本との出逢いも一期一会。
美容室に行った土曜日の午後。
せっかくの一人時間なんだから、この街で一番の大きな本屋さんに行こうと張り切っていた。
贅沢なランチを「自分へご褒美」と言い聞かせながら食べる。でも、その値段が私にとっては高くて、ちょっとだけ後悔。
さぁ、本屋に行くぞ!
そう意気込むのだが、なかなかお尻が椅子から離れない。仕方なく、何か文章を書いてみようかなと筆をとった。
その時に書いたのが、「人生は実験だと思うとすべてが◯になる」という記事だった。
思いを書いてスッキリした私は、颯爽とカフェを出た。時間が思ってたよりも多く過ぎていた。
家と反対方向にある大きな本屋に行くのは、気持ちが重い。
もう、本屋は今日は諦めて帰ろうかな……。
仕方なく、ぼんやりと流れるように家路についた。
運転していると、直進すれば中くらいの本屋さんがあることに気づいた。しかし、今は右折レーンに入ったばかり。直線レーンに入ろうとするがうまくいかない。
あー、もう今日は本屋に縁がない……
直進を諦めて、右折した。
しばらく進むと、潰れかけたような(失礼)小さな本屋を発見した。
(ここに仕事で使うような本があるかな……)
期待はできなかったけれど、大きな本屋にも中くらいの本屋にも行けなかった私は、ここに寄ることでその悔しさを晴らそうとしていた。
小さな店内に入る。
すると、ある本が目に飛び込んできた。
『反応しない練習』
「ブッダは実は超クールだった」という帯にも釘付けになる。
ここ最近、色んな出来事に感情を揺さぶられる自分に疲れていた。「クール」「ドライ」という言葉にも、私自身マイナスなイメージが強いことに気づいていた。
だからこそ、「超クール」なブッダの教えに触れてみたくなったのだ。
家に帰って、さっそく読み進めている。
すると、線を引きたくてしょうがなくなるほど、感動が多いことに気づく。
まだ一章しか読んでいない。
でも、この本は今の私に必要なことがたくさん詰まっていると感じる。
本を読みながら、「なるほど!」「くぅーーーそうよなぁ……」「おもしろい!」と呟く私に、小3の息子が「何読んでるの?」と近づいてきた。
「『反応しない練習』っていう本だよ。本ってすごいよ。悩んだら、本を読めば色んなことが解決するよ。本当におもしろい!」
興奮してそういう私に息子は「ふぅーん」とクールなお返事。でも、こうやって本に感動している背中を見せ続けることが大事だなぁとも思った。
大きな本屋か中くらいの本屋に行っていたら、別の本に出会っていたのかもしれない。
小さな本屋に寄ったから、この本に出会えたのかもしれない。
すべては「かもしれない」だけど、なんだかこの日ばかりは、「本も人も出逢いはご縁なんだな」と感じずにはいられなかった。
まだ一章しか読んでいないのに、この熱量。笑
やはり、「反応しやすい」私は、まだまだブッダのようにクールにはなれていない。笑
だけど、この本を熟読して、「クールにもなれるし、松岡修造にもなれる」私の中にそんな選択肢ができればいいなと思う。
今日も素敵な一日になりますように🍀
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