私とアイツ、どっちが悪いの? ―「どっちが悪いか論争」に終止符を―

(読了目安5分)

「勘違い・誤解・物忘れ・伝達不足・うっかりミス」などが原因で、人間関係がうまくいかなくなったとき、「相手が悪い」と考えるか、「自分が悪い」と考えるかで、あなたの成長の度合いが大きく変わります。


今回は、うまくいかない人間関係があった場合、「悪いのは自分か相手かどうか」ということを判断するヒントです。
意外と簡単に結論が出せますので、この際「どっちが悪いか論争」を終わらせてしまいましょう。


主に社会人を中心とした大人の世界の話です。
子どもの世界や心の病気などでは、一概に何が悪いと言えない部分がありますので、そこをふまえた上で読んでください。


・・・


あなたが「アイツが悪い」と思っているとき、実はアイツも「あなたが悪い」と思っているかもしれません。
これじゃどっちが悪いのか、スッキリしませんよね。
どっちが悪いのか、はっきりした証拠があれば、裁判でケリがつくかもしれませんがちょっと大変です。
周囲に愚痴を漏らして同意を得て、自分の味方を増やすのも一つの方法ですが、それでも疲れますよね。


泣いて訴え、周囲から「君は悪くない」と慰めてもらっても、それだけではアイツは反省しないはずです。
なにより、アイツはずっと心の中で「私は悪くない」と思っているんです。


さて、「私とアイツ、どっちが悪いのか」・・・
この論争には終わりがないように感じますが、愛をベースにすると、一瞬で解決してしまいます。


人間関係のトラブルが起こった場合、どっちが悪いと思いますか?


答えはたった一言です。


悪いのは・・・


「ストレスを抱えている方」です。


両者ともストレスをかかえているなら、両者とも悪いんです。



愛されたいなら、愛に反することは「悪いこと」ですよね。
悪いことをするとストレスが溜まるので、ストレスを抱えている人が悪いわけです。
人は自分の心にはウソはつけませんから、あなたがストレスをかかえているなら、相手はどうであれ、少なくともあなたは悪いということです。


「自分がストレスをかかえている」という、状況証拠だけを信じてください。


「ストレスをかかえている方が悪い」ということについて具体例を書いてみましょう。
マスターは、若いアルバイトスタッフがなにをしてもストレスになりませんが、それは、「若いんだもの、そんなこともあるよね」というスタンスだからです。
逆にアルバイトのスタッフがマスターの行動に対してストレスを感じているなら、愛をベースにした解釈をしなかったことがその理由です。


「年配者なんだからしっかりしろよ・人に言っていることを自分はできないのかよ」など、自分中心の価値観の中で、マスターになにかを期待しているんでしょう。

「あのおっさんも歳だし、人間なんて完璧じゃないし、私の解釈もなにか間違えているかもしれないし、きっと理由があるんだろう」などと思えれば、それは愛ですから、ストレスはなくなります。
単純に言えば、マスターはストレスを感じないような解釈をし、アルバイトスタッフはストレスを感じるような解釈をしているわけですから、ストレスをかかえているアルバイトスタッフが、悪いわけです。
これでマスターもストレスを感じていたら、マスターも悪いということです。


実際は、多くの組織が、両者ともストレスをかかえることが日常のようです。


また、「人に迷惑をかけておいて、あっけらかんとしてるアイツがむかつく」という主張も聞くことがありますが、その場合、もし本当に相手があっけらかんとしているなら、「発達障害」など、生まれつき脳の構造が多数派の人と違うからかもしれません。
このような人は、異常行動に見えるようなことでも、本人には自覚がなく、気持ちよく過ごしている場合もありえます。
そんな人たちとかかわってストレスを抱えるなら、それは、彼らを理解しようとせず、あなたの枠にはめ込もうとしているからです。


あなたは自分を理解してもらいたいはずです。
自分を理解してもらいたいなら、相手を理解することが愛です。
相手を理解する努力は愛ですから、愛をそそげばストレスになりませんよね。



◎まとめ


世の中にはヘンな人がたくさんいて、イライラすることばかりかもしれません。
そんな中、どっちが悪いのか結論を出したいときは、ストレスを抱えている側が悪いと解釈してみましょう。

「私とアイツ、どっちが悪いの?」


・・・その答えは、すでにあなた自身がわかっています。


◎余談:彼氏ができない理由・彼氏と続かない理由


ストレスをかかえる側には、必ずそうなる「理由」があります。
わかりやすく説明するために、「日本に来た外国人」を例に書きますね。


マスターは、海外からの体験学習希望者を受け入れていますが、一緒に生活をすると、「これじゃ日本にいたら大変だ」と思うことがよくあります。
特に食事のときにわかります。
以前の話なんですが、たとえばテーブルにひじをついて、猫背になり、クチャクチャと音を立てて食べることは、日本では迷惑だと感じる人がほとんどです。
そんなことをしていたら日本人から相手にされませんし、彼女を生涯のパートナーに選ぼうとする日本人男性は皆無です。
明らかに男性からモテませんから、たとえ長く日本にいても、そしていくら日本語を勉強しても、まともな彼氏ができないのは当然です。
彼氏ができないのは言葉のせいではなく、「人間の総合力」のせいなんです。


外見が美しいほど彼氏ができる可能性は増えますが、その場合、彼女の食事の態度に違和感をもたない「同じ価値観の男性」、「日本人女性から相手にされない男性」「外国人コレクターの男性」と、短期間の恋愛をするだけになるかもしれません。


これは日本人同士の関係でも当てはまります。
マスターが一緒に生活した女性たちの悩みには必ず「原因」があり、努力すれば解決できるものでした。
彼女たちが悩むのは、周囲が悪いからではなく、彼女たち自身に原因があるからです。
それは、彼女たちがストレスをかかえているという「状況証拠」が示しているわけです。
あとは、ストレスの「原因」を周囲から教えてもらうことができるか、そして教えてもらった後、それを直す努力ができるかにかかっています。

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