アーユルベーダ 1 人に薦めるなら

(読了目安4分)

「アーユルベーダ」の第一話です。
アーユルベーダとは、インドの昔の学問で、「生命科学」などと呼ばれることもあり、主に「健康な心と身体」を目指したものです。


今回は、アーユルベーダの本題に入る前の「確認」です。
アーユルベーダに興味がある人はもちろん、アーユルベーダに肯定的で、「他人に薦めたい」と思っている人にも伝えたい内容です。

・・・

あなたの同僚に、いつも不機嫌そうで、しかめっ面で、元気がなく、社会や他人を批判し、外見や体型も健康的とは言えない女性「B子」さんがいるとします。
B子さんは、思い込みや感情の浮き沈みが激しい女性としても有名でした。
あなたは彼女をあまり良く思っていませんが、付き合いで外食に出かけ、おしゃべりをしていました。


あなた 「最近生理がちゃんと来ないんだよねえ、冷え性も続いてるし・・・」


B子 「アーユルベーダってあるんだけど、知ってる?」

あなた 「なんだっけ? ・・・あの、インドのだっけ?」

B子 「そうそう! 私、アーユルベーダのエステ始めたら肌がきれいになったし、生理も戻ったし、身体もすっきりして体質も変わったよ」


あなた 「へえ・・・すごいね・・・」


B子 「あんたもやってみない?」



B子さんは、アーユルベーダのエステを始めてから調子がいいようなんですが、あなたはB子さんから薦められるまま、アーユルベーダをやりますか?


・・・きっとやりませんよね。


その理由は、B子さんを尊敬していないからじゃないでしょうか。
人は、尊敬できる友達や知人の薦めなら、きっと前向きに考えるはずです。


ということで、もし本心から「人を助けたい」と思ってアーユルベーダを薦めるなら、アーユルベーダを薦める人が尊敬される人である必要があります。
「自分が手本になる」ということが、アーユルベーダに限らず、世の多くの健康法を薦めるときの前提条件です。


「いつも不機嫌そうで、しかめっ面で、元気がなく、社会や他人を批判し、外見や体型も健康的とは言えず、思い込みや感情の浮き沈みが激しく、彼氏ができても長続きしない」こんな人がアーユルベーダを薦めたら、逆に「そんなことやってるからアンタみたいになっちゃうんだよ」と言われかねませんからね。


本心から友達の健康や幸せを願うなら、自分がやっていることを盲目的に薦めるのではなく、まず自分を確立させることが先です。
そうしないと、自分がやっていることを裏切ることにもなるんです。
アーユルベーダの実践者が、もし人間的に子どもの思考で、病気がちで体力がない人ばかりだったら、周囲の人はそれをアーユルベーダのせいにしてしまいます。


もう一度確認しましょう。
あなたがもし他人のために健康法を薦めるなら、まずは自分を確立させることが先で、それが「愛」です。
自分を確立させた上で健康法について語れば、人はその健康法を信じ、救われる可能性があります。
逆に、自分を確立させないまま、健康法を薦めることは愛に反します。
愛に反しているわけですから、愛は返ってきません。
あなたの言葉はうまく伝わりませんし、その場では伝わったとしても、それは表面的なものであって、あなたが思うほどの効果は現れず、むしろ他人はあなたを傷つけないように、柔らかい表現を使いながら離れていくかもしれません。


・・・実は、世の中、自分を確立させないままで自分が信じる「健康法」を薦める人がほとんどです。
そしてその理由は、人間の弱さにあります。


いま、もしあなたがなにかの健康法をやっていて、その健康法を他人に薦めるなら、どんな理由でしょうか。
人の幸せを願ってのこと、つまり「愛」がベースになっているでしょうか。
あなたがもし自分を確立させないまま自分の健康法を薦めれば、他人はあなたの薦めを断ることが多くなります。


そのとき、

「世の中はおかしい」

「この健康法じゃないと救われないわよ」

「あなたはかわいそうな人ね」

「一生救われない人」

などと周囲を批判的に評価するとしたら、あなたは自分の考えに賛同する仲間が欲しくて、自分の健康法を他人に薦めているのかもしれません。


この状態は愛を発信していませんから、愛は返ってきません。
ですから、他人に健康法を薦めるよりも、まずは自分の心と向き合うことが先です。
健康法を薦めることが愛だと信じて行動しても、自己確立ができていない人の言葉ほど逆効果です。
本当に周囲を救いたいと思うなら、まず自分を救いましょう。
あなたが「救われている人」なら、他人は安心してあなたの言葉を聞くことができ、結果的にあなたは他人を救うことになるからです。


次回から、マスターの体験を中心に、「アーユルベーダ」の本題に入ります。
難病のマスターは、ネパールでアーユルベーダによる治療を体験しました。
マスターの病気は治ったんでしょうか・・・

・・・

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