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人間の土地へ

読了。

https://yukakomatsu.jp/

「シリア内戦の取材中に銃撃され死亡したジャーナリスト山本美香さんの遺志を継ごうと設立された「山本美香記念国際ジャーナリスト賞」の第8回受賞者に、秋田市出身のフォトグラファー小松由佳さん(38)が選ばれた。戦乱が続くシリアの内側を描いたノンフィクション「人間の土地へ」(集英社インターナショナル)が高く評価された。」
という記事を読み、読んでみることにした。

本当にすごい本だった。どんどん引き込まれて一気に読み終えてしまった。
シリアから日本に戻り、シリア人の夫と一緒に初めて秋田に行く時、新幹線の車窓に田園風景が広がり、改札で凛とした父親が待っていた、、のところで、なぜか涙が止まらなくなり。

-人は何かを成し遂げたり、何かを残さなくとも、ただそこに生きていることがすでに特別で尊いのだ
-再び太陽を見上げた。どこに立とうと同じ太陽が私を照らしている。沙漠の空に輝くその一点の光は、地表を流れていく私にとって、まさに希望の定点だった
-ラドワンは沙漠がどんなに美しいかを語った。夏の沙漠は身を焼くように過酷だが、朝夕、空と大地の色が鮮やかに移り変わる様は、まるで夢を見ているようだと。沙漠には何の障害物もない。無限と静寂がある。
-法律や常識からではなく自分で考え判断することが重要だと、
-シリア政府は銃よりもカメラを持つものを厳しく取り締まっている。なぜなら、カメラは銃よりも大きな力を持つからだ。カメラでとった写真は情報として世界に拡散される可能性があり、人の心を変え人生を変え、世界を変える力になりえる
-日々の選択によって自分の生があるという実感。それこそが、人間の命の意義なのではないか
-海のように広がる田園風景を新幹線の車窓から見ていた。私が生まれ育った秋田へ。

#読書
#小松由佳
#人間の土地へ

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