将来あなたを支えるのはお金?誇り?

(読了目安4分)

不正をしてお金を稼ぎ、罪に問われる人は後を絶ちません。
彼らはなぜ不正をしてまでお金が欲しかったんでしょうか。


幸せな人は、不正をしてお金を得ようとすることはありませんよね。
人の行動は、常に幸せの追求が根本にありますから、彼らはきっと、「お金があると幸せになれる」と思っていたんです。
では、なぜ「お金があると幸せになれる」と思ったんでしょうか。


様々な理由がありますが、ひとつは、お金があると褒めてもらえるからなんです。
しかもたくさん使うほど褒めてもらえるんです。
ですから、たくさん必要になり、不正をしてでも稼ごうとします。


ではなぜ褒めてもらいたいんでしょうか・・・


それは、「自分を認めてもらいたいから」です。
別の表現を使えば、「寂しいから」です。
そしてお金には、その寂しさを一時的に癒す力があったわけです。


お金そのものに価値がないことは、いつも書いている通りです。
不正をして稼いだ人たちは、お金を使ってなにかをしたかったわけですから、彼らにはお金以外に「本当に欲しいもの」があるんです。


では、その「本当に欲しいもの」とはなんだと思いますか?
彼らが、数億円の不正を行い、多くの人たちをがっかりさせてでも欲しかったものです。


・・・そうですよね、「愛」です。
彼らは愛が欲しかったのに、お金ではそれを得ることができませんでした。


お金をたくさん持っている限り、人から相手にしてもらえるんです。
しかし逆を言えば、周囲は彼のお金を目当てにする人ばかりになってしまい、「どうせお前はオレの金が目当てなんだろう」と、人を疑ってしまいます。
そして愛を見失い、悪循環に陥ります。


みなさんは仕事を選ぶとき、「どのぐらいお金になる仕事か」で判断しますか?
それとも、「どのぐらい人の役に立つか(どれだけ愛をそそげるか)」で判断しますか?


仮に、将来の安心や自己顕示欲を満たすため、いろいろな不正や裏切りを繰り返し、お金を溜めてきた男性Gさんがいるとします。
80歳になり、結果的に10億円を貯めたGさんに近づく人がいたとしたら、その理由はなんでしょうか。


そう、お金ですよね。


ということは、お金をたくさん貯めて安心しようとしても、Gさんの周囲に集まる人は、「彼からどれだけお金をもらえるか・どれだけ奪おうか」、こう考える人ばかりになってしまうということです。
近づいてくる人は多いかもしれませんが、ほとんどの人がお金目当てなんです。


また、Gさんは不正や裏切りでお金を集めてきましたから、自分に近づいてくる人たちを「オレの金が目当てかもしれない」という疑いの目で見ることになり、人に対して不信感を持ち続けます。
つまり、自分の心を開くことができないわけです。


自分がお金だけを目当てにして人を大切にしない生活をすると、将来、お金を目当てにした人が自分に集まってくるということです。


次に、あなたは自分のお金を、余裕がある限り人助けや愛情表現に使ったとします。
あなたのお金で多くの人が物理的にも精神的にも助かったわけです。
他人のために自分のお金を使うことができる人は、すでに「欲しいもの」を持っている人ですから、まずその時点で幸せを味わっています。
そしてさらに、困った人を助けることができる幸せを味わうことができます。
そして、そそいだ愛は必ず返ってきます。


世間には、「老後が不安だ」と言い、お金を貯め続けている人がいます。
しかし、お金がなくても、愛をそそいで生きていれば、なんの心配もいりません。
愛をそそぎ続けることができれば、そのまま生涯を閉じても幸せですし、将来、困ったことが起こっても、そそいだ愛が返ってきます。
あなたに助けられた人たちが、競うようにあなたを助けるために集まってきます。
お金をほとんど持っていないあなたに集まる人は、本心からあなたに愛を返そうとしている人たちだけですから、あなたはその愛を信じられるんです。
さらにその愛はいくらお金を出しても買えない「本物」ですから、お金以上に価値があるものです。
困った時に、信じられる愛がある・・・人間にとってこれ以上のものはありません。


お金の歴史は、たかだか数千年ですが、人類の歴史は数百万年です。
「お金をくれ!」と言いながら生まれてくる赤ちゃんはいませんし、「お金をくれ!」と言いながらこの世を去る人もいません。
「人間が本当に欲しいもの・人間にとって大切なもの」は、お金ではないんです。


さて、将来あなたを支えるのは「お金」なのか、「誇り」なのか・・・


そうです、もちろん「誇り」です。
仕事をするなら、「どのぐらいお金になる仕事か」よりも、「どのぐらい自分に誇れる仕事か」で判断してみてください。
お金のために働くよりも、誇りのために働く方が、人生は楽しいと思います。

・・・

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