無とはどういうことか

(読了目安5分)

今回のテーマは「無」です。

「無」とは、いったいどういうことでしょうか。



宗教や精神世界で使われる「無」という言葉に限らず、「無」の意味を考えるとき、世の中には様々な意見があります。

人生をかけて「無」について考えている人もいるみたいですが、それだけで人生が終わってしまうのはもったいないことかもしれません。
無について考えたことがない人や、「考え始めるとわけがわからなくなる」とあきらめている人、必死に考えている最中の人など、多くの方々にこの投稿をヒントにしていただければと思います。


・・・


マスターが書くのは、みなさんにとって一番わかりやすい「無」についてです。
言ってみれば、「あなたにとっての無とはどういうことか」です。
これは、あっけなく答えが出ます。



あなたにとっての「無」とは・・・


あなたが眠っているときの状態です。


あなたが眠っているときのことを想像してみてください。
それが「無」です。


この状態なら、あなたにとって、「なにもない」ですよね。
周囲の人にとっては、そこに眠っているあなたがいますが、あなた自身にとっては「無」です。
「音もない暗闇」、なんていうのは「無」ではないわけです。
そこには静寂があり、暗闇があるわけですから。



さて、眠っている時が「無」ですから、みなさんは毎日のように「無」を体験しています。
※実際は「体験できないもの」が「無」と言えますが・・・



いかがでしょう?
「無」についてのヒントになったでしょうか。



さて、ここからは、無に関連したことで、マスターがとても大切だと思っていることを書きます。



「無について考えると、人は生かされているということを自覚できる」「毎日に感謝できるようになる」ということです。


人は「感謝」できるようになるとどうなるんでしたっけ?

そう、感謝するほどストレスが減るんですよね。
ストレスがなければ、人間は潜在能力を発揮でき、愛をそそぐことができます。
ストレスを「解消」する生き方ではなく、ストレスを「溜めない」生き方が、長く愛されるための条件です。
日々に感謝できることは、長く愛されることと直結しているわけです。


人は一度眠ってしまうと、自分の意思で起きることはできません。
「無」の世界なんですから、そこに自分の意思はないんです。
人は目覚まし時計に頼ったり、他の人に頼ったりして起こしてもらうことになります。

もちろんほぼ決まった時間に自分で起きる人もいますが、起きる直前に「今起きよう」と考えて起きているわけではありません。
「今起きよう」と考えている瞬間があるなら、すでに起きているわけですから。

「目覚まし時計に頼る・人に頼る・自然に起きる」などは、全て自分の意思ではなく、「受身」なんです。


つまり以下のようなことです。


「人は一度眠ってしまうと、自分の意志で無の世界からこの世に戻ることはできない」
「無の世界からこの世に戻る主導権が、本人にない」


ということです。

自分ではどうしようもないわけですから、「人は生かされている」ということになるわけです。

上記のようなことを書くと、「おいおい、いくら眠ってても、ほっときゃ起きるでしょ!」なんていう声が聞こえますが、ちょっと待ってください。


みなさんはたまたま健康だから翌朝起きることができ、たまたま紛争のない平和な国の国民だから、寝ているときに爆発に巻き込まれて即死しないで済んでいるだけです。


たとえば今夜12時に、1億人が眠りに入っているとします。
その中で必ず一定数は、原因はともかく、翌朝起きることなくこの世を去ります。

現代の人類はまだ永遠の命を手に入れていませんから、誰もがいつかは必ずこの世を去ります。

翌朝起きれるかどうかは、言ってみれば「運任せ」なんです。
明日、この世を去る確率が高いか低いかだけの問題です。


「睡眠とは無の世界であり、自分にとってはこの世を去ったときの状態と同じ」

「自分目線で見た日常生活の自分は、毎日のように生き返っていることになる」

「一度眠ったらもう翌日はないかもしれない」


こんなふうに考えると、朝、目覚めることができただけでも幸運だと言えます。
朝、無の世界からこの世に戻ることができたことに感謝できるはずです。
「今日一日を大切に」と言われる意味もわかりますよね。



◎まとめ

あなたにとっての「無」とは、あなたが眠っているときの状態です。
一度眠ってしまったら、もう起きることができるかわかりません。
寝る直前に、このまま起きることがなくても悔いはないか、その日を思い出しながら自分に問いかけてみましょう。
そして睡眠という「無」の世界に入り、翌朝、運良く目覚めることができたら、まずそのことに感謝し、その日与えられた命を愛をそそぐために使ってください。
愛をそそげるタイムリミットは、あなたが再び寝るまでの時間です。
きっと20時間もありません。
与えられた命を「争い」のために使うのはもったいないことです。


マスターも寝る直前に漠然と考えます・・・

明日、無事に目覚めることができた場合、過去を思い出すことができ、未来を思い描くこともできる。
目覚めることができなかった場合、自分にとって無の世界が永遠に続くことになる。
無の世界では、過去も未来もない。
自分が死んだことを自覚することもなく、無の世界が永遠に続いているという自覚もない。
もし明日目覚めることができたら、その日を大切にしよう。
おやすみ~


・・・こんな感じです。


次回、この流れで、「瞑想」について書いてみます。
「瞑想に人生をかけないでくださいね」
「瞑想をする前に、やることをやっていますか?」
という話です。

※余談ですが、マスターは、「聖☆おにいさん」という漫画で、仏陀が「無」になった時の表情が好きです

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