資格について 4 資格がないと人は認められないのか

(読了目安9分)

なにかの資格を取ろうとしている人に読んでもらいたい内容です。
少し長めの投稿になりますが、よかったらお付き合いください。


資格がないと人は認められないのか・・・そんな世界もあるかもしれませんが、みなさんが望む「愛をそそぐ世界・大人の思考の世界・知恵の世界」では、資格がないと認められないなんてことはありません。


「資格」ではなく「実力」があれば、それでいいんです。


ただ、資格があると、ある程度その人の実力を判断できますから、便利と言えば便利ですよね。
医師の資格を持っているなら、「コツコツと努力することを苦にしない、記憶力がいい、専門知識を持っている」、こんな判断の基準になり、いちいちテストする必要がないわけです。


また、資格があれば、自分の実力を知らせるために、長時間説明する必要もなくなりますから、資格を持っていると、便利と言えば便利です。


しかし、他人に対して自分の実力を伝える必要がないなら、資格を取る必要もないと言えます。
たとえば調理師の資格は就職には便利かもしれませんが、自営業をやるなら無用ということです。
以前も書いたように、マスターの店のスタッフは、調理師に包丁の使い方を教えるレベルに達していて、勤務時間的にも調理師免許を取る条件は整っていますが、試験を受けようとはしません。
「調理師免許取るならいつでも証明出すよ」と伝えてありますが、自分が「やりたいこと」に対して調理師の免許は無用だと判断しているからです。


そもそも、資格を発行するのも人間です。
不完全な人間が発行する資格にぶら下がって生きても、あなたはオリジナルブランドになることはできません。
「資格がないと人は認められない」・・・こんなイメージを持っている人は、すぐに気持ちを切り替えて深呼吸し、気を楽にしてください。
(でも資格がないと罰せられるものについてはちゃんと資格を取ってくださいね)


それに、資格がないと認められない世界では、愛に近づけないんです。
あなたは、「資格所有者」である前に、あなた自身です。
これは大切なことです。



◎資格所有者の実情


前置きが少し長くなります。
商業資格を所有していて、公私共にとてもうまくいっている人もいるかもしれません。
しかし、商業資格を取る女性には、彼氏がいないか長く続かない、またはパートナーとうまくいっていない人が多いと思いませんか?


これ、なぜだと思います?


たとえばあなたが商業資格を取った女性だとして、商業資格の証明書に、男を近づけない呪文が書いてあるとかではないんですよ。
理由は、商業資格を取る女性の考え方や性格にあるからです。
商業資格を取ろうとする人は、「受身の人・軸がない人」が多いんです。
長く愛する力を持つ男性は、そういう女性を生涯のパートナーには選びません。
長く愛する力を持つ男性というのは、社会の仕組みを知っていますから、悪知恵のある大人が商業的に販売しているものを買う女性は好きにならないんです。


受身の女性・自分の軸がない女性は、長く愛する力を持つ男性にとっては遊びの対象というか、遊びの対象にもならないかもしれません。
ですから、すでに商業資格を持っている女性は、その資格を前面に押し出して自分をアピールすると、長く愛されるという意味では逆効果です。
特に今流行りの商業資格は、ただ単に、「私は流行に流されやすいです」と宣伝しているようなものですから、長く愛されるには、かなりの逆効果です。


商業資格、たとえばマスター関連で言えば、コーヒー系や料理系の簡単な資格を取ったとして、資格を取った瞬間に、店を持てるわけじゃないんです。
当たり前のことなんですが、「資格を取った瞬間に人気喫茶店のオーナーとして活躍できるわけじゃない」ということです。
資格だけではどうしようもない「現実・実践」の世界が待っているんです。
「将来自分のお店を持ったとき、お客様の安心のために資格を取得する」と言う人もいますが、仮に1回の対面授業と10回の通信講座、費用は5万円で取れるコーヒー系の資格があったとして、その資格で安心して来てくれるお客様って、いったいどんなお客様だと思いますか?
お金で買える簡単な資格に安心して店に通ってくれるお客様って、むしろ心配じゃないですか?
というか、その資格に集まるお客様に囲まれた営業になりますから、結局のところ、お金を得るだけの業務になってしまい、充実した仕事を楽しむことはできないんじゃないかと思います。


カフェ(レストラン)の開業に必要なものは、コーヒー系の資格ではなく、主に食品衛生責任者と営業許可証だけで、費用も2,3万円です。
そして、それに加え、「あなた」というオリジナルブランドで営業することによって、仕事が楽しく、お客様も楽しめ、あなたの人生そのものが娯楽になるわけです。
独立を目指す女性は、人生を娯楽にすることを目標にして会社を辞めるんですから、やっぱり最後は資格じゃなく、本人が中心になって営業をする必要があります。
そう、あなた自身が人生の中心なら、コーヒーの資格は無用なんです。


たとえば男性が、「東大を出たあなた」と結婚するんじゃ、本心はイヤですよね?
「一流企業に勤めているあなた」と結婚するんじゃ、本心はイヤですよね?
「お父さんがお金持ちのあなた」と結婚するんじゃ、本心はイヤですよね?
そんなものは関係なく、あなた自身を求める男性と結婚したくないですか?


同じように、あなたがカフェのオーナーだとして、来てくれるお客様が、「コーヒーマイスター」の店にコーヒーを飲みに来るんじゃなくて、「あなた本人」がいれたコーヒーを飲みに来てくれる方が、あなたは嬉しいんじゃないでしょうか?


また、あなたがお客様の立場ならどうでしょう?
いろいろな資格を総なめにしたコーヒーのスペシャリストKさんがいた場合、その店に行く目的はKさんの人柄ではなく、Kさんの経歴じゃないでしょうか?
Kさんの経歴を全部とっぱらったとしても、その店に行きたいでしょうか。
あくまでも個人経営の店の場合ですが、個人経営の場合に大切なのは、資格や経歴ではなく人柄です。
「経歴は関係ない、あなたの人柄が目的」と言われる経営ができれば、たとえ目先の利益が少なくても、「充実感」を味わうことができます。


実際マスターの店は、「資格・経歴」は表に出していません。
楽しく生活できるのは、資格に頼らず、どの企業とも取引をしていないからなんです。
たとえばマスターが昔帝国ホテルのシェフだったとしても、「元帝国ホテルシェフの店」という肩書はむしろジャマです。
また、どこかの企業と提携し、売り上げノルマを課せられるような仕事もしていません。
マスターが楽しく生きていけるのは、マスターがマスターとして生きているからなんです。


次に、資格にまつわる話の「悪い例」としてひとつ書いてみます。
たとえば料理系の商業資格があったとします。
あなたはその教室に1年間通い、無事に卒業しました。
もらったのは、「ヘルシーフードスペシャリスト 1級」の資格です。
卒業証書をもらった時、あなたはその教室がすすめる調理器具を、30万円のローンを組んで購入しました。
しかし数日後、その会社は悪徳業者として週刊誌にスクープされ、会社はそのまま逃げるように倒産、あなたが買った調理器具は届かず、あなたにはローンだけが残りました。


その料理教室に通っていたことを以前から周囲に宣伝していたあなたは、周囲から同情とも嘲笑とも思える態度で見られることになりました。
その後、1級取得時に約束されていたレストランへの就職も解消されてしまい、その料理教室の卒業証書は、社会の裏事情を語るものになってしまいました。


就職はあきらめたものの、料理の世界で生きようとしていたあなたは、有名レストランの厨房でアルバイトをすることになりました。
すると、以前料理教室で勉強したはずの内容とはまるで違い、現場の状況に全くついていくことができません。


現場は、ピーク時は、鍋振り・盛り付け・コーヒーのドリップ・洗い物・配膳・会計・接客などを同時進行するような環境だったからです。
場合によっては、割れたグラスやクレームの処理などもしなければいけません。
現場で必要なことは、高度な判断力、実践力、応用力などで、料理教室で学んだことがほとんど役に立ちませんでした。
自動車教習所を卒業しても、実際の道路上では必要な技術や判断内容が違いますが、料理の現場もそれと同じことだと言えます。


では、前置きの方が長くなりましたが、本題の「資格所有者の実情」です。


「商業資格」の所有者の実情としては、まず、商業資格のニーズが社会にはほとんどありませんから、その資格で食べていくことができません。
資格を発行する会社が、「この資格にはニーズがあります・みなさんも資格を取ってください」と宣伝し、ニーズがあるように誤解させ、誤解した人が資格を取るという図式です。
世の中のニーズに反して過剰に発行される資格ですから、資格を取った多くの人がその資格を活かせず、他にアルバイトをやりながら生活をすることになります。
興味半分で資格をコレクションしている女性ならそれでいいんです。
しかし、本気で人生をかけてしまうほど、現実の厳しさを知ることになりかねません。
資格を取るならよく考える必要があります。


資格を活かせる人は、資格のおかげで自動的にその資格で生活をしているのではなく、もともと人間としての実力がある人が資格を活かしている場合がほとんどです。


結局は、資格を取ってもその先は実力主義であって、資格だけで人生がなんとかなるわけではないんです。
よほど難しい国家資格を取らない限り、資格所有者の実情は、その資格だけに頼って生きていけるものではないということです。


以下、商業的な要素が少なく、役に立ちそうな資格のページをたまたま見つけました。
興味があったら見てみてください。
(検索すれば他にもいろいろ見つかるはずです)
難関資格一覧
https://www.shikakuseek.com/category/difficult.html


今回は以上です。
「資格」シリーズは次回で終わりましょう。
次回は以下を予定しています。

◎資格を捨てたとき、人になる
◎資格を取っても・・・
◎資格がなくても・・・
◎人間に必要な唯一の資格があるなら

・・・

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