17世紀の防護服 ―最新の科学が不安な人へ―
(読了目安3分)
「最新の科学が怖い」という人に、少しでも楽になってもらえたらと思って投稿します。
17世紀に、「ペスト」という感染症が流行したとき、治療にあたる医師が感染予防のために身に着けていた「防護服」を知っていますか?
以下の絵を見てみてください。
くちばしとメガネがついている、頭部が印象的なマント姿です。
※ ペスト医師 Wikipediaより
新型コロナウイルスの治療にあたる医療従事者も防護服をつけますが、今の防護服の方が合理的な感じがしませんか?
高性能のマスクや樹脂製の使い捨てのツナギなど、きっとみなさんも今の防護服を着た人の治療を受けたいと思うはずです。
ペストは、感染者の致死率が非常に高く、大流行の時は人類の30%(諸説あります)、現在で言えば20億人以上が死亡したと言われる伝染病です。
当時は「ウイルス」という概念はなく、おそらく市民の間では手洗いの習慣もありませんでした。
(手洗いは魔術の儀式のひとつとされていたはずです)
もちろん顕微鏡などもなく、あったのは、現在よりも未熟な知恵、心理的な不安、「悪魔の仕業」などの概念です。
防護服の「くちばし」部分には、香料が入っていて、吸い込む「悪い空気」を緩和させる効果があるとされていました。
また、帽子をかぶっているのは、「帽子をかぶれば病気にならない」と信じられていたからだそうです。
防護服にはある程度の医学的根拠がありましたが、同時に、「見えない死神」に対抗するためという理由で、このような服になったと言われています。
もし現代でこれをやっていたら、医学会や患者から反対されますし、見かけるならハロウィンのときぐらいですが、当時の人はこの防護服が「本気」の装備だったんです。
ということで、17世紀の「ペスト医師の防護服」は本気でしたが、現代人から見れば、「不思議・無知」です。
では、現在、現代人が本気でやっていることは、100年後の人類が見たらどう見えるんでしょうか。
おそらく「不思議・無知」に見えるはずです。
そうなんです。
現代人の行動は、17世紀の人類から見れば「未来的で知恵のある合理的な行動」です。
しかし100年後の人類から見れば、やはり「不思議・無知」なんです。
つまり、今の知恵が人類史(人類の誕生から滅亡まで)の中で最高ではないということ、そして今後も人類は「本質」に向かいながら進化し続けるだろうということがわかります。
そのあたりをしっかり自覚できれば、最新科学のニュースなども抵抗なく「理解・消化」できるはずです。
その結果視野が大きくなり、「歴史」に対して、そして自分の思い込みや未来に対しての考え方も変わるかもしれません。
「変わる」というのは、あなたが成長するということです。
成長は愛ですから、あなたは愛に近づくことができます。
さて、17世紀のペスト医師の絵をもう一度見てみてください。
そして質問です。
「みなさんは、17世紀と21世紀、どっちの世界で生きたいでしょうか」
きっと21世紀ですよね。
17世紀は、国の最先端の頭脳を持つ人が考えた防護服があんな服なんです。
スマホも救急車も麻酔もない世界で病気になったら・・・と思うと怖いですよね。
おそらく99%の人が「21世紀」で生きることを選ぶと思います。
21世紀で生きたい理由は、「新しい世界」だからです。
ですからみなさんは、「21世紀か22世紀に生まれるなら、どっちの世界に生まれたいですか?」と質問されたら、きっとより新しい世界である22世紀を選びます。
また、23世紀に生きた人たちに「21世紀と23世紀のどっちの世界に生まれたいですか?」と質問すれば、23世紀を選ぶはずです。
「古き良き時代」という言葉もありますが、落ち着いて考えれば、みなさんも、そしてみなさんの子孫たちも、結局最新の世界を選ぶんです。
21世紀と22世紀を比較して22世紀を選ぶということは、「未来の方がより良い世界」と信じているからです。
最新の科学に対して「不安感・アレルギー反応」を示す人は、視野を広く持つことでストレスが少なくなるかもしれません。
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