選べるのはひとつだけ

(読了目安6分)

以前、知り合いの女性から「人生に迷ってしまいました」と相談のメールが来ました。
いろいろな選択肢があって迷ってしまったそうです。
今回はその女性へ伝えたメッセージを、短くアレンジしていくつか投稿します。

◎選べるのはひとつだけ


息子がお店のアイスクリームコーナーでアイスを買おうとしています。
予算は限られています。
お店にある全部のアイスを食べる体力や時間もありません。
選べるのは、大量にあるアイスの中からひとつだけです。
自分の知恵を最大限に発揮し、たくさんの選択肢からたったひとつのアイスを選びます。


さて、息子が選んだアイスは、果たして期待通りのおいしさでしょうか。


自分で選んだアイスを食べたとき、「まずい!」と言うより、「おいしい!」と言って楽しく食べるに越したことはありませんよね。


そのアイスをおいしく食べるには、2つの方法があります。
まずはアイスそのものを自分の好みの味にアレンジすることです。
しかしそれは現実的ではありませんよね。
「もっと甘みを増やして酸味を減らし、クリーミーになればおいしいのに!」と不満ばかりになってしまいます。


もうひとつ残された方法は、「選んだアイスをおいしく食べる」という方法です。
「その条件の中で最大限楽しむ」ということです。
アイスそのものの味は同じでも、人間側の「感じ方」が変わることで、アイスはおいしくもなり、まずくもなります。
暑い日差しの中、汗をかいた後に食べるアイスはきっとおいしいはずですよね。


過去、食べても吐いてしまうような病気を体験し、食べられることそのものに感謝できる心境なら、選んだアイスのおいしさはさらにアップします。
それまでの努力や苦労が、そのアイスをよりおいしくしてくれるんです。


では、人生について考えてみましょう。


あなたはあなたの人生を生きようとしています。
実力はある程度決まっていますし、いくつもの人生を試すお金も時間もありません。
選べるのは、いくつもの選択肢がある人生の中からひとつだけです。
自分の知恵を最大限に発揮し、たくさんの選択肢からたったひとつの人生を選びます。


さて、あなたが選んだ人生は、果たして期待通りの人生でしょうか。


自分で選んだ人生を生きるとき、「つまらない!」と言うより、「幸せ!」と言って楽しく生きるに越したことはありませんよね。


人生を楽しく生きるには、2つの方法があります。
まずは人生そのものを自分の好みにアレンジすることですが、それは現実的ではありません。
「もっとお金があって優しい人ばかりなら楽しいのに!」と不満ばかりになってしまいます。


もうひとつ残された方法は、「選んだ人生を楽しむ」という方法です。
「その条件の中で最大限楽しむ」ということです。
人生の中で起こる現象は同じでも、人間側の「感じ方」が変わることで、人生は楽しくもなり、つまらなくもなります。
「若いころの苦労は買ってでもしろ」と言われるように、積極的に愛する努力を続ければ、日々の小さな幸せを敏感に感じ取れるようになります。
過去、闘病生活や交通事故を体験し、生きていることそのものに感謝できる心境なら、幸せ度はさらにアップします 。
それまでの努力や苦労が、人生をより楽しくしてくれるんです。


この話は、「結婚相手選び」でももちろん役に立ちます。
数百万人いるであろう結婚対象の異性の中から、たった一人の相手を選ぶのが「結婚」ですが、あなたの感じ方次第で、パートナーがおいしくもなり、まずくもなります。
自分が選んだパートナーに対して、「もっとこうなら、もっとああなら」と言っても、あなたにストレスが溜まるだけで、相手は変わりません。
何度パートナーを変えたところで、ストレスは消えず、ただ歳をとるだけです。


「ストレスを抱えたおばあちゃん」になりたいと思う女性なんていないんです。
大切なことは、その条件の中で最大限楽しむことができるかどうかです。
過去、辛い人間関係や恋愛を体験した人なら、人を見る目は養われているはずですし、その目で選んだ男性であれば、その男性に不満はないはずです。
結婚対象になる男性が「おいしい」か「まずい」かは、あなたの実力次第です。



◎選べる幸せ


人生を考えるとき、「多くの選択肢から選ぶ」という「悩み」を抱えてしまう人もいますが、世界には、人生を選ぶことさえできない人もいます。
自分の意志で人生を選択できる余地があるだけ「幸せ」と言えるかもしれません。


人生は、やり直しができるものでもありませんし、だからと言って仕方なく生きるものでもありません。
多くの選択肢から選び、選んだ条件の中で精一杯楽しむしかないんです。
人生は「一回だけの本番」です、悔いのないように生きてください。



◎アイス選択中の息子


以下の写真はアイスを選んでいるときの息子です。
いまから10年ほど前の写真です。
人生において大切な選択をする作業は、まるで子どもが大量のアイスの中からひとつを選ぶようなものです。
新しいアイスに挑戦するときは、試食はできず、予算も決められた「一回だけの本番」です。
やり直しはできませんから、そのアイスをおいしく食べることが、唯一「自分にできること」です。
(親としては、お気に入りのアイスが見つかるまで、何個でも買ってあげたいですけどね)


<10年前の写真>
大量のアイスからたったひとつを選ぼうとしている息子は喜びと戸惑いを体験中

アイスがたくさん


決められた予算の中、最高の喜びを感じてもらいたいですが、選んだアイスがおいしいかどうかは息子の実力次第です (おいしく食べるんだぞ~ by 父)

どれにしよう


ちなみに今のマスターは、どんなアイスでも文句を言わずおいしくいただくことができます。
それが大人の実力です。


そう言えばマスターは若いころ、「どんな人でも文句を言わずうまくつきあう」なんてことはできませんでした・・・
いろいろと注文をつけて、自分の好みの人にしようとしていました。
それはきっとマスターが子どもだったからなんでしょうね。
当時、自分の価値観こそ全てで、幸せの感度が低かったんだと思います。
今は人を見る目が鍛えられましたし、自分の価値観が全てではないということや、自分が無知だということも知り、少しは「謙虚さ」が身に付きました。
また、苦しい体験が幸せの感度を上げてくれ、小さなことに幸せを感じられるようにもなりました。
おかげで、マスターの周りは「イイ人」ばかりです。

みなさんも「イイ男がいないんです!」なんて言っていませんか?
愛する努力を続ければ幸せの感度は必ず上がります。
そして、あなたの周りは「イイ男」ばかりになります。



◎まとめ 


選べるアイスはひとつだけです。
他人が自分のアイスをどんなにおいしそうに食べていても、みなさんはみなさん自身が選んだアイスを楽しんでください。
そのためにも、まずはアイスを選ぶ目を鍛えること、そして選んだアイスを最大限楽しむ実力が大切です。


人生は一回だけの本番で、リハーサルもやり直しもありません。
長く愛される人とは、その環境を最大限楽しめる人のことです。

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