負の連鎖 ―犠牲になる子どもたち―

(読了目安3分)

「子どもの虐待死」の事件が頻繁に報道されています。
虐待には、両親共に子どもを虐待しているパターン、または親のどちらかが子どもを虐待し、もう一人の親が黙認しているパターンがあり、過激な虐待に耐えられず、子どもが死んでいきます。


マスターが印象に残っている事件は、2018年3月に起きた「目黒5歳女児(ゆあちゃん)虐待死事件」です。
やっと「ひらがな」が書けるようになった女の子が自分を虐待する両親に対して書いた手紙には、「おねがいゆるしてください・もうしません」などと書いてあったそうです。


結愛(ゆあ)ちゃんの願いは届きませんでした。
ネット上には結愛ちゃんの無邪気な写真があり、こんな子が虐待されていたと思うと、本当に複雑な気持ちになります。


父親は虐待行為を、「しつけのためにやった」と主張していたそうですが、子どもを虐待する親も、自分の親からなにか大きな精神的プレッシャーや暴力を受けていた場合がほとんどです。
虐待は、親だけが悪いわけではなく、その親の暴力、またその親の暴力が受け継がれてきたものです。


◎子供がなにをしたのか

「戦争」では、争いの当事者の大人だけでなく、子どもも犠牲になります。
子ども同士のケンカで死者は出ませんよね。
大人同士の争いの犠牲になった子どもたちは、「ケンカするな!」と子どもに怒鳴る大人たちのケンカで死んでいったんです。


「子どもの虐待死」も同じです。
大人の中にある「負の感情」が、子どもの虐待死を生み出します。
「大人の虐待によって死んでいった子どもがなにをしたのか」・・・
なにも知らない子どもが、「態度が悪い!行儀が悪い!」と、態度が悪く行儀が悪い大人から一方的に怒鳴られるんです。


・・・そして、子どもはなにもしていないのに、おびえながら死んでいくんです。
子どもを育てるのは大人ですから、大人が本当の大人にならない限り、虐待死や暴力という負の連鎖は終わりません。


子どもは善悪を知らないだけで、虐待されるようなことなどしていません。
大人が一方的に子どもを虐待しているんです。
そして、虐待から生き延びた子どもたちが大人になったとき、それが愛だと思って虐待を続けます。
そうやって負の連鎖は続いていきます。


虐待された子どもの一部は、結愛ちゃんのように死んでしまい、虐待されて生き残った子どもの多くは、自分が親になった時に子どもを虐待します。


この負の連鎖を断ち切るには、一人一人がなにが愛なのか考え、本気になって実践することです。
しかし、多くの子どもが、親から愛されたと信じたいがために、親と同じ方法で愛を表現してしまうんです。


人間は常に不完全で、愛に向かって進化し続けています。
あなたが親のコピーでは、親と同じことを繰り返してしまいます。
負の連鎖を断ち切り、一歩でも愛に近づいてください。

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