占い1 占いってなに?

(読了目安7分)


「占い」の第1話です。

占い師からの視点も含めて、「占いは基本的に愛ではないです・占いを超えてください」というスタンスで書きます。
社会の仕組みや心理的な面など、様々な視点から書きますので、長く愛されるために占いが必要なものなのか、じっくり考えてみてください。


6話に分けて以下のような内容でいこうと思います。

◎占いってなに?

◎占いの値段
◎安い占い
◎今の日本は占いを取り入れているか
◎占いが当たる理由
◎占いが外れる理由
◎占い師の悩み
◎人はなぜ占い師になるか
◎占い師にとっての占い
◎顧客にとっての占い
◎占い師になるために必要なこと
◎どんな人が占いを利用するか
◎あなたにも占い(予言)ができます!

※ここで書く占い師は、「女性占い師」をイメージしてください

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◎占いってなに?


「占い」の定義については諸説あり、「これ!」と決めることは難しいですが、古くは、人が物事の仕組みを知らなかった時代に「神からの言葉(神託)」を聞くための儀式でした。


選ばれたごく一部の人しか占い師になることはできませんでしたが、現在は、実力はともあれ、自己申告で誰でも簡単に占い師になれます。


現代は儀式としての要素はほとんどなくなり、「ビジネス」としての要素が強く、主に若者の間で「悩み相談」的なイベントや娯楽になっています。
手相やタロットなど、いろいろな手法があるのは、顧客のニーズに応えるためや、雰囲気を出して占いの内容に真実味を出すため、そして他者と差別化して売上を伸ばすためなどです。


占いは、「当たる!」とか「当たらない」で評価されることが多いので、そのあたりの説明は追々しようと思います。


ここでは、占いを、
「現代の商業文化のひとつ」
「誰もが利用できるなんでも相談室」

と定義して話を進めます。



◎占いの値段


占いにはお金がかかることがほとんどですが、有料の理由は2つあります。


ひとつめは、もちろん「占い師の生活がかかっているから」です。
これについては説明は無用だと思うので省きましょう。


そしてもうひとつは、「顧客の満足度を満たすため」です。
お金を払うと、占いをしてもらう側が満足するからです。


たとえば定員100人の講演会に50人ずつの2グループを招いたとします。
ひとつのグループは無料、もうひとつのグループを有料にすると、出口調査での満足度は、有料のグループの方が高いという実験結果があります。


これは、自分がお金を払った分を回収しようとして、話の内容をよく聞いているからという理由がひとつ、次に、自分がお金を払ったため「良かったと思いたい(良い買い物をしたと思いたい)」という心理的な理由からです。


裏を返せば、無料のグループの中には、講演中に他のことを考えていたり、居眠りをしている人が多く、「無料だからどうでもいい」など、講演を軽くとらえている人が多いというわけです。


占いが有料なのは、お金を払うことで顧客が占い師の話をよく聞こうとし、結果的に満足感が高くなるから、ということです。


占いが有料である理由についてはOKですね。
では次に、「料金設定」についてです。


占いの値段は、数十分で数千円、場合によっては1万円、2万円なんていうのもあります。


時給換算にすると、かなり高めの設定のような気がしますが、その理由は、大前提の「占い師が利益を得るため」という理由以外に、以下のような理由があります。


第一に、料金が高い方が、聞く側が真剣に聞くからです。
100円の占いと5000円の占いでは、聞く側の覚悟が違ってきます。
当然、5000円払った方が真剣に聞きます。
場合によってはメモをするほど気合が入ります。


第二に、高額の支払いの方が、「いい物を買った」という顧客の満足感を高いレベルで満たすことができるからです。
不思議なことに、人は同じ「商品」を買うなら安く買おうとします。
しかし、占いの場合は、高額の方が顧客の満足度が高い場合があります。


第三に、料金設定が高い方が、大人のお客様を集められるからです。
マスターの本業の飲食業界も同じで、料金設定が高い方が、大人のお客様が来店しやすくなり、その結果、店内も静かでバタバタしない「落ち着いた営業」ができます。


他にも、高めの料金設定には理由があります。
場所代や備品などです。


通常、占い師は自宅で占いをしませんから、占いをする場所を借りるための費用が料金に上乗せされます。


占い師が自分の「自宅」で占いをしない理由は、
「部屋が散らかっているから」
「人が集まらないから」
「自分の子供がうるさいから」
「自宅の場所を知られたくないから」
「近所の目が気になるから」
「配偶者が嫌がるから」

など、理由は様々です。


また、対面の会話ですから、占いのムードを出すための備品が必要になります。
顧客は、仮に同じことを言われるなら、「子供がチョロチョロして生活感あふれる個人宅」で聞くよりも、「それらしい看板をかかげた雰囲気のある場所」を好みます。
占い師の服、アクセサリー、大道具、小道具などにもお金がかかり、その分が料金に上乗せされます。


占いは「高い料金設定」の場合が多いですが、その設定には、両者が得をするそれなりの理由があるということです。


◎安い占い


以前、占いの値段について、20代の女性A子さんが言っていました。

「グループで申し込むと半額になるんですよ~」

・・・

これって、どうなんですかね・・・

マスターは「その占いはきっと新人占い師が担当するよ、外れない占いをしてくれるはずだよ」と簡単な手紙を書いて渡し、「占いが終わったら開封してごらん、占い師に言われたことが書いてあるから」と伝えたんです。
その後「占い師は若い女性でした。マスターの手紙の通りのことを言っていました!でもマスターの言葉の方が重みがありました~」とメールが来ました。

料金を半額にする占い師は、仕事を始めたばかりの新人占い師に多く、「多くの顧客を得るために値引きしている」ということです。
顧客の母数を増やし、外れない占いをすることで「顧客リピート率」を上げ、利益を出していこうという商売上の戦略です。
悪く表現すると、社会貢献よりも売上に固執しているということですが、俗的な欲から解放されていない占い師に、的確な助言をする力はあるんでしょうか。


「値引きする占い師」と「安さを望む顧客」という組み合わせでは、お互いに相手を軽く見てしまいますから、占い師が話す内容が同じであっても、顧客の心に響かないはずです。
安い占いは、ただの体験としてならいいとしても、本来求める効果はあまりないような気がします。

・・・

余談ですが、マスターも普通に占いができます。
「東洋医学のドクター・セラピスト・ヒーラー・心理学者」、そして「占い師」からも、恋愛・仕事・人生などの相談を受けることがあります。
マスターは生活がかかっていませんから、「顧客リピート率」など考える必要もなく、愛を込めて本質を伝える「超占い」です。
そんなマスターの「超占い」、いったいいくらでしょう?


もちろん・・・


無料です。

無料と言っても、「助言に自信がないから無料でいいです」ということではないですよ。
たとえば地球をひとつの家族と考えた場合、子供に助言をしてお金をもらう親はいない、ということです。
ただ、無料のせいなのか、言葉がうまく伝わらず、マスターが心配していたとおりになってしまうことも少なくありません。
同じことを伝えるにしても、やはりムーディーな部屋で、高めの料金設定で、じっくりと話した方が伝わるのかもしれません。

次回以降、以下のような内容で続きます。

◎今の日本は占いを取り入れているか
◎占いが当たる理由
◎占いが外れる理由
◎占い師の悩み
◎人はなぜ占い師になるか
◎占い師にとっての占い
◎顧客にとっての占い
◎あなたにも占い(予言)ができます!
◎占い師になるために必要なこと
◎マスターの占い

・・・

投稿タイトルの一覧は以下です。


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