元気にふるまう 泣くなら一人で

(読了目安4分)

関係がうまくいっていないパートナーのことを考えながら仕事をすると、仕事の効率は上がるでしょうか、下がるでしょうか。


間違いなく下がりますよね。


みなさんのことだと思って想像してみてください。
たとえば、関係がうまくいっていないパートナーのことを考えながら仕事をしていると、きっとあなたは元気がなくなり、うつむき加減になり、場合によってはため息も出るかもしれません。
周囲からの指示に対して素早くキレのいい反応もできなくなります。


マスターの店で言えば、考え事をしながら皿洗いをしていると、皿を割る確率が上がります。
指示に対して返事もできず、皿も割ってしまうような事態になると、当然マスターはあなたに注意を促すことになりますが、注意されたあなたとしては、パートナーとのことが心配な上に、マスターからも否定的な態度をとられますから、気分がいいはずがありません。
マスターから注意されることで我に返って気を取り直せるなら「大人」ですが、「私だって悩んでるんですから、うるさく言わないでくださいよ」などの感情を持ってしまうと、悪循環の始まりになります。


マスターは、あなたが一層イライラするのがイヤで、なにも声をかけられなくなり、結果的にあなたは周囲から相手にされなくなりますから、孤独感を覚えることになります。
周囲は離れ、あなたは悩み、悩んだあなたを見た周囲はさらにあなたから離れ・・・あなたは孤独感が増してしまい、「パートナー」だけにこだわるようになります。


するとどうでしょうか・・・パートナーだけにこだわりたいけど、パートナーとは思うようにいっていないわけですから、いっそう孤独感やストレスが溜まります。
こうなるともう「誰も私をわかってくれない!」と、どうしようもなくなってしまいます。


その結果、お酒や浮気などでトラブルが起こり・・・となりがちですが、こんなパターンにならないためにも、まず「元気にふるまうこと」が大切です。


では、落ち込んだあなたがいる現場に、「愛する力がある人」、S子さんがいたとします。
その人は、元気にふるまうことが大切だと理解していますから、現場の士気が下がらないように、「せめて自分だけは」と元気にふるまいます。
ですが、その人を見たあなたは、虫の居所がわるいと、こう考えます。


「私が落ち込んでるときに脳天気なヤツだ。なんの苦労も経験したことがないんだろう」


・・・これって実は逆なんです。


S子さんは、過去に苦労を経験したことがあるからこそ、その教訓を元に、愛をそそぐ努力をしているんです。


もし元気にふるまう人がその場所にいなかったらどうでしょう。
現場の雰囲気は「泥沼」ですよね。
そこにいる全員が落ち込み、ミスを重ね、掛け声や返事の声がない、暗い現場になってしまいます。
暗い現場ですから、あなたは仕事を辞めたいと思うようになってしまうかもしれません。
そしてあなたが仕事を辞めた場合、その理由は「現場の雰囲気が悪いから」となります。
「あの職場、雰囲気が悪いんだよねえ、みんな元気がないんだもん」なんて友達や親に言ったあなたは、その原因が自分にあるということに気づいていないわけです。
これでは成長はありませんよね。
物事の原因は自分にあるということがわからないと、成長できないまま歳をとってしまいます。
長く愛されるのは、「知恵のある人・大人の思考の人」です。


みなさんは、できるだけ元気にふるまってください。
「私は落ち込んでるのよ。みんなが私の機嫌をどうにかしてよ」という態度は、子どもの思考です。
そんな子どもの思考のあなたは、「悩みがあるなら聞いてあげるよ」と、ヘンな男を引き寄せることにもなります。


もし事情があって泣きたいなら、その時は誰にも知られないように、一人で泣くのが愛という場合があります。
厳しいことを書きますが、そんな努力も「愛する努力」なんです。
そして、その努力の積み重ねは、以前書いたように、「本物のプライド」へとつながります。


いつも明るく仕事をしている人は、職場にとってまさに「神」の存在ですよね。
悪条件の中でも高度な仕事をこなしているわけですから、知恵のある人が注目しないはずがありません。
当然のことですが、良い評判が良い評判を呼び、職場にとってなくてはならない存在になり、さらに、噂が噂を呼び、知恵のある人が集まってきます。
逆に、感情のまま行動することによって周囲に負担をかけている人は、周囲からは軽く見られますから、人間関係もやはり「軽い」ものになります。


元気にふるまうことや、一人で泣くこと、これらの「愛する努力」は、一見苦しいことかもしれません。
しかしその努力は、あなたを確実に愛に近づけます。
みなさんの「愛する努力」をマスターも応援しています。

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