企業の言い訳

(読了目安6分)

企業は自分の利益のためにウソや大げさな宣伝をします。
そんなウソや大げさな宣伝にだまされたことがある人は、理不尽さを感じてイライラすることがあると思います。


また、企業のウソや大げさな宣伝から消費者を守る立場の「JARO(日本広告審査機構)」という団体でさえ、自分の利益のために不誠実なことをします(後述)。


しかしそれは、みなさんが自分自身を見返れば理解できることです。
人間は自分の利益のためにウソをつく動物ですから、その人間が作る会社がウソをつかないはずはありません。
企業のウソやまぎらわしい宣伝に対してイライラする前に、自分も同じことをしていないか考えてみましょう。


今回は、企業の「言い訳」と、マスターが体験した「理不尽な対応(人間らしい対応)」の2つです。
みなさんの賛同を求めたり、社会運動をするつもりはなく、ただ冷静に書きますね。


では、まず企業の言い訳について書いてみましょう。


健康や美容に関する食品の宣伝文句ってありますよね。
その宣伝文句について尋ねたとき、企業側がどんな回答をしたかというものです。
10年ほど前に「週刊東洋経済」という経済雑誌に掲載された内容です。
このnoteの「ダイエット」マガジンや、飲食関連の内容と似ていますが、おもしろかったので書いてみます。


タイトルは「消費者と企業のギャップ 宣伝文句が消費者の期待を膨らませている」。


ケース1:


宣伝文句 →燃焼系


消費者の受け止め方→飲めば体脂肪が燃える


企業に問い合わせてみると→日常生活を完全燃焼させていただきたいという意味です





ケース2:

宣伝文句→運動で体脂肪を燃やす


消費者の受け止め方→運動する時に飲めば体脂肪が燃える


企業に問い合わせてみると→商品を飲んで運動すれば体脂肪が燃えるとは書いていません





ケース3:

宣伝文句→飲むたびに潤いを


消費者の受け止め方→飲むと肌が潤う


企業に問い合わせてみると→飲んでのどを潤していただきたいという意味です 






ケース4:

宣伝文句→スリムな身体をキープしたい方へ


消費者の受け止め方→のめば太らないで済む


企業に問い合わせてみると→運動が必須です。炭水化物・甘いものを減らしてください。





ケース5:

宣伝文句→ドロドロが気になる


消費者の受け止め方→飲めばドロドロの血液がサラサラになる


企業に問い合わせてみると・・・ドロドロとは肉の脂身のことです

 


・・・なかなか無理のある言い訳に聞こえますが、違法とは言えないので企業が処罰されることはありません。
社会的には「消費者が勝手に誤解しているだけ」ということです。


消費者を法律ギリギリの手法で誤解させ、もし責任を問われたり、クレームが来たら上記のような説明をするわけです。
これらは「宣伝文句」で売り上げを伸ばそうとする企業のバイアスです。
「他社よりも売り上げを伸ばせ!」みたいに社員一丸となって、消費者に「誤解」させる方法を考えているわけですが、そんな企画会議を重ねて楽しいのか、マスターには理解ができません。



さて、実はマスターも、企業の理不尽な対応を何度も体験したことがあります。
おもしろいので、その中の一部を紹介します。
ちなみにこれはマスターが若い頃の話ですよ。
今はもうこんなことは当たり前だと思っているので気にしていませんし、企業にこんな言い訳をさせてしまう前に、マスターは解決しちゃいますからね。


ではいきましょう。
細い文字がマスター、太文字が企業の回答です。


<企業の理不尽な対応>

ケース1:大手家電メーカー
マスターの質問に答えてくれないため、上司を呼ぼうとすると・・・
「あなたの上司を出して欲しい」
「それはできません」
「あなたでは頼りないから」
「最後まで私が対応します」
(上司から叱られたくないんでしょうか)

ケース2:大手保険会社
いつも逃げ腰の保険担当者を電話に出してもらおうとして・・・
「○○さんはいますか?」
「出張中です」
(その後担当者の上司に確認してもらいウソが発覚し、上司からお詫びの電話がありました)


ケース3:通販会社
対応がしどろもどろになってきたので尋ねました・・・
「あなたの名前を教えていただきたい」
「お答えできないシステムになっております」
(たぶんその場で本人が作ったシステムです)


ケース4:通販会社
営業終了時間直前の午後6時になっても電話をくれなかった企業に対してマスターから電話し・・・
「今日中に電話くれると言いましたよね?」
「今日中というのは夜の12時までのことです」
(夜12時まで待てば電話をくれたんでしょうか)


ケース5:病院
不正を発見したので・・・
「これは不正をしてるっていうことですね?」
「他でもやってますから」
(自滅してしまいました・・・)


以上です。
まるで子どもみたいな言い訳ですよね。


マスターがみなさんに「長く愛される」という前提で理解してもらいたいのは、

「消費者に対してこういうことを言わなければならない世界で生きていると、やがて愛から遠ざかります」

ということです。


また、理不尽を感じたときは、自分も同じことをしていないか考え、もし「している」と思うなら、相手を許すことも大切です。
そうすればストレスがなくなりますからね。




◎プライベートでも


さて、紹介した企業の言い訳の数々・・・なんとも情けないですよね。

ただ、みなさんも、自分の家族や彼氏などに対して、似たような言い訳をしていませんか?
言い合いになると、自分を守るためだけに全力を尽くしてしまうのが人間です。
プライベートで上記のような言い訳を使っているとしたら、企業のことなんて言えませんからね。
長く愛されるためには「大人の思考」が必要です。
みなさんは大人の思考を身につけましょう。




JARO:
30年前の話です。
以前も書いたかもしれませんが、JAROと関わったマスターが感じた理不尽は、「願いが叶うペンダント」について電話で報告したときです。
1万円程度でヒマラヤの石を使ったペンダントが売っていたんです。
宣伝には「願いが叶う!」と書いてありました。
買うのは中高生だと思いますが、1万円は大金ですから、マスターとしては、中学生ぐらいの女子が、コツコツと頑張って貯めたお小遣いをだまし取られるのはかわいそうだと思ったんです。
そしてその宣伝がある雑誌を手にとってJAROに電話したところ、「その会社だって生活がかかってるんですから」と、マスターが叱られたんです。
マスターの口調が悪かったのかもしれませんが、もしそうだとしても、「口調が悪いから話を聞かない」とJAROが言うなら、それはそれでJAROに報告しなければならない内容です。
それ以来マスターはJAROに電話をしていません。
中高生に限らず、若い人たちが悪知恵のある大人にだまされてしまうのは、マスターとしては残念な思いです。
しかしそれをどうにかする力はマスターにはありません。
結局、若いころは学びながら成長していくことになるのかもしれませんね。

・・・

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