バツイチ恋愛 ―タバコはやめましょう―

(読了目安14分)

「バツイチ恋愛 ―タバコはやめましょう―」というタイトルで、タバコを吸っている女性の「バツイチ恋愛」について書いてみます。
(「タバコ」を「お酒」に置き換えて読んでもOKです)
いつもより長めの投稿です。

・・・

K子さんは、タバコを吸うバツイチの39歳、派遣社員としてOLをやっています。
23歳で結婚したK子さんは、現在、中3と中1の息子2人と、東京近郊の小さな一軒家に3人で住んでいます。
離婚した夫とは、23歳のとき、お酒の席がきっかけで付き合うことになり、妊娠し、結婚に至りました。


長男の妊娠中からお酒好きな夫との口論が絶えなくなり、加えて子育ての方針も合わなくなりました。
夫の浮気が発覚してからも夫婦関係のやり直しを数回試みましたが、1年ほど前、結局は夫を追い出す形で離婚しました。
なにかとストレスを抱えがちだったK子さんは、ここ数年タバコを吸い始め、離婚後もタバコを手離せなくなっていました。


K子さんの母は、地方の実家に健在で、K子さんが離婚した当初、寂しさのあまりヘンな男にひっかからないかと心配し、「今は寂しいと思うけど、男には気をつけてね」と助言をくれました。


心配するお母さんにK子さんは言います。

「だいじょうぶよ、男も結婚ももうこりごり。今後男と付き合うこともないし、結婚ももうしないよ」


母はそれでもK子さんに言います。

「そう?だけどみんな離婚直後にはそう言うのよ。寂しくなると気が変わるかもしれないから、気をつけてね。子どもたちと帰ってきてもいいのよ」


K子さんは答えます。
「わかってるって、私は1人で大丈夫、心配しないで」


・・・それから1年が過ぎました。


K子さんはネットで知り合った男性と数回のデートをした後、母に電話で告げました。


「最近彼氏ができたんだけどさ、こんど紹介するね」


以下、母と娘の会話です。


母 「ちょっと・・・男はもうこりごりじゃなかったの?」


K子 「断ったんだけど、けっこう押されてね。私のこと好きなんだって、結婚も視野に入れるって」


母 「そんなに積極的に?」


K子 「うん」


母 「仕事は?」


K子 「コールセンターの責任者らしいよ」


母 「そう、でも出会って長くないんでしょ?なんだか怪しいわよ」


K子 「お母さんは彼のことなにも知らないだけよ」


母 「その彼と付き合う前にあんたなんにも言ってくれなかったでしょ? 知るはずないわよ」


K子 「だって言ったらどうせ反対するでしょ?」


母 「話ぐらいは聞くわよ」


K子 「とにかく彼は大丈夫だから」


母 「ずいぶんな自信ねえ。ところであんた、まだタバコ吸ってるの?」


K子 「うん、吸ってるよ」


母 「タバコを吸う女に近づいてくる男って、どういう男かわかってるの?」


K子 「よくわからないけどいいんじゃない?私、他に趣味もないんだし、彼も許してくれるし」


母 「そうなの?」


K子 「私がタバコを吸う姿もカッコいいんだって。子育て経験もあって大人だし頼れるって」


母 「ところで何歳なのその彼?」


K子 「10歳年下よ、29歳」


母 「え!? ねえねえ、ほんとに大丈夫なの?」


K子 「べつにいいでしょ歳の差なんて。彼は本気なんだってさ。だからこんど紹介するから」


母 「わかったわ、ところでいつ来るの?」


K子 「2人で3連休になるように調整するから少し先になる」


母 「うん、待ってるわね」


(その後、K子さんと彼氏は日程を合わせ、K子さんは母に連絡しました)


K子 「お互い月曜日に休みが取れるから3週間後の土日月でお願い」


母 「いいわよ」


K子 「じゃあ決まりね」


母 「彼はどんな食べ物が好きなの?用意しておくから」


K子 「気にしなくていいって」


母 「初めて会うのにそういうわけにもいかないでしょ。だったらあんたが好きそうなもの用意しておくわよ、いい?」


K子 「うんいいよ、ありがとう」


以上です。
SNSで出会って間もないころ、彼氏はK子さんとの肉体関係を望んでいたんですが、K子さんは不安だからと拒んでいました。
彼氏が母と会う約束をしてくれて安心したK子さんは、彼氏が本気だと感じ、肉体関係を許しました。


みなさんはこの先、「バツイチ子持ち39歳女性」と、「独身29歳の男性」の行く末が、どういう展開になると思いますか?


タバコを吸う女性に近づいてくる男性は、長く愛する力のない男性ですから、彼の目的は、結婚や子育てではなく、自分の「女性コレクション」の中に、「年上・バツイチ・子持ち」を加えることです。
子どもを産んだ身体がどんなものか、「お姉さん」は肉体関係を持ったらどんな反応をするのか、じっくり見てみたいという興味があるわけです。


彼の体験談は、後日男だけの飲み会で大げさに語られることになると思いますが、男性経験が少ないまま23歳で結婚し、子育てに追われてきたK子さんは、そんなことなど夢にも思っていません。


K子さんが彼氏を母に紹介する前日、彼氏からメールが来ました。
以下、彼氏とK子さんのやり取りです。


彼氏 「ごめん、急に仕事が入っちゃって・・・」


K子 「ちょっと待ってよ、なんで急に? 母も準備してるのよ」


彼氏 「どうしても休めない事情ができちゃって断れないんだ、すごく楽しみにしてたのに、オレも残念だなあ」


(K子さんは彼氏を手放したくない一心で、ドタキャンを受け入れる決意をします。寂しかったため、ここで別れる決心をしませんでした)


K子 「仕事なら仕方ないよね、母には伝えておくわ。それより次はいつ休めるの?私が合わせるから予定立てない?」


彼氏 「そうだね、ただ今回みたいなことになったら申し訳ないから、確実に休める日がわかったらまた伝えるよ」


K子 「わかったわ」

・・・

さて、彼がキャンセルした理由は2つ考えられますが、みなさんは以下、どう感じますか?


1:急な仕事が入った
彼は「急な仕事」が入り、どうしても仕事をしなければいけなかったんでしょうか。
仮に「急な仕事が入った」という前提で考えてみましょう。
「K子さんの母と会う」というのは、K子さんに対する愛情表現でもあり、将来を決める大切な約束です。
そんな大切な約束をドタキャンしなければならない仕事が入ったなら、彼と彼の職場の関係ってどうなんでしょう?
職場には何日も前から休暇申請をしていて、受理されているはずです。
にもかかわらず、前日に職場から連絡があり、彼はそれを断ることができず、K子さんとの約束を破る形をとったとしたら、会社は彼に対して、「休みをキャンセルして働いてくれ」と半ば命令している、もしくは無言のプレッシャーをかけ、彼はそれを断れない立場だということです。
彼の未来を決める大切な時に、まともに稼動している会社なら、こんなことにはなりません。
彼は会社から大切にされていないわけです。
さて、そんな「社員を大切にしない会社」を自分の力で辞めることもできない彼って、人間としてどうなんでしょうか。
K子さんやその周囲の人を安心させる最高のチャンスをドタキャンしてしまう彼に、「39歳の子持ちの女性」と結婚して、平和にやっていく力はあるんでしょうか。


ということで、そんな彼と結婚したら、彼は会社の言いなりに働かされ、ストレスを溜めては妻に愚痴を言い、飲みに行ってはお金を使う夫になるのがオチです。



2:初めから行く気はなかった
では次に、「急な仕事」ではなく、初めから行く気はなかったという前提で書いてみましょう。
マスターは元29歳の男性ですから、彼の気持ちはわかります。
実際はこっちが本当の理由で、急な仕事は入っていないんじゃないかと思います。

※彼の仕事の「コールセンター」というのは、電話を使う「振り込め詐欺」のことだったんです。
しかも実際は責任者ではなく、下っ端の実行犯でした。


彼はタバコを吸う女性であるK子さんを口説きましたよね。
タバコを吸う女性は、物事を他人のせいにし、ストレスを溜めてしまう人です。
知恵のある男性はそのことをよくわかっていますから、タバコを吸う女性を「愛する対象」としては口説きません。
ですから彼には知恵がないか、多少あったとしても、「長く愛する対象」としてK子さんを口説いたわけではないんです。
結局なにがしたいかと言うと、彼は「マイコレクション」に、「年上・バツイチ・子持ち」を加えたいだけなんです。


彼は、K子さんの母に会うために休暇を取り、会うのを楽しみにしていたことになっていますが、実際に休暇を取っていたとしても、K子さんの母に会うつもりなどありませんでした。
将来のことを聞かれ、結婚を強いられたら負担ですし、せっかくの休みをそんな苦痛のために使いたくないからです。
ではなぜ「会う」と約束したのか、それは、そうしないとK子さんと肉体関係を持てないからです。
約束して安心させ、約束の日までは肉体関係を続け、その日が来たら「急な仕事」にすればいいわけです。
女性は、肉体関係を持ってしまうと相手に情が移り、別れにくくなっていくのが通常ですから、彼にとって「約束」は、肉体関係をキープするために必要な「ウソ」だということです。


K子さんは次に彼が母と会う機会を探っていますが、彼はもうK子さんの母と会う約束はしませんでした。
その理由は、「今回みたいなことがあったらまたお母さんに迷惑がかかるから」なんですが、これってなんだかヘンですよね。
K子さんのことを大切に思っている、そして本当にK子さんの母に会うのが楽しみなら、「ドタキャン」という一回目の汚名を返上するために、キャンセルしたその日のうちに次の予定を組み直し、K子さんの母にお詫びがてら電話すればいいはずです。


しかし、彼はなにも行動しませんでした。


本当にしたいことなら、人は自分から積極的に行動しますよね。
もしデートを約束していたあこがれの女優からドタキャンされたら、彼は「次のデート、いつにする?」って積極的に聞くはずなんですから。


さて、「急な仕事」が本当にしてもウソにしても、とにかく彼は「ドタキャン作戦」を実行しました。
そしてここからが、K子さんが長く愛されるかどうかの大切な分かれ道になります。


このとき、K子さんが「長く愛されたい」と本気で思っているなら、やらなければならないことがあります。
30代という年齢がポイントになるんですが、やらなければならないことというのは、「その場で別れる」ということです。
これをやらないと、彼氏はどんどん調子に乗ってしまうんです。


「その場で別れる」というのは大げさに聞こえるかもしれませんが、2人はまだ数ヶ月の浅い付き合いですから、別れるなら、のめりこんでいないこのタイミングこそチャンスです。
すでにK子さんは甘く見られているわけですから、「次は絶対に母に会ってよね」なんてやっていると、いつまで経っても曖昧なまま「急な仕事が、急な仕事が」と引き伸ばされてしまいます。
彼氏は今回の「急な仕事作戦」に成功していますから、もちろん次も、その次も同じ方法を使います。
そうしているうちに、K子さんは40歳を過ぎ、知恵のある男性からは相手にされない年齢になっていきます。
K子さんはもう39歳です。
長く付き合うほど、時間と精神力、つまり「コスト」をかけ続けることになり、彼から離れられなくなってしまうんです。
彼としては、ただ「お姉さん」と遊びたいだけです。
20代の若い女性とも遊べる年齢の男性、しかもドタキャンをする男性は、40歳を過ぎた女性と2人の子どもの将来を背負う気なんてありません。
ムリに結婚したところで破綻は目に見えています。


「若い男から口説かれる」というのは、K子さんにとって、自分が若いと認められているような快感があるかもしれません。
しかし若い男が10歳年上のK子さんに求めているのは、決して「結婚・家庭」ではありません。
なぜなら、K子さんはタバコを吸っているからです。


話はK子さんの「その後」です。


その後K子さんの彼氏はK子さんの母に会うことはありませんでした。


「彼の気持ちがあいまいで不安」・・・そんな気持ちの中、それでもK子さんは彼と別れず肉体関係を続けていました。


成長期の子どもたちにウソをつき、彼氏と外泊することもありました。
態度があいまいな彼氏と夜を過ごし、朝帰りの直後に出勤するK子さんは、体力的にも気持ち的にも余裕がなくなり、子どもたちにつらく当たることも増えました。
寂しさを癒すつもりの恋愛が、さらに自分の寂しさや不安をあおっていたんです。


そんなK子さんを見ながら、K子さんの長男が同じことをやり始めました。
つまりタバコ、酒、女遊び(夜遊び)で、時には警察の世話になることもありました。
しかしK子さんは息子にこう言います。

「お母さんはこんなにがんばってるのに、なんでわからないの!」

K子さんが言う「がんばってる」というのは、ただ自分が作った悪循環の中で右往左往しているだけのことです。
愛を発信していませんから、K子さんが子どもを責めるほど、子どもは荒れていきます。
一方次男はそのころから腹痛が頻発し、学校を休むことが多くなりました。
K子さんは会社を休んで病院や警察に行くことが多くなり、会社での信用を落としていきました。
一層ストレスが溜まるK子さんは、タバコと彼氏だけが生きがいになっていき、彼氏を束縛するだけでなく、「幸せにしてくれるって言ったじゃないの、もっと愛してよ」と、「愛」を要求するようになっていったんです。


それは元夫に対して使った言葉そのものでした・・・


彼との出会いから半年が過ぎたある日、彼からこんなメールが届きました。


「オレたち、付き合ってる意味あるのかな?」


これを違う言葉で表現すると「オレはもうおまえに飽きた」ということです。
K子さんと彼が出会ったとき、彼から見たK子さんは輝いていました。
離婚後、子どもたちのために気持ちを引き締め、胸を張ってスーツを着て仕事をしている姿がかっこよく見えたんです。
しかし時が過ぎ、K子さんは「彼氏に甘えるだけのおばさん」になってしまいました。
彼は、「かっこいいお姉さん」と肉体関係を持ちたかっただけなんです。
疲れ果て、文句ばかり言うおばさんに用はありません。


「オレはもうおまえに飽きた」・・・これはとても自然な流れでした。


K子さんがここで彼にすがり付いても、彼を引き止めるには膨大なお金がかかるか、心身ともにボロボロになるまで利用されるかです。
彼を責めても彼は絶対に戻ってきません。
むしろ「そんなおまえだからイヤになった」とダメ押しをされるだけです。
そもそも長く付き合う気なんて初めからないんですから。


結局彼と別れることになったK子さんは、母親にこう言います。



「なんでいつも男はこうなの?・・・男はもう、こりごり・・・」


・・・




・・・




・・・




ち・・・






ち・・・




ちがいますよK子さん!



みなさんはわかっていますよね。


もしK子さんが母親に言うなら、


「なんでいつも私はこうなの?私が変わらないといけないのね」


なんです。


◎まとめ

知恵のある男性は、タバコを吸う女性を、長く愛する対象として見ることはありません。
タバコは「私は知恵がないです・ストレスが溜まる女です」と周囲に宣伝するには、最強アイテムのひとつなんです。
タバコを吸うことで、知恵のない男を引き寄せ、その男性と付き合ったのはK子さん自身です。
母親の心配も無視し、子どもたちを不安にさせ、それでも付き合ったのはK子さんなんです。


「なんでいつも男はこうなの?男はもうこりごり・・・」


この言葉からもわかるように、もしこのままK子さんが変わらなければ、彼女にはかなり暗い将来が待っています。
頼りだった両親も亡くなり、お金しか信用できなくなり、お金を溜める人生になり、やがてお金目当てで近づいてくる人たちに囲まれ、人を疑いながらの人生です。


今後意地になり、誰の助言も聞き入れることなく孤立してしまうと、男性を疑い、意地を張ったまま誰に頼ることもできなくなり、たとえば「心の痛み止め」である「宗教」を始めるかもしれません。
「私は宗教はやらないわよ」とK子さんは言うかもしれませんが、「男はもうこりごり」と言っておいて、同じようなことを繰り返したK子さんですから、いつか「○○教こそ本物!」なんて言いながら、新興宗教の信者になってしまう可能性も充分にあります。


タバコを吸いながら新興宗教の信者になったら、愛にたどりつく道は閉ざされたも同然です。
宗教は、人類が愛にたどりつくために必要な「通過点」のひとつです。
過去から進化した今の人類が、雨乞いの儀式や悪魔祓いをしなくなったのと同じように、やがて宗教も卒業しなければ、人類はそれ以上前進できません。


ところで、お腹を壊したK子さんの次男の話なんですが、次男と病院に行ったK子さんは、医師から以下のように告げられました。


「お子さんにはスナック菓子よりも自然なもの、そしてもちろん消化に良いものを食べさせてくださいね」


食生活に目を向けるようなったK子さんはインターネットで調べるうちに、「有機野菜を食べる」「肉や白砂糖は摂らない」という方針を固めました。
マスターもそれが悪いことだとは思いません。
しかし実際、そんなことは次男にとっても、そして次男を診察した医者にとっても、どうでもいいことなんです。
内科医としては、たとえK子さんの私生活を知っていても「あんたが男遊びとタバコをやめることだね、そうすれば子どもは元気になるよ」とは言えないんです。


「焦る母親が知恵のないまま食に興味を持つこと」、これは次男にとってはむしろ「迷惑なこと」でした。
食の選択幅が狭くなり、母親にウソをついて買い食いをしなければならず、さらに精神的なプレッシャーがかかるからです。
次男の体調は、有機野菜では改善されません。
タバコを吸い男遊びをする母親から、「あんたのため」と高価な有機野菜を押し付けられても子供はさらに精神的なプレッシャーを受けることになるんです。
「有機野菜が健康にいい・健康のために肉や砂糖は摂らない」こう言っている母親がタバコを吸っていたら、これはもう子供にとってイジメ以外のなにものでもありませんからね。


次男の体調不良は明らかにK子さんの生活態度が引き金ですから、K子さんがタバコをやめ、次男にとって「愛を感じられる母親」、「尊敬できる母親」になれば、それでお腹の不調は改善されます。


ということで、子どものためを思うなら、有機野菜を与えるよりも、禁煙が先です。
親の言葉と行動が一致しないと、子どもはストレスから解放されません。


以上です。
今回の話は、「タバコ」でした。
「たかがタバコぐらいいいじゃないの」と思う女性は、「たかがタバコ」なら簡単にやめられるはずですから、やめてみてください。
それが愛です。
あとはさらに愛をそそぐ努力を続ければ、出会う男性が変わります。

・・・

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