セミナーの本質 3

(読了目安8分)

◎本当の自分磨き 愛する努力とは


ダイエットなどで経験したことがあると思いますが、どんなことでも、手っ取り早く結果を出すことと、それを維持することは困難です。
「セミナー」で手っ取り早く自分を変えることも、もちろん困難です。
「本質的な愛する努力・地道な努力」をし続けなければ自分を変えることはできません。


地道な努力の過程では、マスターも経験した「光の体験」などの「急変」は起こりえます。
しかしそれは、地道な努力の中に含まれるものであって、努力をしていない人に光の体験など起こりませんし、「翌日起きたら愛を発信できるようになっていた」なんていうこともありません。
「翌日起きたら愛を発信できるようになっていた(一晩で脳の書き換えができた)」、こんな状態を人類が意図的にコントロールできるようになるのはまだまだ先の話です。
それに、みなさんはそんな安易な方法など望んでいないんじゃないでしょうか。


「地道な努力」というのは、愛する実力を身につけるために、長い間、本質的な努力を反復し続けることです。


本質的な努力というのは、「あいさつをする・約束を守る」などの、「超基本的なこと」です。
あいさつもできず約束も守れない人が、いくら宇宙や神と一体化し、感動したところで、愛にはたどりつけません。


ということで、今の人類の知恵では、セミナーなどの表面的な自分磨きで根本を変えることは困難だと考えていいと思います。
愛にたどりつくために必要なのは、本当の意味での自分磨き、つまり、人としての超基本を身につけることです。




◎セミナー料金


セミナーの主催者は、顧客に対して、愛や心の解放をテーマに、あくまでも「あなたのため」と宣伝します。
書きあげたらキリがないほど、顧客の未来や人生のために多くのことを提案し、「私はあなたのために協力します・あなたをサポートします」と言っています。
しかし「あなたのために」と言うわりには、料金が高いというのはみなさんも感じている通りです。


セミナーをはじめとして、カウンセリングやセッションなどの料金が、概して90分2万円など、高額な設定になっているのはなぜでしょう・・・


「お金儲け」を目的とした人が集まる商売系のセミナーなら、料金が高額な設定でもいいんです。
高額な方が、参加者もやる気満々になってくれるでしょうし、主催者側の自信を連想させますし、特に悪いことはありません。


しかし、自己啓発や自分磨きなど、お金儲けではなく愛に関するセミナーの料金が高いのはなぜでしょう。
セミナーには「私は愛にたどりつこうとしている・私は愛を探している」という人が集まるんです。
主催者にしても、愛の指導者的な立場なんですから、お金目当ての人ではないはずです。
ですから、料金は安くてもいいような気がしますが・・・実際は高額な場合が少なくありません。
以下、その理由をいくつか書いてみます。



◎料金が高い理由あれこれ


セミナーの料金がなぜ高いのか・・・一般的に言われている表向きの理由は以下です。


1:参加者にやる気を出させるため

セミナーの料金が高いのは、まず第一に、支払った側(参加者)に「やる気」を出させるためです。
高額を支払うと「覚悟」ができ、それによってセミナーの効果が上がります。
無料で招待すると、セミナー中に居眠りする人も出るかもしれません。
実際、以前書いたように、定員100名の講演会に、無料招待のグループ50人、通常料金のグループ50人に来てもらった場合「とても良かった」と答える割合が多いのは、通常料金のグループなんだそうです。
「元を取りたい」という気持ちが強くなるからです。
セミナーは「しっかりと聞く」ということで効果が上がりますから、料金設定が高い方がいいのかもしれません。
「顧客のためを思って高い料金設定をしています」という説明です。



2:自分(主催者)のモチベーションを上げるため
次に、高額なお金をもらう「主催者側」が、自分のモチベーションを上げるためです。
普通の人は、時給千円で働くより、5千円で働く方が気合が入ります。
主催者側の声や表情が変わり、相手に伝わりやすくなるわけです。
主催者が自分のモチベーションを上げることで、これも「顧客のためを思って高い料金設定をしています」という説明になります。


3:費用の回収
セミナーの主催者が、セミナーの主催者になるまでに使った教材など、自分に投資した分を取り戻す意味でも、ある程度料金が高額になるのは仕方ないかもしれません。
これは「投資した分を回収するための料金設定です」という説明です。


上記にはそれぞれ一理あるんですが、高い料金設定では、「お金がある人じゃないと幸せになれない」と言っているようなものなんです。
また、主催者が、「自分の給料が高くないとやる気が出ない」というのは、お金次第で仕事内容が変わるということです。
マスターは、お金をもらってももらわなくても、人間として仕事をすることが、愛にたどりつく方法だと考えています。
「お金をもらうから本気でやる・お金をもらうから約束を守る」・・・それでは「お金をもらわなければ手抜きをしていい・約束を破っていい」と言っていることになるからです。


費用の回収(投資した分を取り戻す)、これも悪くないんです。
そうしないと仕事を続けられませんからね。
しかし、投資した分を取り戻した後の料金設定は、どんどん下がっていくんでしょうか。
2号店を作り、さらに自己投資をし続け・・・結局何年経っても料金は変わらないか、もしくは上がるかもしれません。


セミナーを主催する人たち(カウンセラー・ヒーラー・コーチなど)のテーマは、このnoteと同じ「愛」です。
そして主催者のほとんど全員が、「あなたのためにぜひ」と言って、一般の人たちにセミナーを薦めています。
主催者いわく、セミナーは、「愛」、そして「あなたのため」です。
これを踏まえ、以下に続きます。


みなさんは、自分の子どもになにかを教えたり、助けたりしたとき、お金をもらいますか?
普通、そんなことしないですよね。
子どもたちの幸せを願う親は、子どもから90分3万円でなにかを教えることはないんです。
同じように、カウンセラーたちが、顧客のことを「人類愛」で見ることができるなら、高額な料金をもらう必要は全くありません。
誰でも参加できるような金額じゃなければ愛ではありません。


では、なぜセミナーの料金は概して「高額」なんでしょうか。


セミナーの主催者の説明には、本音として以下のようなものがあるんです。

1:「ものすごく疲れるから」


2:「一日に3組しか対応できないから」


3:「ニーズが少ないから」



1の「ものすごく疲れるからたくさんお金が欲しい」と言うなら、それは愛ではありません。
「愛はそそぐと自分も元気になるもの」、でしたよね。
ものすごく疲れるということは、愛をそそいでいない、つまり仕事がストレスになっているということです。
また、自分の命と引き換えに人を助けるのは、人としては立派であっても、プロのヒーラー・カウンセラーとしては失格です。
なぜなら、1つの命で1つの命を助ける行為は、ヒーリングやカウンセリングとは言えないからです。
自分の命を使っていくつもの命を助けるのがプロの仕事です。


2の「一日に3組しか対応できないから」と言っても、それでも一日6万円とか9万円の売り上げになるんです。
年収が2000万円、3000万円必要な理由はなんなんでしょうか。


3の「ニーズが少ないから(毎月5組しか予約が入らないなど)」、これが理由なら、それは世の中から必要とされていない仕事か、自分の能力がないだけなんです。
それが料金に反映されるのはおかしな話です。


そのセミナーに効果があることが誰にでもはっきりわかり、口コミで顧客があふれる仕事ができるなら、主催者に愛があれば料金は間違いなく下がります。


ということで、料金が高い理由は、「顧客のため」という表向きの理由の他に、本質的な部分・本音的な部分では、


「主催者のストレスを発散するための費用」

「ニーズが少ない」

「腕が悪いから」


などがあるわけです。
多くの主催者が、セミナーの開催そのものを人生の目的としているわけではなく、そのセミナーで儲けたお金で何かをしようという欲があるんです。
そのため、料金が高額になっているというのが本質的な側面です。


主催者の欲が私欲なのか、愛なのかは、主催者の行動を見て判断してください。
いつも書くように、「お酒・タバコ・ギャンブル・過食・過趣味・ペット」
などをやっているセミナー主催者は、愛をベースにしていませんから「私欲」です。
私欲にまみれている人とかかわると、愛から遠ざかります。



次回以降は以下の予定です。

◎お金はあくまでも手段

◎愛を発信できる人にお金は無用
◎愛の対価にお金?
◎主催者は寄付をするのか
◎セミナー主催者はなにをしたいのか
◎人を癒したいなら ―セミナー主催者へ提案―
◎学ぶなら「実践者」から
◎まとめ

・・・


投稿タイトル一覧は以下です。


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