努力してもできないこと
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以下、円滑な対人関係の参考にしてください。
前回の投稿と矛盾するような内容ですが、考え方のひとつとして覚えておくといいかもしれません。
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その見極めが難しいところもありますが、人には「いくら努力してもできないこと」があります。
いくら努力してもできないことを「しなさい」と言われても、言われた側は戸惑うばかりですよね。
たとえば、「五体不満足」という著書で有名な「乙武洋匡」さんに対して、みなさんは「走れ」とは言わないはずです。
それは、彼がいくら努力しても走れないということが視覚的に理解できるからです。
また、五体満足の人の中にも、生まれつきの身体能力に違いがあります。
たとえば、生まれつき長距離走が得意な人が、そうでない人に「なんですぐにバテるんだ」と言っても、言われた側は困りますし、逆もしかりです。
実際、マスターの息子の場合、「握力」が学年1位でしたが、部活以外スポーツはなにもしていませんでした。
娘は「立ち幅跳び」が学年1位でしたが、やはり部活以外なにもしていませんでした。
この運動能力は、「生まれつき」と言えます。
「脳」も同じです。
もし脳の機能が視覚的に見ることができるなら、一定の割合で、五体不満足の脳で生まれる人がいますし、五体満足の脳でも、生まれつきの脳の特徴に違いがあります。
「五体不満足の脳」というのは、たとえば「言語」を司る部分に不具合がある場合です。
そんな人に「話せ」と言っても、言われた本人は戸惑うばかりです。
また、「理解」を司る部分に不具合があれば、言われたことを理解できませんから、そんな人に対して「なんでわからないんだ!」とイライラしても、お互いにストレスが溜まるだけです。
「生まれつきの脳の特徴」というのは、「理科は得意だけど国語が苦手」ということです。
運動で言えば「長距離は得意だけど短距離は苦手」というような違いです。
身体的特徴の関係で、「努力しても走ることができない人」がいるように、世の中には、脳の特徴上の関係で、「努力してもできない人」がいます。
そこを理解すると、「何度言ってもできない人」に対してストレスを抱えることがなくなり、逆に、自分が何度やってもできなくても、やはりストレスを抱えることがなくなります。
ただ、初めに書いたように、この考え方は、見極めが難しいところがあります。
多くの人の脳は、反復練習で変わるようになっていますが、場合によっては、反復練習をしても絶対変われないこともあるからです。
足の有無のように、視覚的に確認できるものなら、自分も周囲も共通の認識ができますが、脳の話になると目に見えないので、その部分の見極め方が曖昧なんです。
円滑な対人関係のためには、「人には努力してもできないことがある」ということを知り、その事実を普段の生活に取り入れる知恵が必要だと言えます。
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