仕事がつまらない理由

(読了目安8分)

◎仕事がつまらない理由


世の中、仕事があることに感謝しつつも、「仕事がつまらない・つらい・イヤだ」と思っている人が多くいます。
今回は、主に「仕事がつまらない」と思っている人のために、仕事に対する考え方のヒントです。
現在仕事をしていない人は、「学校や人生がつまらない理由」などに置き換えてもOKです。


「仕事がつまらない理由」は、簡単に言ってしまえば、「人間関係」がうまくいかないからです。
人は人を欲しがっていますから、人間関係が良好なら仕事に不満はありません。
その仕事のおかげで楽しい人生を送っていると理解できるからです。
たとえ仕事が不満でも、「人間関係の良好さ」によって、ストレスは溜まらないんです。
「会社での人間関係は良好ですが、仕事はつまらないです」と言う人は、本当に人間関係が良好なのか、実際は表面的なものかどうか、もう一度考えてみてください。
外側に敵を作り、自分が所属するグループ内で、みんなが仲が良いフリをしているだけかもしれません。


さて、あなたの職場に、いつも下を向き、顔を上げればしかめっ面で、話すと声が小さく否定的なことを言う人がいたとします。
みなさんはそんな人に近づきたいでしょうか。
そしてそんな人が、「仕事が楽しい!」「この仕事こそ私が求めていた仕事よ!」と言うでしょうか・・・


以下ちょっと想像してみてください。
普段から元気に仕事をし、職場での信用が高いA子さんという女性がいました。
体型はスリムで動きのキレもよく、言葉も明快で仕事がよくできます。
そんなA子さんが体調不良を原因に欠勤した場合、周囲の反応はどうでしょう。
きっと周囲は心配しながらも、A子さんの分までがんばろうとしますよね。
そしてA子さんがいないことで、周囲はA子さんの存在の大きさを知り、彼女をさらに尊敬するようになります。
A子さんの欠勤が、A子さん自身の価値を上げ、職場の士気さえも上げてしまうんです。


では今回の主役、B子さんの場合です。
B子さんは太めで動きが遅く、体調不良でいつも疲れるなど、普段からネガティブな表現を表に出し、遅刻や早退を繰り返していました。
職場ではもちろんあまり信用されていません。
そんなB子さんが体調不良を原因に欠勤した場合、周囲の反応はどうでしょうか。
きっと周囲はあきれつつ、みんながイヤな思いをしながら、B子さんの尻拭いをするはずです。
「B子さえいなければ職場はもっと楽しい雰囲気になるのに」、なんて思ってしまう同僚もいるかもしれません。
B子さんの欠勤が、B子さん自身の価値を下げ、職場の士気を下げてしまうんです。


さて、「仕事がつまらない」と言いそうなのは、A子さん、B子さん、どっちだと思いますか?
また、会社にとって不要な人は、どっちでしょうか。


「仕事がつまらない」と言うのはもちろんB子さんです。
仕事が楽しいなら、B子さんは元気なはずですからね。
そしてB子さんが出勤しても、休んでも、職場のパフォーマンスが落ちているわけですから、会社にとって不要な人は、やはりB子さんです。


B子さんは周囲から避けられ孤立してしまい、その結果人間関係が悪化して、「仕事がつまらない」となるわけです。
仕事がつまらない理由は、会社のせいではなく、自分のせいなんです。


また、仕事の後、その会社の飲み会があるとします。
仮にB子さんががんばって勇気を出し、飲み会に参加しても、「付き合いがいいね」という前向きな評価ではなく、「ジャマだよ・B子さえいなければ楽しいのに」となってしまいます。
職場で評判が悪い上、勇気を出して飲み会に付き合えば「いない方がいい」と陰口をたたかれるB子さん・・・最後は、「私はがんばってるのにみんなはなんでわからないの?」「こんな職場で働きたくない」となるわけです。


念を押しますが、仕事がつまらないのは「職場」が悪いのではなく、B子さん「本人」に原因があるんです。
B子さんがそのままのB子さんでいる限り、次の職場でも同じことを繰り返しますから、これでは会社もB子さんもお互いに疲れるだけです。


仕事について言えば、ポイントは、「やるときはやる、やれないなら無職でいる」です。
やるならやり通す覚悟をし、出勤したら、その場の士気を下げないように、元気に振るまうのが大人です。
やり通す覚悟というのは、「我慢して働く」ではないですよ、「自分を変えて、本当に仕事を楽しむ」ということです。
もし身体のどこかが痛いなら、医務室か、トイレで耐えるのが「愛する努力」です。
それもムリなら会社を休み、休みが続いて迷惑をかけることが明らかなら、仕事を辞めて治療に専念すればいいんです。


「社会貢献」という大きな目的を忘れ、「仕事を休んで批判されたくない」「お金が欲しい」という自己中心的な考え方で仕事を続ければ、ストレスだけが残ります。
遅かれ早かれ周囲から批判され、そのストレスを発散するために給料も失いますから、「仕事を休んで批判されたくない」「お金が欲しい」という欲で仕事を続けると、まさに批判され、お金を失うわけです。


B子さんの話を続けると、会社はB子さんを楽しませるために設立されたわけではありませんし、B子さんをがっかりさせるために設立されたわけでもありません。
B子さんは、自分の力で仕事を(人間関係を)楽しむ必要があるわけです。


しかし人間、100点なんてムリなんです。
そしてそれぞれ個体差・能力差があり、100点に近い人のマネをしようとしても、できない人も多いんです。


ですから、自分の実力を見極め、相応のことを全力でやってください。
「どうせできないわよ」ではなく、「その条件の中で最大限の力を発揮しよう」です。
それができれば仕事が楽しくなります。
仕事がつまらない理由は自分の中にあり、自分で改善できるものです。


◎がんばり過ぎは愛か


みなさんは「5月病」とか「6月病」というのを聞いたことがありますか?

「年度初めの気合の入れすぎによる反動」

「理想と現実のギャップを感じたショック」

などによる精神的な不調をさす言葉だそうです。


たとえば「その場の雰囲気を壊したくない」と、周囲にすすめられるままお酒を飲みすぎて記憶をなくしたり、吐いたりした場合、それは愛でしょうか。
また、「自分はお酒が強いんだ」ということを見せたくて飲みすぎ、上記のようなことになったら、それは愛でしょうか。
これらは、自分がどの程度の量でどう酔うか、自分の体調なども含めて把握していないこと、つまり自分の実力を把握できていないことが原因です。
実力を超えたことをしようとして、周囲に迷惑をかけてしまうわけですから愛ではないですよね。


仕事も同様です。
周囲の期待に応えることや、自分を大きく見せようとする「欲」をベースに仕事をしてしまうと、自分の実力を超えた仕事をしなければならなくなったときにトラブルがおき、結果的に周囲に迷惑をかけますから愛ではないんです。
自分の力を客観的に判断し、相応のことをすれば、それが一番の愛です。
そしてその愛がまだまだ周囲の期待に応えられないほどの小さなものなら、愛をそそぐ努力を続け、実力を身につければいいんです。


みなさんは、小学生に対して自分と同じ仕事の量や質を求めませんよね?
同じように、社会では、実力がない人がいくらがんばっても限界があります。
がんばりすぎて自滅しているうちは愛ではありません。
自分と周囲の負担にならないようにする判断力も大切なことです。


◎職場の足を引っ張ると


以下、あえて単純な話にして書きます。

仮に、10人が仕事をしている職場があるとします。
その会社は、一人に30万円、合計300万円の給料を支払っています。
社員10人のうち、2人が上記B子さんのような人だとします。
2人が仕事のペースを乱すと他の8人がフォローすることになるんですが、そのたびに職場の士気が落ち、誰がどうフォローするかなどのやり取りで、仕事の効率や人間関係が悪化していきます。
結局、そのB子さんのような2人をフォローするために、さらに2人の人手が必要になり、まともに仕事に集中できる社員が6人になってしまいました。

この時点で、会社は6人分の仕事に対して300万円の給料を支払っていることになります。
こんな状態になるなら、一人に40万円の給料を出して士気の高い人を6人雇えば、会社は毎月240万円の支払いで済むので、コストの削減ができ、社員はストレスがなくなり大きな力を発揮できます。


「足を引っ張る人」が、いかに会社にとって、そして社会にとって負担になるかわかると思います。
みなさんが「社長」なら、きっと実力がない人を雇いませんし、実力がないとわかったら、自分から辞めてくれるように根回しをするはずです。
根回しの対象になれば、周囲は冷たくなり、当然仕事はつまらなくなります。


参考:
あなたが好きな女優やモデルを想像してみてください。
あなたの代わりにその女性が職場にいたら、職場のパフォーマンスは上がると思いますか?
もし上がると思うなら、あなたとその女性の「違い」はなんだと思いますか?
それを書き上げてよく確認すると、なにか見えてくるかもしれません。

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