言葉がうまく伝わらないとき

(読了目安5分)

自分の言葉がうまく伝わらなくて、ストレスが溜まることってありませんか?
今回は、ストレスから解放される大人な考え方を身につけましょう。


たとえば、ネパール語しか話せないネパール人に対して、あなたの日本語が伝わらなくても、あなたは「なんでわからないの!」なんて思いませんよね。
ですから、あなたはうまく伝わらなくてもイライラすることなく、大きなストレスは抱えないはずです。


イライラもストレスもない理由は、「日本語では伝わらない」と「本心」から理解しているからです。
この場合、言いたいことを本当に伝えたいなら、あなたがネパール語を勉強するはずです。


まさかネパール人に対して、「あなたに伝えたいことがあるから日本語を勉強してください」なんて言いませんよね。


「伝えたいことがあるなら、伝える側が努力する」というのが本質です。



また、なにかの危険をうまく伝えることができなくて、耳が不自由な高齢者や理解力のない幼児がケガをしてしまった場合、あなたは相手の理解力のなさを嘆きませんよね。

「これを伝えなければ高齢者や子どもの命に危険がある」

という事態では、きっとあなたは本気で伝えようと努力し、もし伝わらなかったら、自分の力不足を反省するはずだからです。


ということで、本気で伝えたいなら、「伝える側が努力する」ということは、多くの人は理解できます。
にも関わらず、自分の言葉が相手に伝わらず、ストレスを溜める人は後を絶ちません。


・・・なぜでしょうか。


・・・さて、いったいなぜでしょう?


実は、「わかってくれよ!」と期待するからなんです。


しかし、上にも書いたように、外国人や高齢者、幼児に対して伝わらなくてもストレスにはなりませんよね。
ということは、「日本人の大人に対してストレスが溜まる」ということです。


そう、大人に対して「理解力」を期待しているんです。


細かく書くと、家族や彼氏を主とした「日本語ができる大人」に対しての期待です。
「そのぐらい理解できて当然でしょ」と、相手の理解力に依存してしまうわけです。


言い方を変えると、「甘え」があり、「私は伝えたのにわからないのはあなたのせいよ」ということです。


これって、自分がストレスを抱えるかどうかを、相手の理解力に依存しているということなんです。
これでは「受身」の考え方です。
「受身」では長く愛されないんでしたよね。


結局、ストレスが溜まるのは自分の力不足や甘えのせいなんです。
ですから、伝えたいことが伝わらないなら、自分の力のなさを反省し、伝える努力を続けることが愛です。
相手を批判したり、ストレスで落ち込んでいるだけでは、人間は成長できません。
そんな時間があるなら、原因を自分に求め、伝える力を鍛えてしまえば、相手に伝わる確率は上がります。


「外国人に伝えたいなら自分が勉強する」

「高齢者に伝えたいなら声を大きくする」

「子どもに伝えたいなら言葉を選ぶ」


伝えたいなら、これらはできるはずです。


さらに書くと、仮にあなたの子どもが聴力をなくした場合、あなたは「あんたが聞こえないのが悪い」と子どもを責めることはせず、きっと本気で手話や筆談などの方法を考えるはずです。


ということで、自分の言葉が相手に伝わらないときは、「相手の理解力のなさ」を嘆くのではなく、「自分の伝える力のなさ」を反省し、伝える努力を続けることが愛です。


・・・


上記を繰り返しますが、マジメな話、長く愛されたいなら、「言ってるのになんでわからないの!」とストレスを溜めている場合ではありません。
相手を責めるだけでは、伝わる確率は上がりません、というか、むしろ相手は聞く耳を持たなくなり、離れていくかもしれません。
自分を鍛えてしまえば、伝わる確率は上がるんですから、他人を責める時間があったら自分を鍛えましょう。
「自分を鍛える」というのは、「声を大きくする」とか、「単語を注意深く選ぶ」ということももちろん大切ですが、さらに大きな視点で書くと、「同じ言葉を発しても、周囲が聞く耳を持つ人物になる」ということです。


余談ですが、伝える方法として、「怒鳴り散らして暴力を使えばいい」という考えもあります。
仮に仕事上あなたが部下を持つ立場だとしたら、あなたが強く言えば言うほど、部下は「叱られる恐怖・職を失う不安」などから、「聞く耳」を持つようになるかもしれません。
しかしそれは「主従・お金・恐怖」などによる支配であり、「長く愛されるため」と考えた場合、力で押さえつけてもまったく無意味です。
人の心を強引に縛っても、愛は遠ざかるばかりです。



◎まとめ


「伝える」ということについて、「子どもの思考」と「大人の思考」にわけてまとめてみると、以下のようになります。


<子どもの思考>
伝わるかどうかは「相手の理解力」の問題で、伝わらないとストレスが溜まる。
これは、極論すれば「自分の人生は他人の理解力次第」、つまり「受身」の考え方です。
受身では長く愛されないということを思い出してください。
「あなたの人生はあなた次第」ですし、物事を他人のせいにしていては、人は成長しません。


<大人の思考>
伝わるかどうかは「自分の伝える力」の問題で、伝わらないなら反省し努力する。
この考え方なら、他人がどうであれ自分は成長します。
人は成長するほど愛に近づきます。

・・・

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