いい人だから。人は欠損に恋をする。

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あの子ほんとにいい子なのに、なんで付き合ってないんだろ、とか。
あいつめちゃくちゃいいやつなのに、なんで独身なんだろ、とか。

それは多分、「いい人だから」なんだと思う。


「人は、欠損に恋をする。」

某美容整形外科の医院長が話していた。
美しいから愛されるんじゃない。
人格者だから愛されるんじゃない。

数ある人間関係のなかで、
一人ひとりが必ず包み隠している何かしらの「欠損」。
それを補ってあげたいという気持ち。
「欠損」すらもすべて引き受けて愛したいという気持ち。

そして、「欠損」を顕にするというのは、ものすごく怖いことでもある。

拒絶されるかもしれない。
呆れられるかもしれない。
嫌われるかもしれない。

受け止め切れないかもしれない。
傷つけてしまうかもしれない。
知らないでいるほうが幸せかもしれない。

目を背けていたい。


だから思う。
いい人に恋人がいないのは、

他者に「欠損」を見せる勇気がなくて、全人的に愛されてるように見えてしまっているからかもしれない。

もしくは、

あなたの「いい人」という表面的な部分から、「欠損」の潜む深部に踏み入れようとする人が、今の人間関係の中にいないからかもしれない。


「欠損」をうまく露呈することができるというのは、魅力の一つになりうるだろうし。
深部に触れることを恐れない人との縁に恵まれるよう、交友関係を広げるのも手だし。
今ある人間関係をもう少し深く掘り下げてみようとするのも、策なのかもしれない。

そしたら、その人は「いい人」なんて言葉では括れなくなると思う。