粉末スープ/それは不潔か清潔か
(読了目安3分)
◎粉末スープ
オーガニックの世界にハマり、
「粉末スープは愛がない」
なんて思っている人はいませんか?
「愛がない」と考える前に、以下を読んでみてください。
きっと物事を見る幅が広がります。
たとえば、昆布やカツオからとった出汁(だし)を乾かし、水分を全部蒸発させれば、「粉末」ができ、その粉末に水を注げば「スープ」になります。
これが、「粉末スープ」です。
粉末にしてしまえば腐りませんし軽くなりますから、手軽に長期間保存でき、とても便利です。
さて、この粉末をお湯でもどした場面を見たとき、オーガニック教の人は、「お湯でもどすだけの料理なんて愛がない!手間をかけろ!」なんて言うのでしょうか。
出汁を作るのにも、そして出汁を乾かすのにも、手間はかかっているんです。
たとえば、小麦粉で麺を作り、乾かして「乾麺」を作ります。
次に、椎茸を干して「干し椎茸」を作ります。
わかめを干して「干しわかめ」を作ります。
大根を切って干し、「切り干し大根」を作ります。
これらを作るには、もちろん相応の手間がかかっています。
さて、乾いた麺と食品をお椀に入れ、出汁を乾かして作った「粉末スープ」をふりかけ、お湯でもどして食べたら・・・
それは「インスタント食品」になりますが、「愛がない食品」なんかじゃありませんよね。
極論すれば、海水を乾かして出来上がった「塩」も、粉末スープの一種と言えます。
しかし、「塩は愛がない食品」と考える人はいません。
「粉末スープ」にもいろいろなものがあり、一概に「愛のないもの」とは言えないわけです。
◎それは不潔か清潔か
「オーガニック教」の人は、概して現代日本の衛生的な環境を「清潔すぎる」と言います。
・・・が、マスターの父が住んでいるネパールの山奥のように、手洗いをしないとか、排泄物をなめる赤ちゃんを見れば、「不潔すぎる」と言うはずです。
ということは、ネパールの山奥の人から見たら、オーガニック教の人は清潔すぎるんです。
では、
1:「ネパールの山奥の人」
2:「オーガニック教の信者」
3:「現代日本の衛生的な環境で暮らす人」
・・・誰の意見が正しいんでしょうか。
・・・そう、そこに「正解」というものはないんです。
ただし、違った価値観の人同士が一緒に暮らすなら、意見を一致させなければならないこともあります。
その場合は、どっちの価値観が人類の進化の方向か考え、意見を一致させることが必要です。
なにが愛なのか考え、争わず、冷静に話し合えば、価値観の擦り合わせはできるはずです。
それは不潔か清潔か・・・「視点」によって答えは様々です。
複数の視点から考えてみてください。
・・・
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