セミナーの本質 4

(読了目安6分)

前回から続き、セミナーとお金の話です。


セミナー主催者の目的が「お金」なのか「愛」なのか判断してみてください。
愛を目的としたセミナーなら、参加する価値があります。


◎お金はあくまでも手段です


あなたが地球上で一人になったとします。
地球上で一人になった時に欲しいものが、「本当に欲しいもの」ですよね。
「本当に欲しいもの」を手に入れることが、人生の目的です。
これをやらないと人間は後悔します。


仮に人生の目的が「お金」なら、地球で一人になった瞬間、全てのお金を独占できますから、あなたは人生で最高の瞬間を迎えるはずです。
・・・しかし、もしそんな状況になったら、あなたはお金よりも「人」を求めると思います。
ということは、お金はあなたが一番欲しいものではないということです。
お金は、あくまでも欲しいものを手に入れるための手段です。


セミナーの主催者でもここを理解できず、「お金さえあれば幸せになれる」と信じている人がいます。
「お金は目的ではなく手段」・・・長く愛されるための基本的なこととして、みなさんは理解しておきましょう。


◎愛を発信できる人にお金は無用


愛する力がある人は、なにが愛なのかわかります。
なにが愛なのかわかれば、普段の生活の中に愛を実感できます。


愛する力がある人とは、人生の目的である「愛」を、日常の中ですでに実感している人、ということです。
今その場で、すでに愛を手に入れているわけです。


では、愛を手に入れている人が、自分の贅沢のためのお金を貯めようとするでしょうか。


・・・ありえませんよね。
「愛」を手に入れているなら、手に入れるための「手段」であるお金を手に入れようとは思わないからです。
ですから、愛を手に入れている人は、決して自分の「贅沢」のためにお金を得ることはしません。


「贅沢」というのは、大きな家や高級車、ブランド品などに代表されるかもしれませんが、たとえば以下のようなこともそうです・・・


「私はこんなにがんばった、だから豪華なディナーを食べよう」
「がんばったから高級リゾートで休暇をとろう」

これは、食品業界や旅行業界が流す「がんばったあなたにご褒美を・自分を癒すことも必要」という情報に踊らされているだけです。
踊らされてしまうのは、「ストレスが溜まっている・判断力が麻痺している」からです。


愛を手に入れている人は、自分の責任で自分を幸せにしていますから、褒美も癒しも無用で、そんなお金があったら他人のために使います。
愛を目的としたセミナー主催者に、豪華なディナーや高級リゾートなどは、ありえないわけです。


愛を発信できる人にお金は無用です。
そしてお金があるなら、他人のために使います。



◎愛の対価にお金?


人類は、知識や技術を後世に伝えることで、太陽が隠れる「皆既日食」を、恐怖から娯楽に変えましたよね。
大昔、子どもや家族を苦しませたくない一心から始まった医療に関する知識や技術も、過去からの絶え間ない蓄積の結果、現在があります。
生きることで精一杯だった人類が、文字を作り、学問に集中する時間を作ることができるようになったのも、農業や食料保存の技術が上がり、徐々に時間的余裕が出てきたからです。
このように、先人たちが積み重ねてきた知識や技術のおかげで、多くのみなさんが「明日の命」を心配する必要から解放され、空調が効いた快適な部屋で談笑することができるようになりました。


みなさんは洞窟の中で病気に苦しんだり、暑さ寒さ、餓えに苦しみながら生きる必要はないんです。


そう、大きな目で見れば、みなさんは今、先人たちの愛に包まれて生きているんです。
ということは、今後みなさんが、より新しい知識や技術を後世に伝え続けることが、後世に対する愛ということです。
もう少し簡単に表現すると、「次の世代に知恵を伝えるのが愛」、ということです。


では、みなさんは、自分の子どもに知恵を伝える見返りとして、お金をもらいたいと思いますか?


・・・全然思わないですよね。


人類が「ひとつの家族」なら、みなさんより若い世代は、みんなみなさんの弟、妹、子どもたちなんです。
マスターも、子どもに知恵を伝える見返りにお金をもらおうなんて、もちろん思いません。
現在、マスターが自分の知識や技術を、お金を介さずに伝えている理由はまさにここです。
マスターと出会った人が、お互いに自分の知識や技術を伝え合うと、2人の平均の知恵はそれまでより必ず上がります。
人と人が出会い、それぞれが持つ知恵を共有することで人類の知恵が上がり続け、結果的に人類そのものがみんなで愛に近づくわけです。


「私はたくさんお金をもらわないと知恵を伝えません」、これは愛に反する行為です。


「愛」という大きな視点から見れば、「子どもに知恵を伝えることができる・困っている子どもを助けることができる」、それだけで充分なはずですし、人の足を引っ張らない立場でいられる自分の環境に感謝してもいいほどです。
ですから、「人類愛」という視点がある人は、知恵や技術を教えた見返りとして過剰なお金をもらう必要はなく、愛を伝えるために必要な分さえあればいい、そう考えています。
(どんどん稼いで全て的確に寄付することができれば、それも「愛」です)


◎主催者は寄付をするのか


セミナー料金が高い場合、その理由が、「利益をどこかに寄付するため」なら、まだマシです。


「この仕事を好きでやっている」

「社会貢献のため」

「困っている人を助けたい」


こう公言するセミナーの主催者が、仮に宝くじで3億円当て、その9割以上を寄付したら立派なものですよね。
しかし実際は、大金を手にしたら仕事を辞めてしまう人がほとんどかもしれません。


逆に、大金を手にしても顔色ひとつ変えずに仕事をし続ける人がいるなら、マスターはそんな人が主催するセミナーをオススメします。
その主催者は、「愛」を知っているからです。


しかし、セミナーの主催者が喜んでお金を寄付するとして、寄付された側が、そのお金で私腹を肥やすことになってもいけませんよね。
寄付した人は、寄付した後に自分の目で実情を調べる必要があります。
誰かが私腹を肥やしてしまうと、争いの元になります。
結局、寄付をするとしても、相応の知恵が必要になります。

次回以降は以下の予定です。

◎セミナー主催者はなにをしたいのか

◎人を癒したいなら ―セミナー主催者へ提案―
◎学ぶなら「実践者」から
◎まとめ

・・・

投稿タイトル一覧は以下です。


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