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【はじめに】 "試みる"を論じてみる
はじめまして。香川と申します。
試みる。その文字に見覚えはあっても、不意に言われるとあまりピンと来ないタイプの言葉かもしれません。が、これから次の様なことを書いていってみようと思っています。
ココロミル論のポイントまず、その前に確認しておきたいのが"試みる"と”試す”とは違うということです。”試す”が目的である対象のことを確かめるひとつの工程であるのに対して、"試みる"は、その試すことになったキ
お試し体験(サービスの"お試し")
[はじめに] [目次]
なにも「試」という字がついていないと”お試し”ではないということではない。これから述べていくけれど、手を変え品を変え、暮らしの中には様々なかたちで隠れた"お試し"の機会や手法は存在している。
お試し体験
その代表例が、たとえば「体験レッスン」や「一日体験」といった「体験」という”お試し”だ。決まった用語があるものでもないので、似たような言葉がたくさんある。
例:一日体
試算(将来の”お試し”)
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試算は概念的な”お試し”だ。たとえば、受取年金額の試算や、生命保険の支払い保険料、保険に限らずローンや定期預金の利息など、多くの金融商品の取引では、試算という"お試し"をしているはずだ。
試算
金融商品の試算なら、だいたいは営業の人が計算して示してくれる。最近は試算用のサイトを開設しているところもあるから、指示に従って条件を回答していけば、自動的に計算結果を出してくれる
試し読み(コンテンツの"お試し")
[はじめに] [目次]
本や音楽、それに動画(映画)、ソフトウェアなどのコンテンツ分野は、デジタル化やオンライン化によって、”お試し”の機会が一番広がった分野のように思う。そして、デジタル・コンテンツは、“お試し”を装置として仕掛けやすい分野でもある。
★図表:コンテンツ分野の"お試し"
立ち読みデジタル化が進む前は"お試し"の機会が今よりも限られていた。本・書籍でいえば、代表的なのは立ち読
試住(空間の"お試し")
[はじめに] [目次]
「試住」という言葉は、まだまだ聞き慣れないかもしれない。比較的新しい分野の試〇だと思う。前々から不動産の世界で時折使われることはあったけど、最近メディアでも見かけるようになったと思う。定義は明確ではない。文字通り、試しに住むで、「住む」ことの"お試し"だ。衣(試着)、食(試食)と続いたので住をとりあげてみた。ようにも見えるかもしれないが、そうではない。
試住の意味
試住
試食 (消費財の"お試し")
[はじめに] [目次]
試食と言えば、スーパーやデパ地下で小さく切ったものを渡されるイメージがあると思う。三角巾を頭にまとった人が、爪楊枝の先にソーセージだったりお菓子だったり。観光地などに行っても、お土産屋さんでそんな光景に出くわす。
店頭での試食とサンプルの試食
ただ、試食は店先で食べるだけとは限らない。お店で貰って家に持って帰る試食のタイプもあるし、宅配で受けとる試食もある。
持ち帰る
試着(耐久財の”お試し”)
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「試○」の世界で、最初にどれを取り上げるかとしたら、やはり「試着」に落ち着いてしまう。衣食住のひとつであり需要や試用頻度の高い世界ということもあるけれど(中国語では試着のことを「試衣」というらしい)、新しいテクノロジーやイノベーションを取り入れ、新しいビジネスモデルも生まれるなど、トピックスと事例に事欠かないからだ。
それ故に、一番難しい「お試し」かもしれない。服は単純
"試みる"とは、自分を知ることだ
自分を知る。というと、なんだかカッコいい気がする。己を知るとか我を知るというのもそうだ。ネットで検索すると色んな格言が出てくる。就活や研修の自己分析の話からはじまり、心理学や哲学的な話もあれば、孫子の兵法や孔子の論語にも出てくる。奥の深い話だ。しかし、ココロミル論の場合は、そこまで難しい話ではないので安心していただきたい。
“試みる”をしていると学ぶことが多いということは前にも書いたけれど、学ぶ
"試みる"とは、チャレンジだ
なんか前向きなタイトルだ。前回がネガティブだった気がするから、余計ポジティブな気がする。
前に、”試す”と"試みる"の違いの話をした。"試みる"の方が希望を感じさせるイメージがあると。"試みる"もチャレンジも何かに立ち向かうような、前に向って進む印象だ。
チャレンジチャレンジとは、「困難な問題や未経験のことなどに取り組むこと」だ。一方、"試みる"は「やってみないとわからない」で「まずはやってみ
"試みる"とは、無駄である
こんなことを言われては元も子もない。自分で"試みる"が大事だと語っておきながら、ムダとは何なんだ。書き始めてまだ日も浅いのに、書くに事欠いて逃げる準備でもしているのか。そう思われることは致し方ない。言い方は多少荒っぽいかもしれないが、実際にそうなのだ。※ただし、逃げる準備はしていない。
たとえば、一台のテレビを買おうとする。性能をネットで調べるくらいはいいとして、お店などで実際に試用してみたり、
"試みる"と「やってから考える」
「やってから考える」の言い回しは、決して殊更新しいものではない。「行動してから考える」などでも検索してみるとわかると思う。しかし、着目しているポイントは違うかもしれない。
「考えてからやる」「ちゃんと考えてからやれ」と叱られたことのある人も結構いるのではと思う。親や先生に言われた人もいるだろうけれど、仕事で言われることの方が多いのかもしれない。ネットで検索していると、上司から言われる叱責の代表格
"試みる"とは、上手な「やってみないとわからない」の実践である
こういうものを書き始める時は、出だしが重要だ。何か歴史上のエピソードや格言なんかをテーマに絡めてみると格好いいに違いないーーなどと思い込んでいて、記憶の片隅にある歴史上の出来事や小説の一場面を思い起こしてみた。ネットで著名な発明家や偉人などの名前と、これから書くテーマのキーワードとを組み合わせて検索もしてみた。そんなことばかりに時間を費やしていた。しかし、気の利いた良い書き出しは思い浮かばなかった
もっとみる【目次】"試みる"論で書いてみること
こんなことを書いてみようと思っています。
※全体の概要については、【はじめに】をご覧ください。
[01]:"試みる"論■「やってみないとわからない」 ■「まずは試しにやってみる」 ■「やってから考える」 ■"試みる"と"試す" ■"試みる"とは無駄である ■"試みる"はチャレンジ ■"試みる"は自分を知ること ■マッチングとフィッティング(知るための試みる+確認するための試みる) ■敷居を下げる