愛は人から人へ
今から、ちょうど一年前。ここのねが必死で場所作りをしていたとき、千葉県の育色工房の愛称いくちゃんから突然連絡があった。
「ここのねに寄付をしたい」
子どもたちとの活動で少しずつ集めた大切な大切なお金をここのねに寄付してくれた。その時まだ、ここのねに通っている子どもたちは0人だった。寄付を集めるなんて発想すらない頃だった。
場所も整っていない。子どもたちもいない。もちろんお金もない。あるのは、私たちの「絶対に学校をつくりたい」という想いだけだった。その想いをブログで読んでくれ、共感してくれたのがいくちゃんだった。(その時に書いたnoteの記事はこちら↓)
優しくて可愛くてすごくすごく素敵な絵を描くいくちゃん。ブログを読めば読むほど会いたくなる人だった。だけど、住んでいるのは千葉県。いつかきっと会えるとは思っていたけれど、すぐには叶わないだろうなと予想していた。
でも、今年の3月。思い切って「ここのねクリエイター」(外部講師)になってくれませんか?と、連絡をしたところ、すぐに
「もちろんです!では5月に行きます!!!」とのお返事!
「ほんとにーーー!?」とびっくり!!!!
直前まで大きなイベントを抱えていたいくちゃん。そして私たちも本開校を迎えてバタバタの毎日。日程だけ決めて、1ヶ月くらい連絡をお互い取らず(汗)、3日前に「今回の件、本当に実現しそうでしょうか?」とメールするドタバタ感。笑。コロナの影響もあり、飛行機が欠航になるハプニングもあったけど、無事にはるばる大分に飛んで来てくれた。
いくちゃんと一緒に来てくれた柴田千代さん、愛称お千代さんは、千葉県でチーズ職人をされている方。お千代さんもまたもう…本当に素敵な人で。情熱大陸に出演するほど、めちゃくちゃ情熱のある方で、千葉県で「寺子屋」の校長先生として、子どもたちの生き生きした活動を始めて今年で7年目だそう。
お二人とは初めて会ったのに、なぜか全然初めて会った気がしない。別府で待ち合わせて、会った瞬間、「会いたかったー!!やっと会えた!!」と、胸が熱くなった。なぜか泣きそうになった。
その日の夜は、信じられないくらい美味しい大分料理を堪能し、3時間ぶっ続けで熱く語り、腹の底から笑い、ずっとずっと感動しっぱなしだった。笑
お千代さんもいくちゃんも素敵すぎて、明日が楽しみすぎて眠れなかった。
そしていよいよ当日。お二人がここのね自由な学校に来てくれて、子どもたちにアートの授業をしてくれた。
ここのねの午後の授業は、「選択」。全員強制参加ではない。だけど、子どもたちはいくちゃんに吸い寄せられるようにアートの世界へ入っていった。
赤、青、黄。
アクリル絵の具が水に溶けていく。三原色で自分の色を自由に作り、スポイトを使ってドライタオルに色を付け足していく。普段は、初めてのことに対して抵抗のある子も、目をキラキラさせてた。
ひとり、ものすごい集中力で取り組んでいる子がいた。はじめは、青をぽとり。むくむく膨れ上がっていくタオルがおもしろく静かに見つめる。 そこから彼はほとんど喋らずに黙々と色を作り、色を足していった。
他の子が2枚目、3枚目と移っていく中、まだ1枚目に色を足している。 こんなに長い間色を作っていたのに、パレットの中で色が混ざっておらず、丁寧に色を作ったんだなあと感じた。
「もうこれ広げていいかな?」と、いくちゃんに聞くと、
「ゆっくり広げてごらん」と言われ、ゆっくりゆっくり慎重にひらいていく。彼がひらいたタオルを見て、歓声が上がった。 なんて美しいんだろう。 一滴一滴丁寧に色を重ねたのが伝わってくるグラデーションだった。
ふと立ち上がると、彼の服に色がついていた。いくちゃんが「かっこいい模様ができたね。これに色を足して何か絵を描く?この模様、何に見える?」 と言うと 「木に見えるかな」と彼。 そこから夢中で服を塗り始めた。さっきの優しくて細やかな作業とは違い、今度はダイナミックに描いていた。 出来上がった服のデザインは、油絵のようなタッチでかすれ具合が素敵。 みんな大絶賛で、本人もとても嬉しそうだった。
その他にも、大好きな青にハマって、色んな青いハンカチを十数枚作る子や、洋服の模様の掠れた部分を修繕する子、自分の洋服やヘアーバンドにいくちゃんにお絵描きしてもらって大喜びする大人などなど。笑
みんな想い想いに色を楽しんでいた。
そして出来上がった、みんなの色たち。レンガの前に並べると本当に本当に美しく、眩しかった。
そして、「あと少し時間あるから、落書きして帰っていい?」といくちゃん。もちろんですとも!!!
ここのねの生徒が今、10人。だから、10匹の猫ちゃんを色んなところに描いてくれた。
「みんな、見つけられるかな?」
階段を登りながらすぐに見えるところや、ちょいと工夫しないと見つからないところにも。
子どもたちは、大喜びで「10匹見つけたよー!」「あと一匹どこーーー!!」と学校の中を走り回っていた。その風景がなんとも温かく、胸がいっぱいになったのだった。
千葉に帰る前に渡したいものがあると、いくちゃん。それは、いくちゃんの絵と私たちへの「お小遣い」だった。
「これは、自分のために使ってね。きっとこれまで色んなことを犠牲にしてここまで頑張ってきたと思うから。だから、これは、絶対に自分のためだけに。もちろん、どんな使い方でもいいんだけどね。」
涙が溢れた。みんなハグした。いくちゃんの愛は、私たちへしっかりと伝わってきた。
今回は、お手伝いに徹してくれたお千代さん。
「次は来るときは、子どもたちにチーズの授業しに行きますね。
食の大切さや命の循環など、そう言ったものを伝えられたらいいなと思っています。」
と私たちへ伝えてくれた。
こんなに素敵な方達に応援してもらえるなんて、なんて心強いんだろうと思う。いくちゃんとお千代さんからもらった愛をまた子どもたちへと循環させていこう。
愛は、人から人へ。
どんどんどんどん繋がっていく。
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