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ここのねの校舎が決まった奇跡の物語。

一週間前、半泣きで「場所が見つかりません…」と打った文章に、本当にたくさんの人たちが動いてくれました…!!

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いいねで励ましてくれた方、記事をシェアしてくれた方、コメントやメッセージで具体的な条件を聞いてくれた方、物件を紹介を紹介してくれた方、家族や友人、知り合いに声をかけてくれた方……色んなご縁がつながって、最高の場所を見つけることができました!!本当に本当にありがとうございました!!

以下に、場所が見つかるまでのエピソードを書きたいと思います。


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「大野町って、どうかな?」

ここのねのイベントにも来てくれた大野ゆきちゃん。大野町でパン工房「野菜ぱん工房おおの」を開いている二児の母。いつも私たちのことを全力で応援してくれる、超頼もしい存在♡

ある日、場所選びに苦戦してしょんぼりしている私のところへ、「ここのねのチラシください♪」と来てくれた。そこで、ゆきちゃん。
大野町って、どうかな?駅もないからと思って、今まで言わなかったんだけど、うちの裏に神社と公民館があるんだ。一度見に来ない?」

藁にもすがる思いで、大野町へ。そこでゆきちゃんのお義父さんと初めてお話しした。神社の神主さんでもあるお義父さんは、私たちの話をすごく真剣に聞いてくれ、とても応援してくれた。なんと、私たちが来る前に、ゆきちゃんに詳細を聞いてすでに地域の方に聞いてみてくれていたそう。

「子どもたちが集まるのはすごくいいことだし、地域も元気になる。イベントとして使うのは全然大丈夫なんだけど、週5で使うとなると公民館は難しいだろうなぁ…。」
とのことだった。それを聞いて、残念がる私たち。そこで私が、
「そういえば、不登校親の会の『星の会』にこの前参加した時に、全然使われていない『佐代自治公民館』をおすすめされたけど…どこにあるんだろう?」
と言うと、すぐにお義父さんが車で誘導して私たちを連れて行ってくれた。

ゆきちゃんのお義父さんに連れて行ってもらって見た佐代自治公民館は、とても素敵な場所だった。元幼稚園跡ということもあり、グラウンドもあった。私たちは、なんとかしてその場所を借りれないかと思った。けれど、その日はその術もなく…とりあえずは保留して帰ることしかできなかった。




Instagramのキセキ

Facebookで記事をシェアしたあと、Instagramでも記事を書いていた。すると、すぐにメッセージがきた。大野町にあるリンパケアホームサロン「優room」さんからだった。
「大野町に住んでいる者ですが、売り家でも構いませんか?」
「大野町!?」
すぐに、佐代自治公民館のこととそこの自治会長さんがどなたか探しているというメッセージを送ると…
「私、佐代地区に住んでいます」
「えええええーーー!!!」

まさかインスタで佐代地区の人と繋がるなんて(笑)すごすぎるーーー!!!
さっそく自治会長さんの連絡先を聞いて、スタッフななももで自治会長さんを訪ねていった。

初めてお会いした自治会長さん。ここのねの趣旨をすぐに理解してくれ、公民館へ連れて行ってくれた。公民館の中を見ると、とってもきれい!しかも、ほとんど使われていないとのこと。
「ここを使わせてもらえるでしょうか?」
と聞くと、やはり自治公民館とはいえ、総会での合意が必要とのこと。総会は、来年の3月…。
「また、だめか…」
すぐにでも借りて活動をしたいと考えていた私たち。がっくりしつつも、今までで一番雰囲気が好きなこの自治公民館をなんとか借りられるように地域の方にお願いしたいと思っていた。

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公民館を出ると、ふとその横にあった家に目が留まった。昔の公民館で、今はだれも使っておらず、もうかなり傷んでいる家だった。中には、窓から入った葉っぱが這っていた。
「ここを使わせてもらうことはできますか?建築の友だちに頼んで、一緒に直してもらったら使えるようになるかもしれないし…」
そこで、私たちを不憫に思ったのか、自治会長さんは、
「ここはさすがに古すぎる。…じゃあ、うちの家の裏の倉庫を見てみる?」
と言ってくれた。「倉庫?」倉庫って、どんなところだろう?不安と期待を胸に、公民館のすぐ近くにある自治館長さんの家の裏へと入っていった。


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まるで異国の地

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「え、え…?え!?なにここ!?なにここーーー!!!」
あらゆるところで叫びまくる、スタッフななもも(笑)ここは、倉庫なんてもんじゃない。自治会長さんの家は、もともとはお酒を作っていて、昔お酒を作っていたであろう大きな立派な蔵と、広い中庭、中庭にある謎の「ひいおじいちゃんが造ったレンガの壁」、そして三階建てのコンクリートの建物…。どれもこれもがダイナミックでおもしろい。そして何より、わくわくドキドキする…!!

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ひみつ基地のような…はたまた異国の地のような…不思議な空間。私たちは、すぐに
「もし、もう一人のスタッフが気に入ったら、ここを使わせてほしいです!!」
と頼んだ。すると、自治会長さんは、
「もちろんいいですよ。もう全然使ってないし、これから使う予定もないから、ペンキ塗ったり、壁作ったり、何でも自由にしていいよ。この辺にある木材も自由に使っていいから。

…どっひゃーーー!!!そこには、立派な木材がたくさん。子どもたちと何でも作れそう…!!何度もお礼を言って、興奮気味にその場を後にした。



木んこん館で、うるうる。

興奮冷めやらぬ私たちは、お腹がすいたことに気づき、すぐ近くの「木んこん館」というレストランへ。そこでは、自治会長さんもお昼ご飯を食べていて、お店のオーナーが、このお店は自治会長さんに借りて営んでいるんだよと教えてくれた。

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美味しいチキン南蛮定食。場所がまだ確定したわけではないけれど、幸せな気持ちで食べていると、そこに突然自治会長さんに話しかけながらお店に入ってくる人がいた。誰かと思ったら、ゆきちゃんのお義父さん!!しかも、ここのねのチラシを握りしめている!
「おお!!佐代の自治会長さんがわかったから、公民館のこと聞こうと思って来たんだよ。」
素敵な笑顔で笑うお義父さん。
私たちがいないところで、わたしたちのために動いてくれる人がいる。そう思うと、心から嬉しくて、何とも言えない幸せな気持ちになって、ウルウルした。
「ななえさん、泣いてるー!写メ撮りたい。」
とももちゃん。お腹が空いているはずなのに、胸がいっぱいでなかなか食べられなかった。



場所決まりー!!

後日、場所を見たこうちゃんもすぐに気に入り、「秘密基地みたい!!!」
と目をキラキラさせていた。後日改めて、三人で自治会長さんと契約の話をしに行き、細かい条件を決めた。スタッフももちゃんが準備したシートをもとに、色んなことを決めていく。
その中で、「動物の飼育」という項目があった。(さすがにヤギとかは飼わせてもらえないよなぁ…)と内心ドキドキしていたところ、自治会長さんの方から
「昔、ヤギ飼ってたんだけど、あれはいいよ~。草も食べてくれるし、優しいから子どもたちにも安全だし。」
私たちは、
「いいんですか!?」
と大喜び!!あの空間でヤギを飼ってもいいなんて…夢が膨らむなぁ。自治会長さんの温かいお人柄、まだ少ししか関わっていないけれど、大野町の方々の温かさに感動しっぱなしの三人だった。


「自分たちの学校は、自分たちでつくる。」

「いつでも入っていいよー」という自治会長さんのお言葉に甘えて、さっそく次の日に掃除に入った。

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たくさんの荷物は、近々自治会長さんが片づけてくれるとのことだった。荷物がなくなってからの掃除、傷んだところの修繕、DIYをしながらの空間づくり……想像をしても、どのくらい時間がかかるのかわからない。少し途方もない気持ちにもなる。でも、それも含めて子どもたちと一緒にやっていけたら最高だと思う。『自分たちの学校は、自分たちでつくる』子どもたちがそう思ってくれたら、嬉しい。そして、私たち三人でできないところをまたいろんな方の「好きのチカラ」を借りて、楽しんでやっていけたらいいなと思う。

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最後に、場所探しにご尽力いただいたみなさん、本当にありがとうございました!!!

そして、「場所が決まったよー!」と報告したときに、自分のことのように喜んでくれた皆さん…ありがとうございました♡♡♡

ここのね自由な学校は日本の法律上、公的な支援が受けられません。それは回り回って子どもたちの経済負担に重くのしかかっています。ここのねを「誰でも通える学校」にするため、ご支援をよろしくお願いいたします!ご支援いただいたお金は、給付型奨学金や施設設備の充実等に利用させていただきます!