暗い過去

(読了目安12分)

男性と付き合うとき、隠しておきたい「暗い過去」って誰にでもあると思います。
たとえば過去の不倫や中絶経験、トラウマ、精神疾患、借金問題、親や親戚とのゆがんだ関係、また、多様性が認められる世界になりつつあるとはいえ、風俗、AV出演なども、「暗い過去」と言えるかもしれません。


マスターにとっては上記のどれも隠す必要はないと思うんですが、嫌う男性がいるのも事実です。


今回は、上記の中でも、「不倫」と不倫による「妊娠・流産・中絶」などについて書いてみたいと思います。


不倫は多くの女性が体験中、または体験した経験があると思います。
不倫がたとえ過去のことだとしても、これから付き合う彼に、そのことを言うか言わないかで悩んでいる人も多いはずです。


「不倫の事実を伝えたら嫌われるんじゃないか」

「軽い女だと思われるんじゃないか」

こんな心配から過去のことを伝えられず、やがてそのまま結婚し新婚生活が始まってしまったら・・・


そんな悩みを持つ女性へ、マスターからの助言です。


◎暗い過去 


今回の投稿は、ある女性からの相談がきっかけでした。

相談の要点は以下です。

・私は過去に不倫していた
・その男性の子を妊娠し流産した
・不倫相手とは別れた
・その後独身男性から告白された
・過去のことは伝えていない
・結婚となると、過去を隠し続けるには罪悪感がある
・私と同じ立場の女性はどうしているんだろう

では以下、あなたのことだと思って読んでみてください。


結論から書くと、今の彼との将来を「真剣に」考えているなら、過去を打ち明けることが愛です。


「打ち明けてしまったら、それが原因の不和が絶えないんじゃないでしょうか・・・だとしたら、打ち明けない方がむしろ愛と言えませんか?」


こう考える女性も多いと思います。
しかし「打ち明けないこと」は、単に問題の先送りです。
もし過去を打ち明けたことで家庭が不和になる程度の信頼関係だとしたら、たとえ打ち明けなくても、他の理由で不和が絶えない家庭になります。


また、隠し事をすることで安定した生活が成り立ったとしても、それは不安定な土台の上に成り立つ「一時的な安定」です。


やがて「私は隠し事をしている・バレないだろうか」という自分へのプレッシャーが、あなたのストレスになっていきます。


「真実を打ち明けることで不和になる家庭は、真実を打ち明けなくても不和になる」、これが本質だと思います。
ですから、どうせなら本当のことを言って不和になる方が、正直に生きるという意味で愛です。
それ以前に、相手が知恵のある男性なら、打ち明けても不和の原因にはなりません。



◎打ち明けるのが怖いなら


もし不倫や中絶という過去を打ち明けるのが怖いなら、それはあなたが彼の「知恵・器の大きさ・包容力」などを疑っていることが原因です。
「嫌われるのが怖い」というあなたの「自己都合」です。
「彼を傷つけたくない」という表向きの理由で、自分の本心を隠し、それだけでなく、「彼には私の過去を受け入れるだけの器はない」と判断していることになります。


実はそれ、彼にあなたと同じ過去があった場合、あなたも彼を受け入れられない、ということなんです。


ですから、過去、彼が誰かを妊娠させたり、現在隠し子がいた場合、あなたはそれを知ることなく結婚し、やがて彼との信頼関係はなくなります。
過去を知った時、その場で離婚できればいいですが、現実は単純ではありませんから、信頼関係のない結婚生活が長く続く可能性もあるわけです。
これでは「苦痛を味わうための結婚」になってしまいます。


幸せな結婚生活は、心を解放しない限り長く続きません。
隠し事をし、それがバレないことを祈るような結婚生活では、愛を愛だと感じることができなくなってしまうんです。


「過去を隠すことは愛です。だって相手に余計な心配をさせないですむから」と考えがちですが、その判断は愛ではなく「自己都合」です。
それはきっと逆の立場になってみればわかるはずです。


たとえば、あなたの夫の隠し子が突然現れたら、あなたは動揺しませんか?

「いままで隠してくれてありがとう」などと思うことはなく、「なんで結婚するときに言ってくれなかったの?」となるはずです。

「このまま隠し通そうとしてたのね・・・もしあなたが死んでしまった後にこんなことになったら、私はなにを信じればよかったの?」となるわけです。

これは愛ではないです。
隠し子のことを予め伝えてもらった上で結婚すれば、きっと夫婦で協力して対応できたはずなんです。
しかし現実は、関係者みんながなにを信じていいのかわからず疑心暗鬼になり、当事者だけでなく周囲も大慌てです。
ですから、隠し事は「受身・問題の先送り」であって、愛ではないんです。
あなたの夫は、「隠し子の母親が黙っていてくれさえすれば人生がうまくいったのに」と思うかもしれませんが、それは隠し子の母親の気分に依存した人生です。
相手の気分に依存した人生は、自分の人生とは言えません。


では実際に、あなたが過去に不倫相手の子を流産・中絶したという前提で、考えられることを書いてみます。
過去の不倫や中絶を隠して結婚すると、いくつかの問題が考えられます。


まず、結婚し、妊娠したときに、病院や役場で、過去に妊娠したことがあるか尋ねられます。
そのとき、夫が隣にいればウソをつかなければなりません。
夫がいない場合、たとえ病院や役場で正直に話したとしても、「いつまた尋ねられるか・記録に残されていないか」と心配になります。
過去のことがバレないことを祈る生活が妊娠中も続いてしまい、そのストレスは誰に対しても悪影響になります。


次に、今の時代はお金があればどんな情報でも手に入りますから、元不倫相手から連絡が入る、もしくは家まで来てしまうことが考えられます。
結婚前に不倫相手をふった場合でも、不倫相手がストーカーと化す場合もあります。
逆にあなたがふられた立場だとしても、寂しくなった不倫相手は、再びあなたに戻ろうとするかもしれません。
そんな状態で結婚生活を続けるのは、ただのギャンブルです。
あなたの幸せは、「元不倫相手の善意に頼った人生」、つまり「受身の人生」ですから、充実感のない不安定な幸せしか手に入りません。
また、常にビクビクし、愛を発信できなくなりますから、結婚生活は内部から破綻するかもしれません。


彼氏に対して、予め過去の不倫や流産、中絶の話をしていれば、そのような心理的な負担が全てなくなるわけですから、あなたは心を解放でき、愛を発信することができます。


そして・・・ここが大切なところです。
そもそも、あなたの過去を知ってあなたを嫌いになってしまうような男性だったら、結婚しても結局長続きしません。
過去を告白するには勇気が必要ですが、長く愛する力のある男性は、あなたの勇気を愛しますから大丈夫です。
長く愛する力のある男性は、今の幸せは過去のおかげだと知っています。
彼が好きなのは、「過去の苦しみによって育てられたあなた」です。
「過去のどの瞬間が欠けても今のあなたはいない」と理解していますから、あなたの過去を否定せず、あなたの全部を受け入れることができます。


結婚したいがために「君の全てを受け入れる」と言う男性もいますが、それは普段の生活を見ていればわかります。
簡単に言えば、「三悪をやっている・約束を守らない」、こんな男性は言葉だけです。
逆に、三悪をやっていない男性が「君の全てを受け入れる」と言った場合は、素直に信じていいと思います。
幸せな結婚生活が待っているはずです。


以下、上記関連の項目をいくつか短編で書きますね。


◎食品偽装と同じ
人生を決める大切な決断のとき、相手に対して自分の暗い過去を隠すというのは、自分を良く見せるための「偽装」です。
食品偽装や産地偽装、虚偽報告、データ改ざんなどと同じことをしているわけです。
自分の利益のためにウソをついたという真相を知ったとき、相手は気分がいいでしょうか?


◎あなたを磨いたのは過去です

不倫や中絶は「忘れたい過去」かもしれませんが、その経験から学んだことは大きいはずです。
その経験があればこそ、あなたは彼氏と出会うことができたんです。
彼氏との出会いが幸せなら、過去に感謝できるはずです。
「暗い過去を消すことができたらどんなにいいだろう」と誰もが願いますが、彼から好かれるあなたは、「暗い過去によって磨かれた」ということを忘れてはいけないと思います。


◎過去を隠すと受身になってしまう
不倫相手の子を中絶した事実を隠すと、結婚後に元不倫相手からその事実が明かされてしまう可能性があります。
「元不倫相手が暴走しない」という「他人の気分に頼った生活」は、「相手任せ」という意味で根本的に受身です。
受身では人生に充実感はなく、愛にたどりつけません。
どんなことがあっても夫婦の信頼関係が崩れないように、予め自分の意志で過去を伝えることが愛です。


◎大切なこと
大切なことは、過去は過去とし、「今後二度と同じ間違いを繰り返さない」と誓って実行することです。
誰にでも間違いはありますから、その間違いを活かせばいいんです。
過去の間違いに感謝できるようになるまで続ける努力が、「愛する努力」です。


◎周囲に伝える必要はありません
大切なことは家族の絆です。
周囲から尋ねられたら正直に答えてもいいですが、基本的に自ら打ち明ける必要があるのは身内だけで充分です。
他の人は、深い事情を知りませんし、信頼関係も薄いですから、余計な心配をかけさせないため、そして周囲に余計な負担を強いることがないように、また、「伝言ゲーム」によって事実が曲がってしまうことを防ぐ意味でも、わざわざ伝える必要はないと思います。
イザというとき、家族が団結し、動じないことが何よりも大切なことです。


◎夫婦は一体
たとえば、結婚して数年後に、夫の「隠し子問題」が発覚したとします。
そのとき、夫は夫で自分の過去の問題で苦しみ、あなたはあなたで「夫を信じられなくなる」という苦しみを味わうことになります。
これでは苦しみが2倍です。
しかし、予め隠し子のことを知っていて結婚したなら、夫婦で力を合わせてその問題に対処できます。
そうすれば苦しみは半減します。
夫婦は敵対するものではありません。
力を合わせて生きていく関係です。



◎自分を許せないと・・・
あなたが自分の過去を許せないと、彼が過去にあなたと似たようなことをしていた場合、彼を許せなくなってしまいます。
「私が彼の過去を理解できるなら、彼も私の過去を理解できる」、そう信じることが、「彼を信じる」ということです。
自分の過去を許せないと彼の過去も許せなくなりますから、まずは自分の過去を許してあげてください。


◎過去を引きずらないこと
過去の不倫を引きずったまま過去に捕らわれているうちは、大人の思考とは言えないと思います。
不倫はあなたを成長させるために必要だったことですから、「私は学んだ、もう二度と繰り返さない」と覚悟して生きていくことが、自分に対する「愛」です。
自分を愛せない人は他人を愛せません。
ですから、まずは自分を愛するという意味で、過去を打ち明け、繰り返さないと誓うことが大切です。
見返りを求めずに愛だと思う行動をとれば、愛を愛だと感じる力が身に付き、必ず愛は返ってきます。


◎一歩前に

不倫をやめ、次の恋愛に挑戦する女性は、少なくとも一歩踏み出したわけですから、間違いなく「より良い出会い」が待っています。
たとえそれが最後の恋愛にならないとしても、愛をそそぐことを実践していれば、次々に愛への階段が用意されます。
あなたにも「愛にたどりつくために別れなければならない人」がいて、不倫相手がそうだったわけです。
新しい彼との関係がどうなるかは、今後あなたがどう行動するかにかかっていると思います。
不倫をやめ、一歩踏み出した勇気は必ずあなたの誇りになり、あなた自身の力になります。


◎自分が変われば
不倫に魅力を感じていたときは、「友達も不倫をしている、声をかけてくる男は妻子持ちが多かった」など、不倫にまつわる人間関係が多かったはずです。
不倫に魅力を感じなくなってからは、不倫に縁のない人間関係が多くなったはずです。
自分が変われば、世界が変わってきます。
そして自分が愛に近づくほど、周囲も愛に近い人になっていきます。


◎まとめ
生涯のパートナーとして考えている人に対して、自分の「暗い過去」を隠すことは、愛ではありません。
パートナーに心を開くため、そして多くの問題を回避し、自分主導で生きるために、過去を打ち明けることが愛です。
あなたが自分の過去を打ち明けるとき、少しの勇気が必要になりますが、その勇気を理解できる男性が、長く愛する力を持っている男性です。



◎バレない浮気
以下、少し長いですが、余談として「私にバレなければ浮気していいと思います」というセリフについて書いてみます。

彼氏や夫の浮気について話すとき、時々聞くのが「私にバレなければ浮気していいと思います」という女性の言葉があります。


「バレなければ浮気してもかまわない」という考えがあるのもわかりますが、浮気って、基本的にバレるまで続くのが大半なんです。
たとえばあなたの彼氏が夏の海で女性をナンパして、連絡先も名前も知らないままその場で1回だけという肉体関係なら、あなたにバレないかもしれません。
しかし多くの場合、次も大丈夫、次も大丈夫、今までバレてないから大丈夫・・・こんなふうに、バレなければバレないほど、「基準」が甘くなっていき、最後にバレてしまうことがほとんどです。


それから、「バレなければいい」という考え方は「受身」です。
彼氏があなたに話さなくても、浮気相手や周囲からバレてしまうこともあるからです。
バレるかどうかは、浮気相手の気分にかかっている、つまり、浮気相手の気分次第で人生が変わってしまう、というわけです。


他人の気分に人生をゆだねるという「受身」の人生では愛にたどりつけません。
ですから、「私にバレなければ浮気をしていい」と言う女性は、「長く愛されたい」と本気で思っていない女性だということです。
そんな女性は、知恵のある男性からは相手にされませんし、浮気をする男性が集まってきますから、長く続かない恋愛を繰り返すことになります。


「私にバレなければ浮気していいと思います」、この言葉は、表面上は「男性のことを理解した大人の女性の言葉」のように感じるかもしれません。
しかし実際は、「私の人生は受身でいい」「私は自分の力で人生を開拓するつもりはない」と自分の価値を下げてしまう「子どもの思考」の言葉なんです。
つまり、「私は愛されなくていい」と言っているのと同じです。
ですから、この考え方のままでは、子どもの思考の男性と短い恋愛を繰り返すか、結婚しても、充実感のない結婚生活を送ることになります。


「暗い過去」・・・誰にでもあります。
しかしその暗い過去があなたを光に近づけてくれ、あなたは光に近づくほど、暗い過去に感謝できるようになります 。

・・・

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