奇跡の出会い

(読了目安3分)


「奇跡の出会い」はあると思いますか?
今回はそんな話です。

東京に住むY子さんは29歳のOLです。
女子3人、男子3人の合コンでA君と気が合い、Y子さんとA君は付き合い始めました。


しばらくしてY子さんがA君に言います。


「地球には80億人が住んでいて、その中から私たちは出会ったの。私たちの出会いは奇跡の出会いね。恋の神様っているのね」


さて、この言葉のどこがおかしいでしょうか。


・・・これ、奇跡でもなんでもないんです。


Y子さんがもともと80億人の中からA君を探していたなら、その出会いは80億分の1ですから、奇跡的な出会いと言えるかもしれません。
しかしY子さんはA君を見つけるために生きてきたわけではありませんよね。
A君と出会った後、A君と出会う確率を計算したところ、「80億分の1」だとわかり、「奇跡」だと感じたわけです。


実際は、どの出会いも80億分の1なんです。


合コンの場にはB君もC君もいて、彼らとの出会いも80億分の1です。
ですからA君との出会いを奇跡の出会いとするなら、Y子さんの出会いの「全て」が奇跡の出会いになるわけです。
全てが奇跡になってしまうなら、それは奇跡ではありませんよね。


Y子さんがA君との出会いを奇跡の出会いと感じるのは、その出会いを特別なものだと信じたいY子さんの心がそう感じているからなんです。
実際、同じ確率で出会ったB君やC君に対しては、「奇跡の出会い」と感じなかったわけですからね。


電車に乗る時に隣り合わせになった男性とも、言ってみれば「奇跡の出会い」なんですが、Y子さんはそう感じることはありません。
ということは、A君との出会いも、冷静に考えれば奇跡の出会いではないんです。
単純な計算はできないにしても、「その人と出会う確率」は、どれも80億分の1、ということです。
※東京に住む若者同士が合コンで出会う確率は、おそらく数十万分の1程度ですから、数字的にはさらに奇跡から遠ざかります。


まとめると、

「その現象を奇跡と感じるかどうかは、感じる側の心の状態による」

「その現象が確率通りの現象であっても、解釈によって奇跡になりえる」

です。


ということで、奇跡の出会いがあるかないか・・・マスターの考えは、「奇跡の出会い」はなく、良くも悪くも自分の力で引き寄せた、「必然的な出会い」だと思います。
もちろん解釈は当事者の心次第ですが、「奇跡の出会い」に頼っていたら、運任せの人生になってしまいます。
努力せず運に任せようとする女性には、同じ価値観の男性が近づいてきますし、あなたも、あなたと同じ価値観を持つ男性を好きになってしまいます。
たとえば、イヤなことがあれば他人のせいにし、一獲千金を狙い、他人からもらうことばかり考える男性です。


そんな男性を引き寄せ、好きになってしまったあなたも、その原因を自分に求めず、他人のせいにしてしまうわけです。
これじゃ長く愛されるはずはありません。


「ねえマスター、出会いはいつも奇跡なの! 夢がないこと言わないで」、こんなふうに思う女性もいるかもしれませんが、「奇跡の出会い」または「運命の出会い」と感じて付き合った男性と、その後どうなったか思い出してみてください。
「人は奇跡では平和に生きていけない場合が多い」と確認できるはずです。


夢は夢で大切です。
しかし、ニセモノの神を追い続けるようなことはしないでください。
ニセモノの神を本物の神だと信じ、考えることをやめてしまった女性は、長く愛されることはないからです。


※似たような内容として「運命の出会いを信じる前に」も参考にしてください

・・・

投稿タイトル一覧は以下です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?