人間関係がうまくいかない理由
(読了目安13分)
今回は「車の運転経験がある人向け」の内容です。
免許を持っていない人はスルーしてもいいかもしれませんが、もし読むなら、場面を想像しながらゆっくり読んでみてください。
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人間関係がうまくいかない人は、自覚がないまま「人が嫌がること・望まないこと」をしていることがあります。
逆に、人間関係がうまくいく人は、自覚がないまま「人が喜ぶこと・望むこと」をしていることがあります 。
人には生まれつき持っている特徴があり、それは「先天的なもの・個性・個体差」などと表現されます。
人は一人として同じではありませんから、たとえば、良好な人間関係にとって大切な項目が100あるとした場合、生まれつき20点の人もいれば、生まれつき80点の人もいます。
・・・が、
生まれつきの点数が人の全てではありません。
大切なのは、人生の中でどうやって100点に近づくか、ということなんです。
20点の人から80点の人を見れば、「努力しなくても人間関係がうまくいくなんて幸せよね」と思うかもしれません。
しかし、いつも書いているように、「喜び」は努力に比例しますから、生まれつき80点だからといって、その人の人生が充実するとは限らないんです。
80点の人だって、充実感を味わうにはそれなりの努力が必要で、むしろ20点の人の方が「伸びしろ」は大きいですから、努力するほど充実感を味わえるかもしれません。
20点の人が努力して80点になるのと、80点の人が80点のままでいるのでは、前者の方が他人から見て美しい人生ですし、なによりも本人が充実感を味わえます。
いけないことは、「努力をしないこと・成長を放棄すること」です。
今の自分が何点であれ、100点に近づくために努力をし続けることが、愛に近づくということです。
では本題です。
◎人間関係がうまくいかない理由
車の運転は、初心者のころは周囲に迷惑をかけますよね。
自分が周囲に迷惑をかけていることに気づかないほど必死で、公道デビューの初日なんて、わけがわからないまま時間が経ってしまう人もいます。
自分のことで精一杯で、周囲に気配りなどできず、逆に周囲の気配りによってなんとか運転できているわけです。
そして少し慣れてくると、人に迷惑をかけないで運転することができるようになってきて、その頃から周りを見て状況に合わせる余裕が生まれます。
そしてさらに慣れてくると、交通状況の全体を見渡して多くの予測ができるようになり、周囲に気配りし、初心者を助けたり、事故を誘発しない運転ができるようになります。
つまり、それまでの経験から、交通状況に合わせるだけでなく、全体の流れをリードできるようになるわけです。
簡単に書くと以下のようになります。
1:初心者=周囲に迷惑をかける運転
↓
2:中級者=自分のことは自分でなんとかする運転
↓
3:上級者=周囲を助ける運転
初心者はトラブルだらけです。
中級者はなんとか自分のことは自分でできるようになります。
上級者になれば余裕で運転を楽しめます。
これは人生でも全く同じで、上の3つの段階がそのまま当てはまります。
1:初心者=周囲に迷惑をかける人生
↓
2:中級者=自分のことは自分でなんとかする人生
↓
3:上級者=周囲を助ける人生
生まれたばかりの赤ちゃんの時は、周囲に世話になってばかりで、自分が他人の世話になっていることにさえ気づかない状態です。
社会人になっても、1年目なんてなにがなんだかわからないまま時間が流れ、周囲の世話になりっぱなしです。
やがて自分のことは自分でできるようになり、さらにその後、自分のことがちゃんとできるようになると、周囲のために社会貢献をして生きていくことになります。
人間関係で「私、頑張ってるのに、なんでいつもうまくいかないんだろう」とストレスを感じることがある人は、そういう人間関係になるように生きているから、そうなるんです。
上記で言えば「初心者に近い中級者」あたりにいる状態だからです。
車の運転でも人生でも、その状況ごとに「ポイント」があり、ポイントを間違えると、本人は「頑張っている・社会貢献している」つもりでも、実際は周囲に迷惑をかけている状態になります。
周囲に迷惑をかけているわけですから、人間関係がうまくいくはずはありません。
しかし本人はなにが悪いのか自覚できず、悩むわけです。
さて、みなさんは以下のようなことをしていないか、ちょっと考えてみてください。
人間関係がうまくいかない理由を冷静に考えるヒントになると思います。
そして、もし以下を読んで「ぜーんぜんわかんない」という人は・・・人間関係が危ないですから、車の運転歴が長い人に尋ねてもいいと思います。
いま、あなたは片側一車線の国道を直進しています。
左前方、つまりあなたが走る車線側には店があります。
その店に入るため、対向車がウインカーを出して道路の中央線寄りで待機しているのが見えました。
(以下の青いのがあなたが運転する車。あなたの車の後ろには後続車が5台あり、対向車は赤い矢印のように、「店」に入ろうとしています)
こんなとき、どうしますか?
簡単に言えば、そのまま走り続けるか、それとも止まって対向車が店に入るのを待つかということですが、「自分のスピード・対向車までの距離・自分の後続車の台数・対向車の後続車の台数」などを瞬間的に判断して的確に行動できれば、あなたは愛をそそいだことになります。
もし「対向車線で待つ車のために」という考えばかりが頭にあると、「私が止まって譲れば対向車は安心してお店に入れる」とだけ考え、ブレーキを踏んで止まってしまうかもしれません。
しかしそれは、あなたが常に周囲やバックミラーを見ていないと、間違えた判断になることがあります。
バックミラーを見れば、あなたの後ろに車が連なっているかもしれません。
画像のような状況であなたがブレーキを踏めば、対向車1台に道を譲るために後続の5台が停止することになります。
対向車のドライバーとしては、あなたの車も含めた6台の団子状態が運転席から見えているわけですから、「全部が通り過ぎたらゆっくり店に入ろう」という気持ちでいることはほぼ間違いありません。
6台が通り過ぎるまで待とうと思っているのに急に譲られると、対向車線の車は、半強制的に急いでスタートしなければならなくなります。
また、止まったあなたの車の横からバイクや自転車が飛び出してくる可能性もあり、対向車のドライバーは操作に緊張を強いられることになります。
あなたの判断によって後ろの5台を停止させ、さらに対向車は、「え?このタイミングで譲らないでよ!」となるわけです。
あなたの車を先頭にして5台が連なる状態になっている理由ですが、それは、あなたが運転する車のスピードが遅く、後ろから何台も追いついてしまったからです。
ということは、後続車5台のドライバーのうち何人かは、すでにイライラしているかもしれません。
そして、あなたが対向車に道を譲るために止まった瞬間、「そこで止まるなよーっ!」とイライラが爆発する可能性もあります。
イライラはドライバーの判断力を鈍らせますから、その後、イライラしたドライバーは、交通事故を起こす可能性が上がります。
そのドライバーが、たとえあなたとは関係のないところで事故を起こしたとしても、その発端はあなただった可能性があるわけです。
大切なことは、「あなたは善意で止まったとしても、後ろの5台と対向車にとっては迷惑だった」ということなんです。
人間関係で言えば、「愛をそそいだつもりなのに、周囲には迷惑だった」というパターンですが、これは判断力がまだ未熟にもかかわらず、目先のことに気を取られて行動してしまった結果です。
あなたにできることは、まず自分の運転技術や状況判断力を磨くことです。
上記のパターンで言えば、そのまま通過することがトータルで愛なのはもちろんですが、5台の車に追いつかれて団子状態を作らないように、もう少しスピードを上げて流れをリードすることも大切です。
もしそれ以上スピードを出すことができないなら、後ろの5台に道を譲る技術を身に付けることがせめてもの愛です。
また、それ以前に、自分が後続車に追いつかれていることを自覚するには、バックミラーを常に見ておく配慮が必要です。
ちなみに、あなたの後ろに車が一台もいない場合でも、対向車に譲らずに通過することが愛です。
対向車は、あなたが通過したあと、ゆっくりと店に入ることができるからです。
あなたが、「対向車が止まっているのは私の通過後に店に入りたいから」と理解できれば、あなたはすんなりとその場を通過することができるはずです。
他に、あなたの後ろに数十台が連なっていて、いつ対向車がお店に入れるかわからないような状態なら、あなたが止まって対向車に譲るのもありかもしれません。
ただ、数十台が連なっていても、それまでに信号があったかどうか(解説1で後述)も判断材料になります。
また、対向車の後ろに後続車が何十台も連なり、停止している状態なら、対向車線の車を流すという意味で、自分の後続車の状況も加味した上で譲るのも愛だと思います。
もっと細かく言えば、店の駐車場が満車かどうか、歩道には歩行者や自転車がいないか、道路は上り坂か下り坂か、後ろの車が荷物を満載したトラックか、左のサイドミラーにバイクが映っているか(解説2で後述)などでもあなたの行動は変わってきます。
車の運転は「その場限り」ですから、ミスをしてもあなたが恨まれ続けるということはありません。
しかし、普段の人間関係で愛の判断を間違えると、関係がうまくいかなくなる可能性は充分にあります。
(「関係を挽回できる機会」も普段の人間関係の中で充分にありますから安心してください)
(解説1)
信号があれば、やがて車の列が途切れますから、そこで対向車はお店に入ることができます。
(解説2)
左のサイドミラーを見たとき、あなたの後ろに箱型のトラック、その後ろにバイクのハンドルが見えているような状態だと、バイクから見てトラックが障害物になり、対向車が見えていないことがあります。
あなたが対向車に気を使って止まったとき、後続のバイクがあなたの左側の隙間を通過して前に出たら、あなたは対向車とバイクの衝突事故を目の前で見ることになるかもしれません。
ちなみに、後続のバイクがあなたの車の右のサイドミラーに映っている場合は、バイクからも対向車が見えていますので、あなたが止まればバイクも止まるはずです。
◎トラブルは誰のせい?
運転の初心者の中には、起こったトラブルを他人のせいにする人が多くいます。
自分がなにをしているかわからないため、トラブルがあると、全部他人のせいにしてしまうんです。
運転の上級者は、多くの経験から、予めトラブルを防ぐように運転し、万一なにかがあっても「自分の経験不足」と理解できますから、他人のせいにすることはありません。
結果的にストレスが溜まらず、車の運転を楽しむことができ、かつトラブルに縁のない運転を長く続けることができます。
そして、これは人間関係も同じです。
人生の初心者の中には、起こったトラブルを他人のせいにする人が多くいます。
自分がなにをしているかわからないため、トラブルがあると、全部他人のせいにしてしまうんです。
人生の上級者は、多くの経験から、予めトラブルを防ぐように生活し、万一なにかあっても「自分の経験不足」と理解できますから、他人のせいにすることはありません。
結果的にストレスが溜まらず、人生を楽しむことができ、かつトラブルに縁のない人生を長く続けることができます。
長く愛されるのは、人生の初心者か上級者か・・・もちろん人生の上級者です。
◎まとめ
「これが愛」と思って行動しても、自分が未熟なうちは、判断を間違えることもあります。
しかしそれは、練習を重ねることで徐々に正しい判断になっていきます。
車の運転も、練習すれば上手になり、気配りができるようになります。
人生だって、愛をそそぐ練習をすれば、やがて難なく愛をそそげるようになり、人生が楽しくなっていきます。
人間関係がうまくいかないのは、周囲の人たちのせいではありません。
人間関係がうまくいかない理由は自分にあるということです。
そして自分に原因があるということは、自分でどうにかすることができるということです。
物事を他人のせいにすると、自分の気分を他人に頼った人生になります。
これでは他人が変わらない限りストレスも解消できません。
あなたの人生が他人次第で決まるなんて、もったいないことだと思います。
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