『 極楽の時間 』
私の兄はブラックを超えた漆黒企業で働いている。
毎朝5時20分の始発に乗り、7時に出社。車の点検をし、8時から事務作業、9時から営業。会社には21時頃に帰り、今日の仕事をまとめて23時40分の終電で家に帰宅する。休みは不定期、シフト制である。
そんな兄は疲れているせいもあり、夕食を食べ終えるとソファーで寝てしまう。
しかし、次の日も5時の始発に乗らなければならないので、母は兄に風呂に入るよう声をかける。
これが我が家で毎晩行われる光景だ。
私はというと、録画したドラマを観たり