占い6 占い師になるために必要なこと

(読了目安7分)

「占い」の最終話は以下の内容です。

◎占い師になるために必要なこと
◎マスターの占い

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◎占い師になるために必要なこと


今、あなたは占い師です。

「占いの館」で相談者を待っています。

今日は女性限定の日、恋愛や人間関係の悩みを抱えた若き女性たちが、
あなたの部屋の前に並んでいます・・・

まずはA子さんから始まり、最後がQ子さんです。


それぞれどんな助言ができるか考えてみてください。

・・・

A子 彼氏のケータイを見たら知らない女のアドレスが・・・


B子 「オレが幸せにしてやる」ってプロポーズされました、嬉しいで~す!


C子 彼は借金を返したら私と結婚できるそうです。私、彼にお金の協力をしようと思います。


D子 ストリートファイトでいつも連勝する強い彼。もちろん私を守ってくれます。
そんな強い彼と結婚を考えています。


E子 オシャレなバーのオーナーに結婚を前提に口説かれました。
彼は15歳年上です。私も大人の仲間入りですよね? 


F子 好きになった人に奥さんがいました。
「妻と別れるから結婚してくれ」と言ってくれていますが・・・


G子 このまえ彼が偽名を使っていたことが分かったんですが・・・それでも好きなんです。


H子 「クリスマスイブは夜から仕事だから」って、昼しか私に会ってくれないんです。


I子 あこがれの彼と飲みに行ってその日に肉体関係をもち、妊娠しました。
私は幸せですし、彼も結婚しようと言っています。


J子 先日、彼がケータイを3つ持っていることがわかりました・・・


K子 妊娠した私のために禁煙してたんですが、影で吸い始めたようです。


L子 婚約後に彼の借金300万円が発覚しました。


M子 彼氏、無職なんです。結婚したら仕事を見つけると言っていますが・・・


N子 妊娠3ヶ月なんですが、彼はまだ両親に私を紹介してくれないんです。


O子 彼は時間にルーズで約束も守りません、貸したお金はパチンコで使ってしまって・・・


P子 彼氏は何度も浮気しています。結婚したら絶対にしないと言っていますが本当でしょうか・・・


Q子 親と縁を切って彼と結婚しようと思っています。 愛があれば乗り切れますよね?


・・・


さて、A子さんからQ子さんに対して、みなさんはどんな助言ができますか?


手に負えない相談はありましたか?


これらの相談を余裕でこなせる人は、占い師に向いているかもしれませんが、助言していくうちに自分が病んでしまうのもわかる気がします。
せっかくの助言が全て活かされるとも限りませんし、危惧していたとおりになり、ボロボロの状態であなたに助言を求めるリピーターにも出会うはずです。


こうやって考えてみると、意外と大変な仕事なんですね。

・・・

では、占い師になるために必要な力って、どんなものなんでしょうか。


誤解している人もいると思いますので、おさらいもかねて、まず「いらないもの」から書きます。


占い師になるために、「資格」はいりません。

電話占いなら、衣裳や小道具もいりません。

資金もほとんどいりません。


占い師になるだけなら、思い立ったその日に宣言すれば、あなたは占い師です。
しかし、長く続けていくのであれば、いろいろと「必要なこと」があります。
「気合」だけでは続きませんからね。


では「必要なもの」です。



必要なものは、ひとことで言えば「人生経験」です。

「知能指数」も大切ですが、それはある意味補助的なものです。
みなさんは、IQ150の10歳児と、IQ100の50歳の人なら、後者に人生相談をしますよね?
いくら知能指数が高くても、人生経験がないと役に立たないことがわかると思います。
ですから、占い師になるなら、知能指数よりも人生経験が大切なんです。


相談者の立場になって物事を考える力や、相手の話し方や内容を分析して的確な助言をする能力は、占い師がそれまでにどれだけの経験や苦労をしてきたかに比例します。

そして占い師は、自分が幸せである必要があります。
自分を幸せにできない人が他人の幸せを願って助言しても、真実味がありませんからね。



◎マスターの占い


マスターが、人類とみなさんの未来を占います。
・・・その前に前置きを書かせてください。


「占い」は、大昔は「政治」に使われるほど人類にとって大切なものでした。
人類そのものが未熟で、政治レベルでも原始的な方法を使っていたんです。


しかし人類に知恵がついてくるにしたがって占いは不要になり、その位置付けは個人レベルでの「人生相談」的なものに変わりました。
現在の「占い」は、占い師にとっては主に「収入源」、利用者にとっては主に「人生・仕事・恋愛・健康相談」として存在しています。


現代の「占い」の問題点は、悪意のある占い師が多数いることです。
そのことによって、善意の利用者が搾取される場面をマスターは何度も見てきました。
先日書いたように、マスターは、占い師からお悩み相談を受けることもあり、内情を少し知っているので、占い業界のイメージはどうしても「マイナス」です。


マスターがみなさんに伝えたいことは、
「自分で考えて行動することが充実した人生のコツです」
「人は成長するにつれて、いつか占いを卒業する時が来ます」

ということです。


とは言っても、困ったときに占いで救われた人は少なくないはずです。
人は基本的に「悩み・不安」を抱えていて、その悩みや不安を自分で解決することができず、相談できる人が近くにいない場合もあります。
そんなときは、人生の先輩である占い師に頼るのもアリかもしれません。


しかし、なにかあったらすぐに「占い師様、助けて!」では、人として自立することはできませんよね。


人類は、国家レベルでは占いを卒業できたんです。
個人レベルでも、いつか卒業できるときが来るはずです。


では本題です。
人類とみなさんの未来を、マスターが占いましょう。
細かいことを抜きにして、大きな視点から占いますよ。


人類の未来、そしてみなさんの未来は、トータルで「明るい未来」です。
ただしみなさんの明るい未来は、みなさんのやる気次第です。



人類の歴史を見れば、洞窟で震えていた時代から暖房が効いた部屋に住めるようになりました。
野生の獣に襲われることもありません。
飢餓で悩んでいた時代から、太り過ぎで悩める時代になりました。
平均寿命は縄文時代の20歳から80歳を超えました。
救急車やドクターヘリのおかげで命が救われる場面が増えました。
日本では、権力者の気分次第で理不尽に殺される時代は終わりました。
指先ひとつで世界の人たちとつながれるようになりました。


こんな歴史を歩んできた人類の未来が暗いはずはありませんよね。
長期的、そして歴史的に見れば、「人類」の未来は明るいと約束されています。


ただ、個人レベルでは、今生きているみなさん(個人)の未来はこれから作られていくものですから、悩みや不安はつきものだと思います。
悩みや不安の中にいるみなさんが「自分の未来は明るい」と信じるには、人生経験が足りないかもしれません。


しかし、人類の歴史のように、みなさんも明るい未来を信じてみてください。
人類が知恵を身に付けて占いを卒業し、明るい歴史を歩んでいるように、みなさんも知恵を身に付けて占いを卒業していくことができれば、明るい未来が待っているはずです。


大人の愛は「先払い」でしたよね。
信じて行動した人に、結果として明るい未来が待っているんです。
「幸せをくれるなら信じる」という思考では、幸せを感じる力が身に付きませんから、生涯幸せになれません。


医学が進歩したとは言え、病気などの健康面については「運任せ」的な部分はあります。
しかし、人間関係などは、人生のほとんどの場面で実力通りのことが起こります。
そして、実力通りのことが起こるから、人生に希望が持てるんだと思います。


マスターの占いは、
「占いを卒業できれば、あなたの未来は明るいです」
という、ちょっと矛盾した内容ですが、これが本質だと思います。

以上「占い」全6話でした。
最後までありがとうございました。

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