イライラを溜めない実践

(読了目安9分)

◎このnoteに書いてあること


ここまで3話、イライラしないためのヒントを書いてきました。
今回は「このnoteの理論はマスターも実践中のものです」というメッセージから始めます。


マスターが実践していないんじゃ、ただの理想論ですよね。
そんな無責任なことはしませんので安心してください。


どんな分野でも、じっくり研究すれば、その分野の理論は発展します。
どんな分野でも、じっくり練習すれば、その分野の技能は発展します。


「医学」の世界では、研究医が新しい分野の研究をし、臨床医が実際の治療にあたります。
大別すると、ワクチンを作るのが「研究医」で、それを現場で患者に使うのが「臨床医」です。
研究医は、研究室にこもり、実験設備やコンピュータなどでデータ集めに没頭します。
臨床医は、患者と共に現場のデータを取り、研究医にそのデータを戻します。
研究と臨床は表裏一体の関係で、どちらが欠けても成り立ちません。


愛や平和についても同じことが言えます。


愛だと思うことを実践し、経過や結果を研究し、次に活かすことで人類は愛に近づいていきます。


愛や平和については、過去から現在まで、あらゆる人が語っていますよね。
「本・歌・映画・芸術」など、愛をテーマにした作品はたくさんあります。
しかし、理論を語る人たちでも「離婚」してしまうのが現実です。
彼らの理論は、本人たちが実践できない理想論、つまりお金を稼ぐための作品だからです。


「愛の現場(実生活)」は、「美しい言葉や映像(芸術作品)」ではどうにもならないことばかりなんです。


たとえば医療の現場でも、

「研究室で有効な理論が、臨床では衛生状態や看護師の教育、患者の精神状態などの制約があり、まったく通用しなかった(理想的に管理された状態でしか使えない理論だった)」

ということがありますが、それと似ています。


簡単に言えば、愛の理想論の世界は美しすぎて、「体臭・口臭・言葉遣い・口グセ・性癖・病気・宗教観」など、実生活で重要な「臨床」の部分がほとんど加味されていないんです。


幸運なことにマスターは、恋愛をし、失恋をし、結婚し、家庭を持ち、妻のつわり、出産などを経て父親になりました。
仕事の関係上多くの人やスタッフたちと利害関係のない話もしました。
今も実生活を通して、愛や平和について「研究と臨床」の両方を実行する環境があります。

結婚して現在まで20年以上くストレスなく生きることができているので、このnoteにある理論なら、20年以上平和を保てることは実証済みです。
「映画のような美しい理想論」ではなく、マスターの生活で実証されている現実的な考え方、ということです。


ではイライラについて、本題に入ります。


◎イライラの原因を他人のせいにしたくなる


「あんたの言葉や行動のせいで私はイライラしている」と周囲に言うのもいいですが、逆にあなたが言われたら、あなたはすぐに自分の行動を改善できますか?


改善しようなどと思わず、「こんなうるさい人とは関わらないようにしよう」と思いませんか?


イライラしてうるさい人が孤立するということは、みなさん自身が証明しているわけです。


家族のような濃い関係なら、小言を言いながらも一緒にいますから、その場では孤立を免れることはできますが、家族はいつか必ずバラバラになります。
親は先にこの世を去り、子どもは親から自立する必要がありますから、イライラしてうるさい人は、家族から離れたときに孤立します。
また、家族の中では、イライラしてうるさい状態が「標準」になっているため、外に出ても自分の方法を通そうとします。
そして、思い通りにならない環境になると周囲を批判します。
それが「家族の中でやりたい放題やってしまった人」の特徴です。
マスターは「イライラしている人」が孤立しているのをたくさん見てきました。
特に歳をとってからは、イライラしている人は独りで暮らすことになります。


「その歳になってもできないの?」

「状況を見極めてよ」

「今はそれをするときじゃないでしょ」

「私が思うように動いてよね」

「物事には程度ってものがあるでしょ」

このように、イライラを他人のせいにしたくなる場合は、それをやったら将来の自分がどうなるか考えてみてください。
それをやるほど孤立するんです。
寂しい人生になるのはわかりきっていることですから、イライラするのはやめましょう。
他人のせいにする前に、自分も同じことをやってこなかったか思い出してみてください。
そうすればイライラも和らぐはずです。



◎練習の重要性


長年の「思考のクセ・思考の条件反射」を直していくのは大変です。
しかしどんなことでも「練習」すればできるようになるのと同じで、イライラしないためのトレーニングや考え方を続ければ、徐々に慣れていき、考えなくても自動的にイライラしなくなります。
自動的にイライラしなくなれば、ストレスのない人生になります。


みんな平和に暮らしたいんです。
そして、イライラしなければ平和に暮らせるんですから、イライラしないためのレーニングは本当に大切です。
就職も資格も大切かもしれませんが、イライラしないトレーニングもぜひやってみてください。
これまでになにかを練習して上達したことがある人は、それを思い出してみましょう。
「練習すればできるようになる」ということを信じられるはずです。


ちなみにマスターはこの20年ほど、仕事で厨房に立ってきたので、注文が入ると自動的に身体が動きます。
もちろん開業当初は、注文ごとにある意味「ストレス」がありました。
人生も同じで、初めは大変でも、イライラしないトレーニングをすれば、間違いなく平和で楽しい人生に近づきます。



◎あきらめない


スポーツならなんでもいいんですが、たとえばバスケットボールのシュートで、なかなか入らなくてイライラするとします。
そんなとき、ボールが入らない理由を考えて練習を続けた人と、お酒を飲んで泣いている人では、どっちが上達するでしょうか。
また、人間関係がうまくいかなくてイライラしている人がいた場合、その理由を考えて努力を続ける人と、お酒を飲んで泣いている人では、どっちが愛に近づけるでしょうか。


答えは簡単ですよね。
上達するために練習を続けた人と、上達することをあきらめた人では、やがて大きな差が出ます。


「イライラしない平和な生活」も、あきらめたら手に入りません。
若いみなさんはまだ人生の初心者ですから、人生はこれからです。
生まれながらにして「イライラしない平和な生活」など手に入るはずはありませんよね。
「受け身」のまま、なんとなく与えられた生活は、一見平和に見えても、結局は舞台のセットのような表面的なものです。
イライラしない平和な生活を望むなら、あきらめず努力を続けましょう。
努力を続けて手に入れると、手に入れたものに価値を見つけることができます。



◎自分に対するイライラ


運動・勉強・芸術などで、自分に対してイライラすることがあります。
たとえばテニスの試合では、自分のプレーにイライラした選手が、テニスコートにラケットを叩きつけて折ってしまうことがありますよね。
あれは周囲にとって不快な行動で、違反行為とされています。
多くのスポーツは、粗暴な行為は慎むべきだとしているわけです。


では、「自分に対するイライラ」をなくすにはどうすればいいか・・・それには、そのイライラが本当に自分に対するイライラなのかを分析することです。

1:「見えないもの(神・運命)」に対して怒っているのではないか。

2:「運の悪さ」に対して怒っているのではないか。

3:「道具」に対して怒っているのではないか。

4:自分に対するイライラのきっかけは他人ではなかったか。

5:イライラしている自分を慰めてくれない他人にイライラしているのではないか。

これらをしっかり確認してみてください。
その上で「やっぱり自分だけに対するイライラだ」と確認できたら、こんどはそのイライラが自分に対する愛なのか考えてみてください。
きっと「愛ではない」という結論が出ます。
であれば、愛とはなにか考え、実践してみてください。


ムリをしてなにかの努力を続けることも愛情ですが、場合によっては、自分を許すことも愛情です。
また、上には「あきらめてはいけない」と書きましたが、冷静に考えてそれが愛だと判断できるなら、潔くあきらめることも必要です。


人は自分の小ささや無知、無力を知ると絶望し、その絶望が焦りやイライラにつながります。
しかし大人になるということは、自分の無知を知るということです。
幼い子どもは自分がなにも知らないことさえ知らないんです。
自分の無知を知ることができたら、それをイライラに変換するのではなく、「ようやく大人のスタートラインに立てた」と喜ぶべきかもしれません。




◎なんでもできる人はイライラしない


たとえば

「なんでもできる大人が、なにもできない子どもに対してイライラする」

ということはありません。

「大人の思考の人」は、昔は自分もできなかったことを自覚できますから、子どもがなにもできなくてもイライラしないんです。
それに大人がイライラしたら子どもが委縮してしまい、子どもはなにもできなくなりますからね。
子どもがなにもできなくなってしまうのは、イライラする大人に原因があります。


子どもに対して大人がイライラするのは、自分も子どもだからです。
これはプライドのなさが原因です。
「あんたたちなんにもできないのね!」と周囲に対してイライラする大人は、自分が「穏やかでいることができない(イライラしないことができない)」ということに気づかないほど幼いんです。
なんでもできる人は、「イライラしないこと」もできるはずですよね。
もしあなたがイライラするなら、それは「自分がなんでもできるから」ではなく、少なくとも、穏やかでいることができない人だからです。



◎穏やかな人生


「イライラする人生」と「穏やかな人生」なら、みなさんは後者を選びますよね。
イライラが「交通事故」の原因になるように、人生の事故にもつながります。


あなたが他人の思い通りにならないように、他人もあなたの思い通りになりません。
思い通りにならないことにイライラし、時間と心を使うのはもったいないです。
そして人はみんなイライラしたくないんですから、イライラしなくていいんです。
願うだけでなく、実際に穏やかな人生を送ってください。
イライラを他人のせいにし、批判ばかりする人生が楽しいはずないですよね。



以上、イライラについて4話連続の投稿を終わります。

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