小さな努力の積み重ね

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「小さな努力」は、それだけを見れば軽く扱われてしまいますが、人生が小さな努力の積み重ねから成り立っているという自覚ができたとき、ひとつひとつの小さな努力が、とても大きな意味を持ちはじめます。


以前、「元気にあいさつ」が大切だと書きました。
しかし、それだけですぐに人生が変わるのかと言えば、そうではありませんよね。
「元気にあいさつ」という小さな努力をいくつも積み重ねることで、人生を変える大きな力になっていくんです。
たとえば超高層タワーの「東京スカイツリー」も、ある日突然できたのではなく、土台を作り、小さな作業の積み重ねで、その高さまで到達したんです。


では質問です。

「イタリア語を話せる日本人」と、「イタリア語を話せない日本人」がイタリアに行ったとき、イタリア人が積極的に話をしたがるのはどっちだと思いますか?


以下、「小さな努力」の積み重ねについて、簡単な例え話です。




「2年後の夏休みはイタリアのフィレンツェに長期滞在したいね!」、こう話しているA子さんとB子さんは、大学の同級生です。


A子さんは、2年後の長期滞在に向けて、毎日ひとつの単語と基本の文法を覚える努力を2年間続けました。


B子さんは、「何万もある単語のいくつかを覚えたところでなんの役に立つの?翻訳機もあるし、なんとかなるわ」と思い、イタリア語の勉強はしませんでした。


2年後、A子さんとB子さんはフィレンツェの地に立ちました。
ついに夢の実現です。
2人の期待は膨らみました。


ところが・・・イタリア人との会話を楽しめたのはA子さんだけでした。
イタリア人がA子さんを囲んで楽しそうに話をしている中、B子さんは、あいさつの時に笑顔を見せることで精一杯でした。
A子さんは、イタリア人のみんなが自分の周りに集まってきてくれるので、とても嬉しく、自信もつき、イタリア人に対して好意的な印象を持ちました。
イタリア語の勉強も楽しく進めることができ、一層上達しました。


一方B子さんは、自分が無視されているような気がして、イタリア人に対してだけでなく、A子さんに対しても嫉妬心が芽生えてしまいました。


「なんでA子ばっかりモテるわけ?あたしの方がどう見てもかわいいのに、イタリア人、ちょっとおかしいんじゃないの?」


こんな気持ちになってしまったんです。



「1日1つの単語」という「小さな努力」を積み重ねたA子さんは、イタリア人の友達、イタリアに対する好印象、自信、そして日本人に対する好意など、多くの財産を手に入れました。
一方、「小さな努力」を積み重ねなかったB子さんは、自信をなくしただけでなく、あこがれていた「イタリア」という国や、日本人の友達さえ嫌いになってしまいました。


B子さんにとってイタリアの滞在が思い描いたものと違ったのは、イタリアが悪いんでしょうか。




・・・以上です。
上記では、「小さな努力」を、「単語」にたとえました。
では、実際にみなさんが望む、「楽しい人生・長く愛されること」などの実現に必要な「小さな努力」とはなんでしょう?
人生には無数の「小さな努力」がありますが、その中のひとつが「元気にあいさつ」ということです。


自分の不幸を「イタリア」のせいにしても、「イタリア」はなにもしてくれません。
「小さな努力」を積み重ね、自分の力で楽しい人生を手に入れてください。


・・・

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