やってはいけない言い訳

(読了目安5分)

マスターと会う約束をしたU子さんという20代の女性がいました。
しかし約束の数日前になり、U子さんからこんなメールが来ました。


「すみません、他の予定が入ってしまったのでマスターと会うのは次の機会にしていいでしょうか?」



他の「予定」が入ってしまったので・・・・



みなさん、これを言う女性は長く愛されると思いますか?


「予定」は、あらかじめ決めておくものですから、予定されていた日に「急に予定が入る」ということはありえませんよね。
「他の予定」というのは、きっと彼女にとって「目先の欲」なんです。
たとえば、「女子会の予定があるのに、気になる男性に飲みに誘われた」とか「料理教室に行く予定があるのに、気になる男性が参加する食事会に誘われた」などと似たようなことです。


また、文面では「マスターと会うのは次の機会にしていいでしょうか?」と、マスターに決定権を委ねているように見えます。


しかしそこでマスターが「次の機会はありません、約束通り会いに来てください」と答えた場合、果たしてU子さんは「わかりました」と約束通りマスターに会いに来ると思いますか?


もちろん来ませんよね・・・


だから、マスターがU子さんに対してできる返事は「わかりました、それじゃ次の機会にしましょう」しかないんです。


つまりU子さんがこのメールをくれた時点で、マスターに決定権はないんです。


さて、みなさんはU子さんと同じようなことをしていないでしょうか。


また、マスターの立場なら、U子さんに対してどんな感情を抱くでしょうか。


世の中「自分に甘く、他人に厳しい」という状況で生きている人がほとんどですが、実はそれにさえ気づいていない人も多いんです。


そんな人はいつも、


「私は悪くないのに周りの人たちはなんで冷たいの?」


とか、


「私は約束を守ってるのに、なんで周りの人たちは私の約束を軽く見るの?」


とか、最後には、


「世の中おかしいんじゃないの?」


となり、ストレスを溜めてしまいます。



約束について、主観的にも客観的にも、自分がなにをしているかじっくり観察してみてください。
じっくり考えて客観的思考がたくさんできるほど、今よりもストレスが減るはずです。



以下に続きます。



◎どうやって対処するのが大人か


「先約」が入っているにもかかわらず、「他の予定が入ってしまったので」と言う人が世の中には本当にいます。


本来は「先約よりも魅力的なことがあって、そっちに行きたくなっちゃったので、あなたとの約束はキャンセルします」と言うのが正直なところなんですが、他人に対してそこまで言う勇気がある人はあまりいませんよね。

だからといって「他の予定が入ってしまったので、あなたとの予定をキャンセルさせてください」と言うのはやっぱりヘンな話です。


その日に他の用事を入れないために、「予定」を入れておくわけですからね。


では、先約をキャンセルしてでもやりたいことができてしまった場合、どう対処するのが大人なんでしょうか・・・



それは・・・



苦肉の策ではありますが、理由が本当であれウソであれ、以下のようにするのが、上記U子さんよりよほど大人です。


「不注意でダブルブッキングをしていました、本当にすみませんが、予定をキャンセルさせてください」


または、



「他にどうしてもやりたいことが出てきてしまったため、キャンセルさせてください」



と伝え、可能な状況なら、相手に次の約束の都合を尋ね、次回こそは必ず守る・・・これでなんとか大丈夫です。


そのとき、「相手から同じことをされても絶対にストレスを溜めない」という覚悟も大切です。


目先の快楽に飛びつきたいという気持ちは誰にでもありますから、人生のうち何回かは、こんな方法を使わなければいけない場面もあるかもしれません。


ただし、なによりも大人なのは、「ダブルブッキングを避けること・先約を守ること」です。


そうすることでオリジナルブランドとしてのあなたが完成し、周囲はあなたを尊敬し、あなたの言葉をより信じてくれたり、さらには、あなたの都合に合わせて行動してくれるようになります。


先約より魅力的な話に飛びついているうちは、まだ大人になりきれていませんから、長く愛されるはずもありません。
やっぱり、先約を守ることが最大の愛、そして次に「上記の方法で先約を断る」のがギリギリの愛です。


繰り返しますが、U子さんが使った言い訳(「他の予定が入ってしまったので・・・ 」)は、相手に対して「そもそも予定っていうのは他の予定を入れないための予定だろ」と思わせてしまい、自分の価値を大きく落とす行為ですから、「やってはいけない言い訳」です。


余談:参加するか否か

これは余談で、以前にも書いたと思いますが、なにかの集まりに誘われて、その集まりに参加したくないときに、「お金がない」「時間がない」という理由を使ってしまうと、「お金は出してあげるから」「あなたの都合に合わせるから」と言われてしまい、逃げ場がなくなってしまいます。


これは自分の信用を落としてしまうことですから、そんなことを防ぐためにも、断る理由は、できるだけ正直に伝えることが大切です。


その場ではお互いに気分が良くないかもしれません、しかし徐々に周囲から「あの人は嘘をつかない人」という評価を得ることができ、人間付き合いが楽になり、日々過ごしやすくなっていくはずです。

ただ、大前提として、誘われたら参加するのが愛ですよ。

必要とされているわけですからね。

しかし、苦手なのに無理をすることは愛ではないですから、「最高のバランスが取れる範囲で判断する」ということです。

自分が無理をすることが愛かどうか考え、総合的に愛だと思うなら参加、総合的に愛だと思わないなら不参加、ということです。

以上、なにかのヒントになれば嬉しいです。

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