妻のこと ―「応援団を応援する人」を応援する人―

(読了目安8分)

今回はマスターの妻についてです。
妻にまつわるエピソードを中心に書きます。
※2人の子どもたちへ:お母さんはどんな人か読んでみてください

◎妻のこと ―「応援団を応援する人」を応援する人―


<どんな人?>

・2023年4月現在、身長161センチで体重50キロです(標準体型です)。

・性格は優しく穏やかで「和をもって尊し」とするような人です。

・マスターにとって大切な人です(妻を思うと優しい気持ちになります)。

・「長く愛されない理由」を行動で教えてくれます(マスターの先生です)。

・愚痴を言いません(出会ってからずっとです)。

・近年、耳鳴と頭痛が目立ってきました(良性の脳腫瘍が2つ見つかり経過観察中)。

・視力は悪いです(マスターも悪いです)。

・2人の子どもを育てています(子どものおかげで親も成長させてもらっています)。

・精神力は、マスターから見てかなり安定感があります(こんな人は初めてです)。

・屋内外の仕事をなんでもやります(特に掃除と植物の世話)。

・猛獣をおとなしくさせるオーラがあります(猛獣=若いころのマスター)。

・マスターのことが好きです(今のところ)。



◎妻とK子さんとの出会い

(2018年の話です)

以前、小さな店で子どもたちと買い物をしていた妻が、その店に来ていたK子さん(20代半ば)に、「あなたかわいいから声をかけたの」と話しかけ、少し会話をしたんだそうです。
その場では、「いつでも遊びに来てねー」と別れましたが、後日、嬉しいことにマスターの店に来てくれました。
仕事で数万人を接客してきた妻が声をかけた女性ですから、どんな女性かマスターも気になっていたんです。
会ってみると、確かに魅力的なオーラがある女性だと感じました。


K子さんの出身は東北地方ですが、関東地方に就職したんだそうです。
前の職場でいろいろあってその仕事を辞め、今はホテルで働いているとのことでした。
家族や仕事について当り障りのない会話をして帰りましたが、その後、実家から遊びに来たという弟と一緒に再来してくれました。
そのときは少し込み入った話をして「またねー」と明るく別れました。


その後さらに、閉店も近い夕方5時すぎ、一人で来て、飲み物を注文してくれました。
閉店間近に店に来て、食事ではないということは、「妻となにか話したいのかなあ」とマスターは解釈しました。
K子さんの仕事の話題になると、彼女は少し涙を浮かべながら、仕事を辞めた経緯などについて妻に話してくれました。

「もう一度以前の仕事に戻りたいです、でも、また同じ事があったらと思うと・・・」


近いうちに以前の仕事に戻ろうかどうしようか、悩んでいるようでした。


仕事について尋ねたところ、以前「チアリーダー(チアガール)」をやっていて、その後、スポーツチームのチアリーダーを育てる「コーチ」になったんだそうです。
(「チアリーダーのコーチをしていた」と聞いて、妻もマスターも彼女のオーラに納得しました)


しかし「大人の世界・女性の世界」という現実の中、人間関係で辛い思いをして仕事を辞めたということでした。
話の流れで夕食にも誘い、子どもたちやスタッフたちと食卓を共にしました。


以下に続きます。



◎「応援団を応援する人」を応援する人


K子さんは、学生時代にチアリーダーを経験し、その後、チアリーダーのコーチの仕事に就きました。
「チアリーダー」は、選手を元気づけるのが仕事ですよね。
人を元気づける立場ですから、当然本人も元気なはずです。
そしてそのチアリーダーを養成する「コーチ」なら、チアリーダーたちを指導し、悩みを聞き、彼女たちを励ます力があるはずです。
では、コーチが悩んでしまった場合、彼女を元気づけるのは誰でしょうか。
これはかなりの精神力が必要だと思いますが、妻がそうだったんです。


言ってみれば、

応援団を応援する人を応援する人


ということです。


では、そんな妻の悩みを聞くのは誰でしょうか・・・


・・・誰も聞きません。


それはなぜか・・・


・・・妻には悩みがないからです(実際はあります。特に耳鳴・頭痛など身体的な悩みがありますが、それを外に出すことはありません)。


優しくて穏やかですが、過去に命にかかわる修羅場をくぐりぬけてきたためか、人間のマイナス感情に巻き込まれることはなく、基本的に人間関連の悩みはありません。
妻にとって人間関係の悩みは「ささいなこと」なのかもしれません。
ですから、「応援団を応援する人」を応援することもできるんだと思います。



◎妻にも悩みはあった


妻も昔は人間関係で悩んだようです。
しかし大人になるほど「大切な人」が増えますから、せめて自分だけは悩まないように「練習」をする必要があります(自分がストレスを抱えていると、自分のことで精いっぱいで、大切な人を助けられなくなるからです)。


なにごとも練習すれば、できなかったことができるようになります。
マスターも以前は「悩まないこと」ができませんでしたが、練習することで徐々にできるようになっていきました。


どんなことでもそうですが、「なぜそうなるのか」と考え、その原因を解決していくことで、悩みが少なくなっていきます。
たとえばインフルエンザに感染したとき、「かかったら対処する」では、「ストレスが溜まったらお酒を飲んで一時しのぎをする」と同じことです。
インフルエンザにかからないように「予防の努力」をすれば、感染の確率が下がります。
車の運転も、事故になってから対処するよりも、事故にならないように先を予測するほど事故の確率は下がります。
「悩み」もインフルエンザや車の運転と同じように、「予防の努力」をすることで緩和できるんです。


悩まなくなれば、人の悩みを聞き、助言をする余裕が出てきますよね。
そうすると、大切な人が幸せになる確率が上がります。
大切な人が幸せになるのは、自分にとっても幸せなんです。
みなさんは、悩んでいる人やストレスをかかえている人から、助言をもらいたいとは思いませんよね。
ですから、まず自分が悩まないようにするのがとても大切なんです。



◎ストレスの連鎖を断ち切る女性


たとえば、ストレス発散の場として使われることが多い「居酒屋」の店員Aさんが、飲みに来たお客様の横暴にストレスをかかえ、カラオケ店に行って横暴を働くと、今度はカラオケ店の店員Bさんが、Aさんの横暴にストレスをかかえて居酒屋に行きます。
そして居酒屋はBさんの横暴にストレスをかかえます。
この状態では、ストレスが人と人の間を移動するだけで、人類からストレスは消えず、終わることなくストレスの連鎖が続くことになります。


ストレスは愛ではありませんから、人類が愛に近づくためには、どこかでストレスを止める必要がありますよね。
そうなんです、人類が愛に近づくには、ストレスの連鎖は「誰か」が止めなければいけないんです。
できればその誰かこそ、「あなた」であってください。
他人に連鎖を止めてもらおうとするのではなく、あなたの力で止めることができれば、人類はあなたの力で一歩確実にストレスから解放されていきます。


マスターの店は自然の中にあり、自然の中で癒されに来るお客様も多いですから、妻の仕事は、疲れた人たちに癒しを提供することです。


ストレスの連鎖を断ち切るには、その仕事を楽しみながらする必要があり、妻はそれを実践しているはずです。
「あの客むかつく!・疲れた」などという愚痴を一度も聞いたことがありません。
どんなお客様を接客しても、全て自分で処理しているんです。


マスターの店では、「体験学習」を希望する人を受け入れていますが、以前、プロの女性ヒーラーが体験学習で来たことがありました。
彼女と生活を共にしたとき、妻は彼女を泣かせたことがあるんです。
マスターが、「よかったらヒーリングやってみて」と頼んだところ、「奥様は癒しの力が強すぎて、私には癒すことはできません・・・」と泣いてしまったんです。


もちろん妻はそんな彼女をさりげなく癒してあげました。
こんなときの妻は、「人を癒す人」を癒す人です。
お坊さんのお客さまの悩みを聞いているときは、「人の悩みを聞く人」の悩みを聞く人になります。
占い師の悩みを聞いているときは、「人を占う人」を占う人になります。
姑(マスターの母)の愚痴を聞くこともあります。
しかしストレスはかかえません。
他人の悩みや愚痴を聞いた人が、それについて悩んでいたり愚痴ったりしていたら、ストレスはただ人から人へ移動するだけで、連鎖は断ち切れませんからね。


今の妻は、ストレスを自分のところで止める実力を身に付けました。
これからどこまで人の役に立てるか、マスターとは違った方法で表現していくはずです。


以上、妻のことでした。


妻と子どもたち、そしてスタッフ、近隣の人たち、常連のお客様たち、みんなで作り上げる楽しい日々はマスターの宝です。
この幸せがいつまで続くのか・・・なにごとも無常ですからいつかは終わるんですが、妻との幸せな生活を、一日でも長く味わえたらと思っています。

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