お坊さんの悩みを聞ける人

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◎お坊さんの悩みを聞ける人

お坊さんの悩みを聞ける人になれば、長く愛されます。
お坊さんは「人の悩みを聞くこと」が仕事のひとつと言えますが、そんな人の悩みを聞ければ、それ以上のことはありませんよね。


しかし、そもそもお坊さんに「悩み」なんてあるんでしょうか・・・
そして悩みがある場合、いったい誰が聞くんでしょうか・・・


みなさんは「お坊さん」と聞くと、どんな人物像を思い浮かべますか?
マスターは、知人や、話で聞いたお坊さんを何人か思い出します。


たとえば・・・


・オーブを霊エネルギーだと信じているお坊さん

・檀家を前にして支配者のような振る舞いをするお坊さん


・自分の息子に特注のバイクを買い与えるお坊さん


・「周囲に負けないために」と黒塗りの大型ベンツに乗るお坊さん


・キャバクラ通いのお坊さん


・酒とタバコをやるお坊さん


・人間関係がうまくいかないお坊さん


・詐欺で捕まるお坊さん

・檀家の愚痴ばかりのお坊さん


・後継ぎが見つからなくて困っているお坊さん



彼らは上記のような悩みを持っていて、きっと心が解放されないまま人生を過ごしています。


さて、お坊さんの悩みは誰が聞くのか・・・みなさんも軽く考えてみてください。
周りにだれか思い当たる人はいますか?


マスターの身近では、妻がそうなんです。


以前こんなことがありました。
マスターの店の常連さんには、お坊さんのお客様も数人います。
ある日、その中の一人が、いつもとは違う時間帯に来店しました。
閉店間際の「他にお客様がいない時間帯」だったんです。


「どうしたの?なんかあったの?」


妻が尋ねると、悩み事を話してくれました。
その間約30分、閉店時間を少し過ぎたあたりでお帰りになりました。


「家族とうまくいかない・・・」という一般的な悩みでしたが、お坊さんの悩み事を聞けるようになったら、大人として一人前かもしれません。


マスターの妻は、どちらかというと裏表がなく人当たりがいいので、頼ってくれたんだと思いますが、飲食業界では、お客様に対する「外側の態度」と、厨房や身内に対する「内側の態度」が違う人がいるんです。
お客様の前では「ニコニコ」し、内側に入ると「あの客は・・・」と、「批判・ため息・愚痴」みたいな人です。
その点マスターの妻は、いつも変わりなく人と接します。



◎悩み事から解放されるには


さて、悩み事というのは、たとえお坊さんでも持っているということです。
宗教のプロでも悩み事から解放されていないということは、いつも書くように、宗教では愛にたどりつけないということです。


ではどうすればいいのか・・・


そうです、知恵を手に入れてください。
宗教も知恵から生まれたものです。
「知恵の世界」では、悩み事やストレスの「質」が変わります。
簡単に言えば、子どもの思考では、「自分のことをどうするか」という悩みですが、知恵の世界では、「人を助けるには」という建設的な悩みになります。


では、「知恵の世界」に入るにはどうすればいいのか・・・


たとえば調理のプロの現場があったとします。
包丁に触ったこともない人が、プロの仲間として現場で一緒に働くことはできません。
「見学したいです」と頼めば、現場の片隅にいさせてもらうことはできるかもしれませんが、現場を見ても、プロたちがなにをしているかわからないかもしれません。
実力がないと、プロと一緒に働くことができず、なにが起こっているかさえわからないんです。
ですから現場に入って力を発揮し、プロとしての充実感を得るには、腕を磨き、プロから求められる人材になる必要があります。


知恵の世界、つまり「愛に近い人・大人の思考の人」の世界でも、同じことが言えます。
愛を実践できなくてストレスを溜める「子どもの思考」の人が、知恵の世界の人たちと一緒に楽しく生活できるかは疑問です。
「知恵の世界を見学したいです」と頼めば、なんとか一部を見ることができるかもしれませんが、現場を見ても、なにをしているかさえわからないかもしれません。


知恵の世界に入り、楽しく生活するためには、自分が知恵を身に付け、知恵のある人から求められる人材になる必要があるわけです。


身の周りの人間関係、お金、仕事などのトラブルで悩みがなくならないなら、まだ知恵が足りないことがその理由だと考えてみましょう。
人は一瞬で成長することはできませんから、悲観することなく、徐々に知恵を身につけ自分を磨いてください。


話は戻りますが、専門の修行をした宗教のプロの「お坊さん」でも、俗的な悩みやトラブルは絶えません。
ということは、宗教は知恵の世界ではないということです。


「それじゃどうすればいいのさ」

「どうやったら人は知恵や愛にたどりつけるのさ」

となりますよね。


そう、そこです。


いまだに人は争い、自ら命を断つ人も後を絶ちません。
宗教を発端とした戦争はなくなりませんし、今回のテーマのように、お坊さんにだってそれぞれに悩みがある・・・
仏教やヨガ、アーユルベーダ発祥の国「インド」だって、レイプ事件は日常ですし、密造酒での死亡事件、男尊女卑やカーストの問題など、現実は愛とは程遠い状況です。
インドでもいまだ平和は実現されていないなんて、人間の知恵はこれが限界なんでしょうか・・・


そんなわけないですよね。


人類は200万年間、ずっと愛に向かって歩き続けているんです。
ここで倒れるわけにはいきません。
地球上のあまりの悲劇に「人類滅亡論」を唱える人もいますが、今の世の中が人類の終わりなんかじゃありません。
歴史から見ればわかるように、人類は確実に進化しています。
今後も、大人たちがそれぞれ自分の最善を尽くし、人生で得た教訓を次の命につなげていけばいいんです。

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