自分の判断は正しいのか ―「自分は正しい教」の卒業―

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宗教同士の価値観の違いが争いの元になることは歴史が証明していますが、「自分が正しい」と強く信じることも、争いの元になります。


「自分が正しい」と強く信じることも「自分が正しい教」という「宗教」だからです。


ですから、「自分が正しい教」の信者同士は、争います。

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今回は、「今あなたが幸せなら、あなたは正しいです、今あなたがストレスを抱えているなら、あなたの思考は間違えています」という話です。

逆に言えば、「平和になるための本質的な思考と行動をとることができれば、平和に過ごすことができます」という話です。


◎「自分は正しい教」


世界各地で「自分は正しい教」という宗教を妄信している人が、争いを生み、自分と他人を傷つけています。


今のマスターは感情的になって争うことはありませんが、それができるようになったのは、「自分が間違えているかもしれない」と常に思うようにしているからです。


「自分が正しい教」を卒業することができ、仮に「あなたは間違えている!」と言われたとしても、「そうですよねえ」と思えるようになったんです。


というか、マスターは実際に多くの「間違い」を経験しながら生きてきましたし、今でも間違えることがあり、むしろ相手の言葉は「ごもっとも」と考えるようにしています。


だからと言ってもちろん「相手が正しい」とも思っていません。
「人間はみんな不完全、その中でどれだけ楽しめるか」という思考です。
36歳でその思考のコツをつかんでからは、ほとんどストレスのない生活をしています。


さて、車の運転の話です。

交通事故が多い人は、運転が下手な初心者に囲まれているから交通事故になるわけではありません。


事故を起こすと、決まって「アイツが悪い」と言う人がいますが、原因は99%自分にあります。
「飛び出してきたアイツが悪い」と言う場合でも、「この環境は人が飛び出す可能性が高い環境だ、もしここで人が飛び出して来たらこのままでは自分は止まれない、だから予めブレーキに足を乗せて準備しておこう」と考えておけば、事故は防げた可能性があります。


また、動物の急な飛び出しに対して、急ハンドルを切って事故を起こしてしまう場合も、「ここは動物が出てもおかしくない環境だ、だからもし飛び出してきても急ハンドルを切らずにブレーキを踏もう」と準備ができていれば、急ハンドルによる事故は防げるわけです。


そして「人生の事故」にも同じことが言えます。
自分の理想通りの生活をしていない人は、状況判断力と行動力がないわけです。
つまり、愛だと思って行動している「愛の判断」そのものが間違えているということです。



愛の判断を間違える理由のほとんどは、子どものころに愛されなかったからです。
代表的なものが「暴力・暴言」で育ってきた子どもです。
その子は親のマネをします。
つまり、「否定的な親が嫌いだった」と言いながら、自分も否定的なことを言うわけです。


また、「平和に暮らすには、感情的になって否定的なことを言わない事が大切」とわかっていても、行動が伴いません。
人生は、「自分が正しい」と信じている人ほど事故を起こし、やがて孤立してしまいます。
事故の相手を批判して幸せになれるなら批判してもいいかもしれませんが、人を批判するほど自分の心を傷つけ、悪循環におちいることは、歴史が証明しています。


世の中には、なぜ幸せな人とイライラしている人がいるのか、みなさんはわかりますか?


世の中そのものは変わりませんよね。
ですから、その状況をどう受け止めるかの問題なんです。


幸せとイライラの分かれ目の根本は、「考え方」にあるわけです。
その人の「考え方」があり、その考え方に基づく行動が、人の幸せとイライラの分かれ目なんです。

もちろん生まれつき脳の特徴として、ハッピー系の人やイライラ系の人がいるのは事実です。
しかし多くの人は、その状況をどう受け止めるかで、「ハッピー・イライラ」に分かれます。

ですから、「ハッピー系の人はそうなるために努力をしてきた」と思うのが本質です。

仮にあなたが幸せそうな他人を見て、「アイツはのんきに生きていやがって、アイツはたまたま幸運だっただけだ」と言っていたら、ストレスを抱えるのはあなたです。
逆に、幸せそうな人を見て、「努力すればそうなれるなら、私も努力をしよう」と思えたら、努力する気力がわいてきて、ストレスはなくなっていくはずです。

ストレスを溜めるのは辛いですから、他人を批判することより、まずは自分のことです。
自分の幸せに責任を持てない大人が他人を批判すると、やがて戦争になってしまいます。


最後に繰り返します。

今あなたが幸せなら、あなたは正しいですが、今あなたがストレスを抱えているなら、あなたは間違えています。

ストレスを抱えているという「状況証拠」が全てです。

幸せは、今後あなたが「自分は間違えている」ということに気付き、これからどれだけ自分の考え方を変えていけるか、そして行動していけるかにかかっています。

そう、あなたの未来は「自分は正しい教」という宗教を卒業できるかどうかにかかっています。

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