心霊写真の正体

(読了目安5分)


「心霊写真」と聞くと、みなさんはどんな気分になりますか?
なにか得体の知れない不安が頭をよぎるでしょうか。
それともすでに仕組みを知っていて、冷静でいられるでしょうか。


「得体の知れない不安」は、身体と心に悪影響を及ぼします。
常に不安な状態でいれば体調が優れないでしょうし、表情だって暗くなります。
また、心霊写真を「霊能者」と呼ばれる人に持っていって、「おはらい」とか「除霊」なんかしてもらったら、時間もお金もかかります。



なによりも、そんなことをしているあなたを見た周囲の人達はどう感じるでしょうか。


逆の立場になって考えればわかることですが、少なくとも、長く愛する対象としては見なくなるはずです。

・・・

今回は、「心霊写真」の話を例に、

「ヘンなことを真顔で言わないようにしましょう」

という話です。


マジメな話、人間関係や仕事で悩む人は、ヘンなことを真顔で言っている場合も少なくないんです。
しかし物事の仕組みを知れば、使う言葉や行動が変わっていきます。
長く安定した人間関係が続けられるのは、子供の思考で価値観が一致している付き合いではなく、大人の思考で価値観が一致している付き合いです。
あなたが使う言葉に「知恵」があれば、同じように知恵がある人が集まってきます。


では、具体的に「心霊写真」の話です。
大人の思考の人は、たとえば、片腕が消えている人の写真を見て、「これは腕が後ろにまわっていて、たまたまそうなるのではないか」と考えたり、片足が消えている写真を見て「ちょうど死角に入っているのではないか」と考え、多角的に物事を考えながら判断します。



わからないことがあっても、「自分の知識不足なんだろうな」と考えます。
得体の知れない写真だとは思わないため、不安になることもなく、心配することもなく、体調を崩すこともなく普通にスルーします。
※後半に「心霊写真」を大人の思考で分析しているサイトを紹介しますので、一通り見てみてください


一方、子供の思考の人は、「うわー、恐いー!」と感情的になり、怯えて右往左往します。
その写真が撮れる仕組みを冷静に考えず、「霊能者に鑑定してもらった方がいい」と本気で思う人も現れます。
考えることを放棄し、誰かになんとかしてもらおうとするわけですから、まさに子供の思考です。



「心霊写真」は、ネタとしてはおもしろいため、以前、マスメディアを中心に「心霊写真ブーム」が起こりました。
不安や恐怖がベースになるので、人の判断力が鈍り、「霊」「供養」という方向に思考が傾いた結果、多くの「自称霊能者」が現れ、霊能者やメディア関係者がとても稼いだという経緯がありました。


テレビ局や霊能者と呼ばれる人の中には、「これは心霊写真ではない」と気付いていた人もいたはずです。
しかし「お金を稼ぐためなら事実から目をそらす」という子供の思考があったため、番組は放送され、国民的なブームは続きました。


心霊写真ブームの最中は、霊能者から「地縛霊の祟り・供養が必要」などと言われ、お金を払って供養をした人は、おそらく数万人になったと思われます。
数が多いですから、体調が悪かった人の中には、「写真を供養した結果体調が良くなった」という事実もあったかもしれませんが、それは「プラシーボ(偽薬効果)」などの心理的な作用が働いた結果や、たまたま不調が治るタイミングだったこと、また、使った金額に見合った結果を期待する心理効果などが原因です。


しかし子供の思考の人たちは、「除霊をしたら身体が軽くなった」と信じました。
「除霊をしたら体調が良くなったんだから、あれは心霊写真だったんだ」という理屈です。


仮に、あなたが彼氏候補として気にしている男友達「A君」がいたとします。
会話をしていると、「自分の片腕がない写真」を心霊写真だと信じていることがわかりました。
そんなA君が、毎月一回霊能者を訪ねて除霊をしてもらっていたり、あなたに「毎日一緒にお祈りをしてくれ」と言いだしたらどう感じますか?


さらにA君が「霊の魂を鎮める儀式に使ういけにえを買いに行こう」「お祈りする人は多い方がいいから、毎日神社に付き合ってくれ」などと言っていたら、あなたはドン引きし、A君を彼氏候補から完全に除外するはずです。


そう、本質から外れたことを妄信する人は、長く愛されません。


「心霊写真はあるかないか」という議論は、カメラが発明されて以来、多くの人の間で議論され、現代では、ほぼ結論が出ています。
心霊写真の正体は、カメラの仕組みと人間の思い込みが生み出したものです。


ということで、以下のサイトを見てみてください。
マスターお気に入りのサイト「超常現象の謎解き」から引用しています。

不気味な「心霊写真」を解明する



このページで注目してもらいたいのは、【霊能力者の鑑定】と【謎解き】という欄の見解の違いです。
前者が子供の思考、後者が大人の思考です。
みなさんは、【霊能力者の鑑定】と【謎解き】、どちらの意見を言う人と関わりたいか考えてみてください。


関連サイトの「ASIOS」の記事も興味深い内容です。
時間を作ってじっくり読んでみてもいいかもしれません。

「ASIOS」から引用
心霊写真の解明と再現



確認しておきたいことですが、心霊写真に限らず、不思議な写真の中には、少数ながら説明のつかないものもあります。
心霊写真の存在を信じたい人の中には、「説明できないのは霊の仕業だからだ」と結論を急ぐ人もいますが、その考え方も「子供の思考」です。


説明できないのは、霊の仕業ではなく、人間が未熟だからです。


今の人類の知恵で説明できないことを霊の存在の証明だと考えてしまったら、人類はその先、考えることをやめ、成長しなくなってしまいます。


心霊写真など、不思議な写真を見るときに信じていいのは、「人間の未熟さ」です。
そのことを忘れないでください。
みなさんも、心霊写真を卒業してくださいね。

・・・

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