スター/ケイ潤子 作詞:清志郎、作曲:若草 恵、編曲:西村真吾

晩年の大物スター歌手の楽屋をのぞいたことがある。そこは凋落する人気と老いとの戦場だった。「もういいじゃないか」とそのとき思った。若草恵さんがシャンソンに仕立ててくれた。
(作詞:清志郎さん)

清志郎氏の作詞を始めて手に取ったとき、エディット・ピアフが歌うとしたら、と言う思いで作曲しました。その悲哀のこもった想いを、見事に表現してくれたのがケイ潤子さんです。まさに日本のエディット・ピアフといっても過言ではないでしょう。皆さんがそんな思いで挑戦して頂くのを楽しみに待っております。
(作曲:若草恵さん)

前奏からフランス映画の世界へ私を誘いました。酒場のワンシーンを思い浮かべながらのレコーディング。今までにない新しい歌謡シャンソン「スター」に出会えましたことに喜びを感じております。歌は生きものです。歌うごとに違うものです。是非あなたの歌唱でドラマを描き、表現してください。きっとこの歌の虜になります。
(歌唱:ケイ潤子さん)

長い間トップスターの座にいた大物女性歌手に老いが忍び寄る。声の衰えは隠せない。だがトップスターの自意識だけは衰えない。気鋭の作詞家清志郎のストレートな詞をベテラン作曲家若草恵が見事なシャンソンに仕立てた。歌うのは若草と同郷の山形県出身のシャンソン中心に活躍しているケイ潤子。山形名物のラ・フランスのような曲になった。
(田勢康弘)

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