闇の組織や陰謀説

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とてもざっくりとした話ですが、昔、お米をたくさん保有していた人は、お米の値段が上がるまでそれを売ろうとしませんでした。
また、お金を儲けるためにお米を買い占める人もいました。
その根源にあるものは、「自分の利益」です。
現代も、人が「自分の利益」を追求する基本の構図は変わっていません。
利益はできるだけ独占しようとするのも人間の性(さが)と言えます。


そして、現代では、上記のようなことをしようと企む組織を、「闇の組織・陰謀」などと表現することがあります。
大きな組織、かつ事業内容が表に出ない組織ほど、その活動が「陰謀」という言葉で表現される場合が多いかもしれません。


食品業界でも、たとえば中国産を日本国内産と表記したり、ブラックタイガーを車エビと偽ったりして売っています。
これも自分の利益のためです。


もしかしたらみなさんが働く会社だって、儲けるために、消費者に対してウソや隠し事をすることがあるかもしれません。


そしてさらに、みなさん自身が、自分の利益のためにウソをついたり、隠し事をしたりした経験があるはずです。
そう、彼氏にウソをついて自分を良く見せたり、カゼをひいたとウソをついて仕事を休んだりしたこともあったはずです。


人間は、自分の利益のために「ウソ」、言い換えれば「陰謀」を計画します。
そして国家をはじめとした「組織」は、自分の利益のためにウソをつく人間で構成されるものです。


自分の利益のためにウソをつく生き物が集まって作った組織がクリーンなはずはありません。
以前、大きな会社で海底の石油を掘る仕事をしていた知人が言っていたんです。


「アメリカは国土内にいくらでも石油を持っているけど、いろいろな利害があって積極的に掘ろうとはしないんだよ」


これも、事実だとしたらアメリカという国が自分の利益を追求した結果です。
地球は、人類にとってとても大きな星ですから、「地球には人間が使いきることができないほど大量の石油が埋蔵されている」という話も本当かもしれません。
アメリカの行動は、人間の闇の部分が単純な形で表れているだけです。




◎闇の組織や陰謀説が存在する理由


もう数年前のことですが、「大きな組織の陰謀説」を話してくれた女性B子さんがいました。


「大きな組織が政治家と組んで悪いことをしているのが許せない」というような口調でした。
「国や政治家は裏で何をしているかわからない、国民は騙されている」ということが言いたかったようでした。


国や政治家が自分の利益を追求していることだけは確かですが、もちろん裏でなにをしているかなんて国民にはわかりません。
これは、みなさんが心の中で何を考えているか、マスターから見てわからないのと同じです。


みなさんは、周囲から「おまえは何を考えているんだ、陰謀だろう」と言われても、やりたいことはやりますよね。
国も、国民からいろいろ言われても、やりたいようにやります。


そして、陰謀説を説き、国や政治を批判したB子さんも、裏で何をしているのかわからないような女性でした。
約束を守らず、体型は太めで、否定的なことを口にする女性だったんです。
おそらく自分は不幸で、その不幸を他人のせいにするために、闇の組織を見つけては「そのせいで自分は不幸なんだ」と言いたいんです。
しかしそんな人の言葉は誰も聞きませんから、B子さんは孤立し、さらに闇の組織を攻撃するようになります。
つまりB子さんは、闇の組織がいてくれないと自分を保てなくなってしまうんです。


「闇の組織」の定義は人それぞれですが、人間の心には闇の部分もありますから、実際、そんな人間が作る組織はみんな「闇の組織」とも言えます。
そして、さらに大切なこととして、世の中に闇の組織があっても、幸せな人はいるんです。
闇の組織や陰謀説というのは、自分の力で幸せになれない人、または自分の力で幸せになることをあきらめた人が、その責任を転嫁するために存在しなくてはならないものだということです。


そしてもうひとつ大切なこととして、「人は、敵を作れば団結できるようになっている」ということです。
言い方を変えれば、「敵がいないと団結できない」ということです。


「バラバラになりそうな組織をまとめるには、共通の敵を作るのが一番」と言われることがありますが、これはある意味本質です。


国家間の戦争もその思想から始まることがあります。
つまり、「闇の組織・陰謀説」を説く行為は、共通の敵を作ることで絆を深めようとする行為でもあるわけです。


話は少し変わりますが、たとえばみなさんは、体重80キロの人が否定的なことばかり言っていたら、その人から離れますよね。
体重80キロで否定的なことを言う人は、寂しくなるんです。
そして寂しくなると、それを誰かのせいにしようとして、場合によっては闇の組織や陰謀論が必要になってしまうんです。
ですからみなさんは、「闇だ・陰謀だ」と言う前に、自分を幸せにしてください。
体重が80キロの人は、理想の体重になってください。
自分で自分のことを幸せにすることができれば、闇の組織も陰謀もなくなります。
それは、世の中から不正や陰謀がなくなるという意味ではなく、「あなたが成長することで物事の捉え方が変わる」ということです。
闇の組織や陰謀は、それを批判する人たちの中にある、ということです。
自分の不幸を闇の組織や陰謀のせいにする人は、この皮肉に早く気付いてください。


闇の組織や陰謀説が存在する理由は、それらがないと寂しさを癒せない人がいるから。


と言えます。


ちなみにマスターは、誰かが物価をつり上げても、食品偽装をしても、アメリカが石油を掘らなくても不幸になることはありません。
また、岸田首相やバイデン大統領がウソをついても不幸になることはありません。
彼らが誠実であり続けることに依存した人生計画を立てていないからです。
そして極論として、世界経済を影で牛耳るユダヤ人がいても、それらのせいで不幸になることはありません。
「今の環境」で人生を楽しむようにしています。


気をつけるべきは、闇の組織や陰謀について話す人が、パートナーとケンカをしたり、ストレス性の過食で太ったりすることです。
その行為や思考こそ、闇の組織や陰謀論を生み出すものだからです。
自分が不幸な理由は、約束を破ったり、挨拶ができなかったり、否定的なことを言う自分にあるんです。


◎まとめ


現代の闇の組織や陰謀説は、自分で自分を幸せにできない人たちが作り出したものだと言えます。
「闇だ陰謀だ」と言ってあなたが幸せになれるならそれでいいかもしれません。
しかし今後50年間言い続けても、あなたは幸せになれません。
次から次に「悪者」を見つけては批判するだけの人生になります。


余談:以前読んだ社会記事

人間の闇の部分がよくわかる内容です。

闇の組織や陰謀ではありませんが、食品偽装の一例です。
「宣伝の写真と実際が違う」という内容ですが、これは、写真と現物との落差がひどい例で、やはり組織側が「自分の利益」を追求した結果です。
※「素敵ステーキサンド」で検索してみてください


ドコモの店員によって「クソ野郎」と書かれたメモを、お客様が読んでしまった例。
※「親が支払いしているクソ野郎」で検索してみてください
このメモを見た顧客が「ドコモ本社に連絡をしたい」とお願いしたところ、「コールセンターしかありません」と対応され、連絡先を教えてもらえなかったようですが、その後本社から正式な謝罪を受けたそうです。
このようにコトが大きくなってから動き出すのも社会の仕組みのひとつです。


もちろんマスターも若いころは上記のような理不尽をたくさん味わいました。
その教訓から、マスターの店では、写真と実物が同じか、実物の方がおいしそうに見えるように出しています。
また、お客様に対して万一の失礼があったときは、できる限り店長が直接お詫びをしています。
もちろんお客様を「クソ野郎」と言ったことは一度もないですよ。

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