太った料理人
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「太った料理人」は、料理に愛をそそぐ力があると思いますか?
「料理人は太っている方が貫禄があっていい」
「料理人は味見をするんだから太っていて当然」
こんなセリフを聞いたことがある人もいると思います。
しかしこのセリフの本質は、ストレスが溜まり、食べずにはいられない料理人の言い訳と、その料理人に対して「痩せなさい」と言えない周囲の人間が作り出したものです。
食べ過ぎて太っている人と、必要最低限の食事をして、太っていない人では、どちらが食べ物を無駄にしているか、考えてみましょう。
・・・そう、「食べ過ぎて太っている人」が、食べ物を無駄にしていると言えます。
この質問に議論の余地はありません。
料理人は、食料を扱って生活しているわけですから、食料に対して敬意をはらうという意味でも、食材を無駄にしてはいけないんです。
つまり、「食べ過ぎてはいけない」ということです。
ですから、太った料理人は、プロとしてアウトなんです。
さらに書けば、身長170センチで体重80キロの料理人、A君がいるとします。
A君に、「あなたは体重80キロと60キロを選べるならどっちがいい?」と尋ねたら、きっと60キロを選ぶと思います。
ということは、A君は80キロになりたくてなっているわけではありません。
結局、ストレスが原因で過食しているわけです。
なりたい体重になっていないわけですから、食品や自分に対する愛という意味でもアウトです。
「いや、私は残りの食料を無駄にしないために食べている」と言う人は、たとえば「100キロの体重で安定している」ということはなく、太り続けるはずです。
また、太ることがイヤならどこかで食事を抜いてもいいはずです。
健康と引き換えに食べ続けなければならない、ということはありません。
自分の理想の体重で仕事をしている料理人が、愛をそそぐことができる料理人です。
そして、そんな料理人が作った料理が、本当の意味で愛がこめられた料理と言えます。
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