると、上記のような状況もありえます。
こうならないためには、「今の環境で、自己責任で生きる」という生き方が大切なんです。



◎小さな存在


アーユルベーダ寄りの記事について検索していると、

西洋医学では治らない病気が治った!

西洋医学でも証明された治療効果!

西洋医学にはない特徴。

こんな言葉を目にします。


しかし、逆に、西洋医学の宣伝には、

アーユルベーダで治らない病気が治ります!

アーユルベーダでも証明された治療効果!

アーユルベーダにはない特徴。

などという言葉はありません。
西洋医学はアーユルベーダを意識していないからです。


その理由は、「大きいもの」と「小さいもの」の違いです。


西洋医学がアーユルベーダを意識していないのは、「大きいもの」だからです。
アーユルベーダが西洋医学を意識しているのは、「小さいもの」だからです。
どんな世界でも、大きなものは小さなものを意識せず、小さなものが大きなものを意識しています。
たとえば飲食業界では、大手メーカーは、個人事業主を悪く言いませんが、個人事業主の一部は、大手メーカーを批判して足を引っ張ろうとします。
人間関係も同じです。
大人は子どもに対してムキになることはありませんが、子どもは大人に対してムキになることがあります。
大人は子どもに対して傷つかないんです。
心の成長度が大きな人は、心の成長度が小さな人を意識しませんが、心の成長度が小さい人は、心の成長度が大きな人を意識します。
医療にもそんな心理が働いているわけです。
つまり、西洋医学に否定的なアーユルベーダ関連の一部の人は、アーユルベーダを「小さな存在(主流ではない存在)」と認めているわけです。



◎「アーユルベーダ」一色になると


いま、一部の人の間では、西洋医学を捨て、アーユルベーダなどの古来の医学に注目する動きがあります。
みなさんは、もしその流れで全ての医療をアーユルベーダに移行したら、状況はどうなると思いますか?
マスターの想像では、平均寿命が一気に下がります。
そして平均寿命が下がり続けると、次に出てくるのは、過去のものになった西洋医学を「復活」させようとする運動です。


「アーユルベーダ」一色になると平均寿命が一気に下がり、再び西洋医学を求める声が出てくる、ということです。


今回は以上です。

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